拡大・代替コミュニケーションがより便利に。
ユーザーの視線を追跡してポインターを動かし、アプリを操作できるiPad用スタンドTobii Dynavox「TD Pilot」。視線の移動だけでテキストを打ち、それを背面ディスプレイに表示し、さらに読み上げた音声がスピーカーで聴こえるので、両手が動かせない人にとってとても強力なツールとなります。
手足や発声が難しい人たちに
対象としているのは、たとえばホーキング博士のような筋萎縮性側索硬化症(ALS)や、運動ニューロン疾患(MND)、または脊髄損傷や脳性麻痺を患った人たち。
カメラが使えて自撮りができますし、ゲームやSNSやエンタメも楽しめます。健常者と同じようにiPadが使えれば、文化的・創造的な活動の領域が大きく広がります。電脳世界がますますバリアフリーになりますね。

便利なアプリがプリインストール
本体のお値段は要問合せなのですが、「TD Pilot」にはユーザーに便利なアプリが初期インストールされており、たとえば視線追跡のキャリブレーション実行、テキスト読み上げ、イラストをいくつか選ぶと簡単な文章が作れるものなどがあります。
サードパーティーのアプリと組み合わせよう
筆者は数年前に、声が出ない人たちのためにアイコンをタップして音声を読み上げるアプリのデザインを担当したことがあるのですが…iOSには音声読み上げや文字拡大など、障害者に便利なアプリや機能がたくさんあるんですよね。それらに加えて、視線追跡でも拡大・代替コミュニケーション(AAC)が可能になれば、より多くの人たちに可能性の扉が開きますね。
iPad×視線追跡が、次世代のホーキング博士みたいな人物を世に送り出す日もそう遠くないかも?
Source: YouTube (1, 2) via Tobii Dynavox via NEW ATLAS, App Store