近年、IT企業に対して求められているもののひとつに「修理する権利」があります。これは目まぐるしく進化していくガジェットを、長く使えるよう修理&アップデートしやすい構造でデザインしてねということ。買い替えなくても今使っている端末を修理できるようユーザーに選択肢をちょうだいよという話。モジュール式のプロダクトも出てきていますが、まずはベッタベタの接着剤付けやハンダ付けをやめることがスタートかと。
Gizmodoでもよく取り上げているiFixitでは、新製品が出るたびに独自に分解し、修理のしやすさを点数で発表しています。Surfaceが最初に登場した約10年前は、もちろんほぼ修理不可能な作り。以来、ずっとiFixitスコアもほぼゼロ状態でしたが、今、Microsoft(マイクロソフト)は改革の時。修理する権利を尊重(株主からの要求)し、修理しやすい端末が出てきました。
SurfaceのYouTube公式アカウントで、学生向けのバジェット端末Surface Laptop SEの分解動画が公開されています。約8分の動画では、T6トルクスドライバーとピンセットなど、一般的なツールを使ってシャーシを外し、分解をしています。
動画を見ると普通の人には難しそうに見えますけれど、ガジェットの中身を理解しているメカ好きや、修理のお店、自作PC組んじゃう人なら簡単にできる作り。マイクロソフトも修理はプロに任せることを推奨しているので、まったく何もわからない素人がパキっと外しちゃダメですよ。さすがにそこまで簡単じゃないです。

Surface Laptop SEを修理しやすい端末にするのは、非常に理にかなっています。学生向け・教育機関向けの端末なので、シェア教材として複数生徒が同じ端末を使う、長く使う想定です。つまり、修理が必要になる可能性が非常に高い使用環境にあるということ。修理ができることでコスト削減につながり、導入する教育機関も増えるかもしれません。
マイクロソフトの修理する権利への取り組み、これからさらに期待できそうですね。