1,306本の脚…! 地球上で最も脚が多い生物、地下60mから大発見

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1,306本の脚…! 地球上で最も脚が多い生物、地下60mから大発見
Photo: Marek et al., Scientific Reports 2021

地球上で最も脚が多い新種のヤスデが大発見!

西オーストラリアの鉱山から、脚が1,306本もある新種のヤスデが見つかりました。研究チームによると「地球上で最も脚の多い生物」だそうです。「ユーミリぺス・ペルセフォネ(Eumillipes Persephone)」と名付けられたこのヤスデは、体長95mmで1,306本の脚、180以上の節からなる超伸長体で、330の節を持ち、地中深くに生息しているため目はなく、長〜い触覚と、餌を食べるためのくちばしがあります。このヤスデの発見について、16日付けの科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」の中で発表されました。アメリカ・バージニア工科大学の研究チームの一員であり、今回の論文の主執筆者であるポール・マルク氏は「地下60mの暗闇の中に生息し、食料や他の資源への適応、その他仲間を見つける必要があります。またこの特定の種は、感覚構造が非常に発達しているようです」と述べました。

「ユーミリぺス・ペルセフォネ(Eumillipes Persephone)」という名前の、「ユーミリペス」は、「真の1,000本の脚」いう意味。「ペルセフォネ」はギリシャ神話に登場する冥界の女神の名前に由来しています。

これまでの多脚記録は750本

今回発見された1,306本の脚を持つ「ユーミリぺス・ペルセフォネ」はメスで、将来的にはこれより多くの脚をもつヤスデが発見される可能性がありますが、少なくても彼女が今現在では最も脚の多い生き物です。それぞれの脚はとても短く、土壌のなかを掘り進むのに使われています。科学的な防御機能もあって、体にある100以上もの腺からアルカロイドの毒素が分泌され、アリ、カブトムシ、モグラなどの捕食動物を退けるためのものだろうとのこと。

これまでは、20006年にカルフォルニアで発見された750本のヤスデが世界記録でした。

脚のカウントは手作業!

この地球上で最も脚が多い生物は、西オーストラリアの鉱山にある地下60m近くのドリルの穴の中から発見されました。研究チームは、葉っぱのクズをいれたコップを紐で下げてヤスデをおびき出し、数週間そこに留めることに成功しました。そして、その葉っぱのクズをランプの下に置き、その下に漏斗を置きます。ランプのからの熱によって、ヤスデが漏斗を通り抜けて捕まえ、調査が可能になりました。

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Image: Marek et al., Scientific Reports 2021

マレク氏ら研究チームは、目印を付けながら手作業で脚の数を数えたそうです。大変そう…!

このヤスデは鉱山地帯の地下深くに生息しているため危険な状態にあり、現在まだ10匹以下しか確認されていなくて、実際に何匹いるかはわかっていません。

「私が研究を行なう理由は、地球の生物多様性を理解し、誰にも知られずに種が絶滅してしまう匿名絶滅と呼ばれる現象を防ぐためです。私は、これらの種についてもっと学び、その生息地を保護することができればと思っています」とマレク氏は語りました。



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