ツイッターが被写体の同意のない写真や動画を削除する方針を発表

  • author Shoshana Wodinsky - Gizmodo US
  • [原文]
  • 福田ミホ
ツイッターが被写体の同意のない写真や動画を削除する方針を発表
Image: Alastair Pike (Getty Images)

だいたいOKだけど、グレーゾーンも。

Twitter(ツイッター)が、被写体の同意のない写真や動画のツイートを禁止すると発表しました。その目的は、プライバシー保護とか嫌がらせの防止だと説明されています。

もともとTwitterでは個人情報に関してそれなりに厳しいポリシーを持っていて、個人の住所や電話番号、メールアドレス、クレジットカード番号、医療情報などはツイート禁止でした(実態として問題あるツイートがなかったかどうかは別として)。画像や動画という意味では、2015年からリベンジポルノが禁止になってました。今回その禁止対象が拡大し、動画や画像全般に映ってる人が同意しない場合は掲載不可となった次第です。

Twitterの発表には「画像や動画といった私的メディアの共有は、個人のプライバシーを侵害する可能性があり、精神的・物理的な損失につながる場合があります」とあります。「私的メディアの乱用はすべての人に影響する可能性がありますが、特に女性や活動家、反体制派、マイノリティ社会の人に対し、より大きな影響を与える可能性が高いです」

当事者の通報を受けて削除

とはいえTwitterは、禁止対象になりそうな画像を自動検知するとか、積極的に削除するといったことはしないようです。Twitterの発表によると、削除に至るにはまず「当事者による通報」が必要で、そこからその画像/動画が被害者の同意なくシェアされたのかどうかを判断します。通報していいのは問題のポストに映った人自身か、その人の保護者か弁護士といった法的代理人のみなので、たとえば「知り合いの変顔が映り込んでてかわいそうだから」といった理由だと、通報しても取り合わないという方針です。

「メディアに掲載された個人、またはその正式代理人から、個人的画像または動画が共有されることに同意しなかった旨を通知された場合、われわれはそれを削除します」と発表文にはあります。また、このポリシーに違反したアカウントについては、問題の写真や動画が削除されるまでは一時的にロックすると言ってます。

これだけ見ると、まあそうだよね、と思いますが、あっさり削除しちゃっていいのかどうか微妙な場合もあります。たとえば誰かの元カノが、元カレのツイートにいまだに自分が写ってるのを見つけて削除要請する。それは全然ありえるし、削除しても元カレ以外は何も思わないことでしょう。でも、たとえば警察官の不当な暴力を撮影した人がそれをTwitterにあげた場合、その警察官もTwitterに削除要請できることになります。

例外がモヤモヤを呼ぶ予感

新ルールには例外がふたつあって、ひとつは被写体が何らかの公人やセレブリティの場合です。だからドナルド・トランプとかキム・カーダシアンの画像は、引き続き心行くまでツイートして大丈夫です。もうひとつは、その画像や動画が「公共の利益のためにシェアされたり、公共の議論に資する」のであればOK、ともされています。

この例外がクセモノで、「公人とかセレブ」の定義も意外と難しいし、「公共の利益」とか「公共の議論に資する」とかはもっと曖昧です。先ほど例に挙げた警察官の不当な暴力の動画をシェアすることは公共の利益になるのかどうかみたいな話で、ある場合には削除依頼を受け入れるのに、別の場合には削除しない…とか、ありそうな予感です。The Vergeによれば、その判断基準をTwitterに聞いたところ、「われわれは画像や動画が共有される文脈において物事を評価します。なので、過去の事例や仮定から過剰に結論を導き出さないようお願いしたいです」という回答でした。

今回のルール変更は、Twitterの創業者ジャック・ドーシー氏がCEO職を辞任した直後というタイミングでもあって、「検閲強化だ」と警戒するもあります。ともあれ、とりあえずユーザーとしては、画像や動画をツイートするとき、映り込みも含めてそこに映った人の同意を取れてるかどうか一瞬立ち止まってみるのが良さそうですね。

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