シビュラシステム始まりの予感。サイボーグ脳細胞! ペトリ皿で生きる100万個のヒトの脳細胞、AIより早く『ポン』のプレイを学ぶ

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  • author 岡本玄介
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シビュラシステム始まりの予感。サイボーグ脳細胞! ペトリ皿で生きる100万個のヒトの脳細胞、AIより早く『ポン』のプレイを学ぶ
Image: New Scientist/YouTube

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

ペトリ皿に入れられた、80万~100万個というヒトの脳細胞が、AIより早くゲーム『ポン』の操作を学び、電気信号を出してプレイすることに成功しました。

この研究は、生体コンピューティングの研究をしているCortical Labsにて行なわれているもの。脳細胞はニューロンへと電気信号を送り、極小の電極インターフェイスにて擬似的に構築されたゲーム世界で、パドルを上下に動かしボールを打ち返しています。

Video: New Scientist/YouTube

サイボーグ・ブレインの完成

同様の研究は他にもありますが、目的を持って脳細胞に作業をさせるのはこれが初めてとのこと。このことから、研究者らは「もうサイボーグ・ブレインと呼んでも良いでしょう」と話しています。ペトリ皿の脳細胞は、まるで映画『マトリックス』で電池にされていた人間のよう。「細胞は自分のことを、球を打ち返すパドルだと思って行動しています」ともコメントしています。


いつかはコンピューターをベースにした人工知能が、このようにナマの人造脳ミソに取って代わるかもしれませんね。それらは将来、一極集中し、人間の行動を監視するシビュラシステムになることでしょう。

Source: YouTube, Cortical Labs via NewScientist, INTERESTING ENGINEERING