約10万円で買える世界最安のEV。走ってみると意外と悪くない…?

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  • author 岡本玄介
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約10万円で買える世界最安のEV。走ってみると意外と悪くない…?
Image: Alibaba

2020年6月15日の記事を編集して再掲載しています。

なんだかアラレちゃんが乗っていそうなデザイン。

中国では、常力(Chang Li)が作る電気自動車(EV)が何と930ドル(約10万円)、バッテリー込みで1,200ドル(約13万円)という破格のお値段で売っています。

玩具みたいな最新型EV

ネット通販サイトの大手Alibabaで購入できる、2020年モデルの最新型3人乗りRWD。モーターは60V/1200W、最高時速は35kmなのですが…おもちゃ感ハンパないです。

米メディアのJALOPNIKでは、実際に買ってアメリカに輸入した映像を公開。結局、送料やら関税やらで合計30万円以上したそうですが、それでも安い!

開封の儀

Video: Jalopnik/YouTube

梱包材はなく、エアパッキンとダンボールで包んだだけ。なので金属製のボディーにはアチコチダメージが…。車内にはアルミホイールのスペアタイヤや、ジャッキ、充電器に予備のサイドミラーもありました。

内装は謎のLCDスクリーンやFMラジオ兼MP3プレイヤーも装備され、とにかく値段の割にちゃんと造られており、あまりチープでないのが驚きです。

新たな驚きがいっぱいのスペック

Video: Jalopnik/YouTube

ゴルフカートならサスペンションに板バネが使われるというのに、こちらはバイクのようなコイル式のサスが入っており、ホイールはアルミ製。10万円だというのに上等なパーツを使っているのが驚きです。

モーターは後輪に1.1馬力のがくっつています。そしてバッテリーは運転席の下に12vが5個連結されており、その上は3枚重ねのダンボール紙で護られていました。ボディーは溶接跡が見られないとのことで、一気にプレスしたかのよう。それに直線的なデザインの方が楽なはずなのに、フロント/リアのガラスまでわざわざ曲線的にしているのです。ついでに車体の底面はちゃんと塗装されており、申し訳程度に暖房まであってアチコチに意外なこだわりが見られます。

Chang Liが走る雄姿をご覧あれ

Video: Jalopnik/YouTube

なんとハンドル右横のディスプレイは、後方カメラのフィードを映すものでした。ホントにいろいろ踏まえると、10万円のクオリティーとは思えませんね。走っていても、バラバラに壊れるような不安定さは感じられないとのことです。


以上、Alibabaで買える常力のEVでした。ガソリンを必要としないEVですが、たとえばTesla車を買おうとすると、公式サイトでは2017年の「モデルS」が中古で663万円なんてお値段が見つかります。66台買えるのかぁ…。

Source: Alibaba, YouTube (1, 2, 3) 、JALOPNIK via The Awesomer, TESLA