さぁさぁ、Facebookのスマートウォッチでメタバースの世界へ飛び込もうではありませんか。
Meta(旧Facebook)スマートウォッチのリーク画像が出ました。先日はRay-Ban Storiesが発表されたばかりですが、今回はウォッチ。
米Gizmodoのウェアラブル担当、Victoria Song記者の「Meta×メタバース×ウェアラブル」の考察をどうぞ。
ウォッチ前面にカメラを搭載
2021年の始め、旧Facebookがカメラ付きスマートウォッチを2022年に発売するという噂が出ました。今回、そのナイトメア・ウォッチの姿を確認できるレンダリング画像がリークされました。
このレンダリング画像は、BloombergがSteve Moserという開発者から提供を受けたもの。Moser氏はFacebook Viewアプリのコードからこの画像を見つけたと言っています。(Facebook ViewはRay-Ban Storiesのコンパニオンアプリ)
Moser氏はこのスマートウォッチがコードネーム「Milan」であるとツイートしています。画像からも分かるように、前面カメラのために小さなノッチが存在していますね。
デザインとしてはFitbit Senseを彷彿とさせる丸みをおびた方形(Squircle)のディスプレイを採用し、ステンレススチール製に見えます。ケースの上と右に大きなボタンがついているようです。
背面が見えないためにどんなセンサーが搭載されているかわかりませんが、The Vergeは背面に1080pオートフォーカスカメラとビデオ通話用の前面カメラ、心拍センサーが搭載されていると報じていました。
Metaスマートウォッチは「メタバース」を持ち歩く?
このリーク画像がFacebook Viewアプリから見つかったことから、スマートウォッチで短いビデオクリップを撮影してソーシャルメディアにアップロードすることに重点を置いているかもしれません。
Facebook CEOマークザッカーバーグがメタバースについて語ったくだりでは、このスマートウォッチが「メタバースを持ち歩く」実験である可能性もあります。
ですが、ザッカーバーグがVRフィットネスの強調もしていたことから、健康機能に重点をおいたデバイスにする方向性もあります。
Bloombergは匿名情報筋として、このスマートウォッチは当初2022年に発売予定だったが、それ以降に発売される可能性もあると報じています。また、Metaはウェアラブル市場においてイニシアティブを取るため、第1世代の発売前に第2世代、第3世代のスマートウォッチ開発に取り組んでいるとしています。
Metaスマートウォッチは成功するか?
このスマートウォッチが成功するかどうかは、多くのことに左右されるでしょう。
ウェアラブル市場で驚くほど後発ですし、カメラ付きスマートウォッチは歴史的に大失敗をしてきました。
サムスンが「Galaxy Gear」にカメラを搭載したのは2013年のことで、現在のスマートウォッチにカメラが搭載されていないのには理由があるのです。
しかし、チップメーカーのクアルコムは、2つのカメラをサポートする新しいチップセットSnapdragon Wearを開発しているという噂があります。
いずれにしても、Facebookのプライバシーに関する評判を考えれば、スマートウォッチを売り込むのは難しいでしょう。社名を変えたからといって、評判が一晩で消えるわけではありません。
仮にプライバシー問題がなかったとしても、バッテリーの課題を解決しなければなりませんね。フラグシップスマートウォッチは48時間以上の使用が難しく、カメラ付きであればどれほどの時間利用できるかは明白です。
Meta社名変更のプレゼンテーションでザッカーバーグが語ったようなメタバースの世界が完全に実現するには数十年かかるかもしれませんし、Metaがやりたいことは、携帯しても目立たないカメラを持ち歩くというアイディアを一般の人々に受け入れてもらうための試みなのかもしれませんね。