TikTokがこの世に存在して本当によかった…。
男(61)に誘拐・監禁されたノースカロライナの少女(16)が、車で移動中、TikTokで覚えたSOSのハンドサインを送り続けて、通りがかりの車がケンタッキーで通報。無事救助されました!
保安官事務所によると、少女は火曜朝に自宅から失踪し、両親から警察に行方不明の捜索願いが出されていたとのこと。男は少女を連れ出しオハイオの親戚の家を訪問したのですが、未成年者で捜索願いが出ていることがバレて家を後にし、また少女を連れて移動中でした。少女は最初はあまり疑わなかったようなのですが、途中からだんだん怖くなって命の危険を感じ、通りがかりの車にハンドシグナルで助けを求めていたのだといいます。
州間高速道75号でこれを見た付近のドライバーが「TikTokでバズってたあのシグナルだ!」と気づき、こっそり犯人のトヨタ・カムリを追尾して捜査隊が現着するまで現在地を教え続けてくれたみたい。いい人だ…。最終的には逃げ道すべてを通行止めにしたうえで車を停止させ、監禁および未成年者わいせつ写真所持の容疑で逮捕となりました。
犯人は、単に手を振ってるものだとばかり思っていたんだそう。「ノースカロライナからオハイオ、ケンタッキーまで、いったいどんな気持ちでシグナルを送り続けていたんだろう」(CBS)と保安官。隣の車が機転を利かしていなかったら今頃どうなってたんだろう…と思うと心底ゾッとします。
DV以外のSOSでも使える
SOSのハンドサインはカナダ女性協会が昨年考案しました。協会の「Signal For Help」のページで詳細を確認できます。
そこにあるように、もともとはコロナのロックダウンで外部と遮断された密室空間でDVが急増したことを受け、こっそり助けを求められるような何か全世界共通のサインがあったら…ということで生まれたんですが、最近はもっと広義に進化しています。現に今回もDVとは少し違いますし。「DVのSOS」という頭だけでニュースを追っていたら、61歳の男が父親か親戚かと勘違いしてしまって、状況をのみ込むのに少し時間がかかってしまったでしょう。
会見で保安官が説明しているように、今は「ピンチ! だれか助けて! のサイン」という認識でOKみたい。そう覚えておけば、いざ遭遇したときにもあらゆる可能性を視野に入れて適切に対処できそうです。
適切な対処って、どんな?
今回の人みたいに追尾するのって、なかなか勇気がないとできないことだし、相手が銃を持っていたり、周りにほかの車がなくて尾行しているのがバレバレだと体当たりされたりのリスクもあるので、ムリのない範囲でできる限りのことをするのが原則です。
たとえば、こんな風にスマホにログが残らないようにビデオ通話でハンドシグナルを送ってくる人がいたら…
何食わぬトーンで会話を続けて切って通報したり、相手がひとりのときに様子伺いしたりします。
こんな風に窓からSOSを送ってくる人、配達受取人の後ろでSOSを送ってくる人、通りがかりに突っついて後ろ手でシグナルを送ってくる人がいたら110番通報。これでOK。
家族で練習して指で覚えておくのもいいかも!
Source: CBS 17/YouTube