これが未来のワクチン接種? ロボットに針のない注射を打ってもらうようになるかも

  • author Andrew Liszewski - Gizmodo US
  • [原文]
  • たもり
これが未来のワクチン接種? ロボットに針のない注射を打ってもらうようになるかも
Gif: Cobionix / YouTube

実用化はまだ先の話だけど…

カナダの企業が、針を使わずにワクチンを注入する自律型ロボットを開発しました。新型コロナのワクチンに毎年接種の可能性が出てきた今、ゆくゆくはロボットワクチンの打ち手になるのかもしれません。

自律型ロボット「Cobi」を開発したのは、カナダのウォータールー大学から設立された企業のCobionix社。Cobiはあらゆるタスクに合わせて設定&調整が可能な自律型の多目的ロボティクスプラットフォームで、人間の介入や監督を必要とせずタスクを遂行できるとのこと。ここ何年かはそういったセルフで完結するロボティクスが人気を博しています。

通常のロボットは、「自動車工場で車体にフレームを接合する」など特定のタスクのために設計・プログラミングされるものです。長い目で見れば特定の用途のために組み立てられたロボットは生身の従業員よりも低コストになり、人間が行うには危険になりかねないタスクを引き継ぐようになることも。しかし、初期費用が途方もなく高額なため、先行投資コストを捻出できないスモールビジネスには適していませんでした。

それに比べるとCobiは、高い柔軟性を念頭に設計・組み立てられていて、ソフトウェアのアップデートとツールを少し取り換えるだけで仕事内容を変えられます。そのため大量生産が可能で、価格を下げられるというメリットも。今回、開発者らはそんな柔軟性を、ワクチンを打つデモンストレーションで示したのでした。

Cobiが行う注射は、針を使わないサードパーティ製のテクノロジーを採用しています。この無針注射テクノロジーは、高圧液体ジェットを使って、ワクチンを髪の毛よりも小さい穴から腕の組織へと注入するものです。

手術用に設計された医療ロボットなどは、何マイルも離れたところからリアルタイムで手術を観察できる本物の外科医によって遠隔操作されています。しかしCobiは遠隔操作ではなく、工程を丸ごと自動化しているのです。まずはカメラが患者の存在、そして身分証を検知。それからロボットのハンド部分に搭載されているLiDARセンサーが手早く患者をスキャンして彼らの体の3Dマップを作成し、注射に最適な場所を決めるソフトウェアが分析します。患者にはディスプレイを通して立つ位置や姿勢、洋服をめくるかどうかなど注射される前の準備について指示が出されます。

このロボットが実際にワクチンの打ち手として実用化されるには、患者が本人であると確認するシステム(顔認証など)の導入を含め、何千もの不確定要素を考慮に入れる必要あります。そのため、開発者たちは実際にCobiによるワクチン注射が実現するまでにはまだ2~3年かかると考えています。しかし自動化が叶えば大規模なワクチン接種がより簡単、安価、スピーディー、そして医療従事者の曝露のリスクも減らせるのでもっと安全にもなりそうです。

今回のパンデミックがどれだけ長引くかも分からない状態で年1回のブースター接種が現実味を帯び始めている今、数年後にはワクチン接種がガラリと変わっているのかもしれません。

Source: newsatlas, University of Waterloo, YouTube,

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