宇宙ゴミ発見! 国際宇宙ステーションが緊急回避

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  • author George Dvorsky - Gizmodo US
  • [原文]
  • たもり
宇宙ゴミ発見! 国際宇宙ステーションが緊急回避
2021年9月28日、「ソユーズMS-18」宇宙船から見た国際宇宙ステーション Image: Roscosmos

回避余裕ですけど、こう多いとね。

国際宇宙ステーション(ISS)は接近していた宇宙ゴミ(スペースデブリ)との衝突を避けるため、このところ行う機会が増えている「宇宙ゴミ回避マヌーバ」を実施しました。

アクシデントってわけじゃないです

ロシアの国営宇宙公社Roscosmos(ロスコスモス)の試算によって、米国東部時間の11月11日木曜午後8時(モスクワ時間12日金曜午前4時)ごろに宇宙ゴミがISSから600メートルの距離まで接近すると判明。そのためISSは東部時間の水曜午後3時15分に回避マヌーバを行ったのです。

NASAの広報はメールで、「国際宇宙ステーションへの衝撃確率と危険性はとても低い」と説明したうえで、「マヌーバは宇宙ステーションの一般的なもので、クルーが何か特定の行動を取るものではありません」と補足しています。

NASAの高官たちはCrew-3フライト前のカンファレンスで、ISSを緊急軌道変更しても、フロリダにあるケネディ宇宙センターから打ち上げられたCrew-3には影響しないだろうと語っていました。

宇宙にもあるゴミ問題

問題となっている宇宙ゴミは中国の気象衛星「風雲1号C」の残骸です。中国は2007年1月に、対衛星ミサイルテストの一環で故意に自国の衛星を破壊。専門家らは中国が宇宙の軍事化をもたらし宇宙ゴミの危険な雲をあえて生成したとして批判し、この件には怒りの声が上がっていました。2013年の映画『ゼロ・グラビティ』では、そうして発生した宇宙ゴミがISSに衝突しています。

そんな事態を避けるため、現在はISSにドッキングされているロシアのプログレスMS-18補給船のエンジンを噴射してISSを移動させたのです。実行前にロスコスモスが明かした情報によれば、ISSは約6分間、秒速0.7メートルで移動したとか。このマヌーバによってISSの高度は1240メートル上昇して、軌道は地上421キロメートルになりました。

ISSはこの22年間で回避マヌーバを29回実行していて、そのうち3回は2020年のことです。直近だと2020年9月22日、日本のロケットステージの一部である宇宙ゴミが1.39キロメートルの所を通過するという脅威にさらされました。

衝突しそうな宇宙ゴミの問題は、時間と共に悪化していくでしょう。宇宙物体の制限や宇宙ゴミを除去できる衛星の開発への資金提供など有意義なことを渋って軽視し続けるなかで、衛星はますます地球低軌道に突入するようになり、宇宙ゴミの量も増えていきますからね。

Source: Roscosmos, Astrophysics Data System, NASA, Scientific American,

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