見た目は普通のプロペラ機だけど…?
高級自動車のイメージが強いRolls-Royce(ロールス・ロイス)が、電気で大空を舞う飛行機を開発し、15分の初飛行を成功させました。機体名は「Spirit of Innovation」。革新の精神という意味で、6,000個のバッテリーセルが400kW(500馬力以上)のパワーを生み出します。
脱炭素化に向けての第一歩
ロールス・ロイスは世界で最も先進的で密度の高いバッテリーを搭載したこの航空機で、業界に新たな金字塔を立て、脱炭素化を目指します。

今回のテストは、ACCEL(Accelerating the Electrification of Flight)プログラムの一貫として、英国の電気モーター会社YASA Limited、および航空新興企業のElectroflightが主要パートナーとなり、英国国防省の試験飛行場ボスコムダウンにて、電力や推進システムに関するデータ収集を目的として行われました。
通勤用飛行タクシーや旅客機も作っちゃうよ
ロールス・ロイスとしては、時速480km/h以上の速さで世界記録を樹立しようとしている一方で、この電動推進技術をeVTOL(電動垂直離着陸機)などにも提供できると話しており、今回の電池技術を発展させた通勤用飛行タクシーや、2026年にはヴィデロー航空と共に旅客機を作るつもりでいるのだそうな。
さらに2030年までには、温室効果ガスの排出と吸収をプラマイでゼロにするネット・ゼロ事業と互換性のある製品を作り、2050年までには全製品がそうなるよう目標を掲げています。
身近な存在の自動車ばかりが排気ガスの槍玉に挙げられていますが、航空業界もいろいろ頑張っていることが分かりますね。
Source: vimeo, flickr, Rolls-Royce via SLASH GEAR, INTERESTING ENGINEERING