デスク周りがスッキリしそう…!
デスクがガラス製だと狭いオフィスを実際よりも広く見せることができますが、ゴチャつくケーブル類が露呈するという難点もあります。しかしそんな光景もワイヤレスで電力とデータ信号を送ることができるプロダクト「Power Tap」ガラスの登場で変わるかもしれません。
Power-Tap(略称はP-Tap)を開発したのは、英国を拠点とするプロダクト開発会社のCohda Designと日本板硝子。P-Tapは導電膜付きガラスと非導電膜付きガラスのレイヤーを複数重ねた透明なラミネーションで、送電できるという付加価値があります。そのため、ケーブルはデスクの脚からコンセントへと刺さっている1本だけという状態でも、おしゃれなガラス製デスクからパソコンやランプに電気を供給、さらにはスマホの充電も賄えちゃうのです。
素晴らしい仕掛けですが、スマホを置くだけ充電できるワイヤレス充電システムを内蔵したデスクとは別物になります。というのも、P-Tapから接続機器へと電気やデータを送るには専用のタップ(接続点)を取りつける必要があるからです(ドリルで穴を開けてワイヤーを通すというほど安易ではありませんがタップのレイアウトは必要に応じてカスタマイズ可能)。ガラスは大きくて平べったい電源コードのような役割を果たし、複数の導電層からタップを通して接続されたデバイスへと電力が送られます。そのため、ガラスの表面から電力が供給されるワイヤレス充電というわけではありませんが、それでも接続されたデバイスは浮かんでいるように見えますし、ケーブルが視界にない状態で機能するというのはスゴいこと。

P-Tapガラスはあらゆる用途に利用できるので、電子機器を置いたデスクは活用例のひとつにすぎません。たとえばキッチンなら、元々は御影石だった天板などをこのガラスに置き換えれば、電気コンロは浮かんでいるように見え、飛沫汚れ防止パネルには薄型テレビを内蔵することも可能になります。10年後には時代遅れなデザインと感じるかもしれませんが、数年間は洗練されたキッチンを満喫できそうです。
ではP-Tapの注文はどこでできるのか? まだ市場には出ていませんが、Cohda Designはこの技術をZytronic社などにライセンス供与していて、同社は早ければ来年にElectroglaZとして発売する予定です。