Macの新機能「ユニバーサルコントロール」と「Sidecar」のちがい

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  • author David Nield - Gizmodo US
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Macの新機能「ユニバーサルコントロール」と「Sidecar」のちがい
Apple発表による、ユニバーサルコントロールの使用例 Image: Apple

Apple(アップル)から、MacとiPadを接続して使用できる新機能、ユニバーサルコントロールがiPadOSとmacOSのベータ版で公開されました。2019年に登場したSidecarに続いて、MacとiPadをつなげる2つ目の方法となります。この記事では、それぞれの機能でできること、使用方法、そして違いについて説明します。


ユニバーサルコントロールとSidecarの違いがイマイチわからないという読者の方は、正直に挙手を!(ほら、恥ずかしがらずに。)どちらの機能もMacとiPadの同時使用を可能にし、同一Apple IDと同一Wi-Fiネットワークを使用することが条件で、そして設定が終わればあとはほぼ自動的に機能してくれるなど、共通点も多いです。

一言で違いを説明するなら、SidecarはMacのディスプレイをiPadに拡張することが目的で、ユニバーサルコントロールはMacのキーボードとマウス(もしくはトラックパッド)を使ってMacとiPad両方の操作ができるという点です。つまり、Sidecarの目的はディスプレイにあり、ユニバーサルコントロールの目的は入力デバイスにフォーカスしているのです。

Sidecarの使い方

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MacのコントロールセンターからSidecarにアクセス
Image: Apple

Sidecarを使えば、Macの2台目のディスプレイとしてiPadを活用することができます。外部モニターをつなげる感覚と同じです。2台とも同一のApple IDにサインインし、同一のWi-Fiネットワークに接続していれば、USBケーブルかLightningケーブル、もしくはワイヤレスで2台をつなげることができます。

システム条件としては、Mac側はCatalina以降のmacOSを搭載し、iPad側はiPadOS 13以降を搭載している必要があります。

Macの対応モデルは以下。

・MacBook Pro(2016年以降に発売されたモデル)

・MacBook(2016年以降に発売されたモデル)

・MacBook Air(2018年以降に発売されたモデル)

・iMac(2017年以降に発売されたモデル)またはiMac(Retina 5K、27-inch、Late 2015)

・Mac mini(2018年以降に発売されたモデル)

・Mac Pro(2019 年に発売されたモデル)

・iMac Pro

iPadの対応モデルは以下。

・iPad(2018年以降に発売されたモデル)

・iPad Mini(2019年以降に発売されたモデル)

・iPad Air(2019年以降に発売されたモデル)

・iPad Pro(全モデル)

近年に発売されたMacとiPadなら、まず問題なく機能するでしょう。

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Sidecarの使用時にはiPadに新ツールバーが出現
Image: Apple

ワイヤレスで接続する場合は、両方のデバイスのWi-FiとBluetooth、そしてHandoffによる連係機能を有効にしておく必要があります。iPadでは「設定」>「一般」>「AirPlay と Handoff」の順に進んで「Handoff」をオンにし、Macでは「システム環境設定」>「一般」から「この Mac と iCloud デバイス間での Handoff を許可」を選択します。これでSidecarを使うための準備が整いました。

Sidecarを有効にするには

macOSの場合、メニューバーのコントロールセンターアイコンをクリックします。ここまでの準備が正しくできていれば、ディスプレイのオプションとしてiPadデバイスが表示されるはずなので、これを選択します。これでMacのディスプレイがiPadに拡張されます。ディスプレイをミラーリングしたい場合はコントロールセンターから設定します。その他のオプションもMacの「システム環境設定」>「Sidecar」から選択可能です。

Mac上のウィンドウをiPadに移動するには、シンプルにドラッグして動かしてもいいし、ウィンドウ左上の緑のフルスクリーンボタンの上にカーソルをホバーすればオプションが表示されるので、「iPadに移動」を選べばウィンドウを移動できます。iPadのタッチスクリーンはMac側のアプリケーションに対しては使用できませんが、Apple Pencilは通常どおりに使用することができます。ただし、iPadOSではなく、macOSに対して使用することになります。また、iPadのDockにあるSidecarアイコンをタップすれば、iPadのホーム画面とMacの2台目ディスプレイとしての役割をすばやく切り替えることができます。

ユニバーサルコントロールの使い方

続いて、先日Appleから公開されたユニバーサルコントロールについて見ていきましょう。この機能では、ディスプレイではなくキーボードとマウス(またはトラックパッド)が2台間で共有されます。つまり、iPadはあくまでiPadOSを実行し、MacはmacOSを実行し続けます。また、ユニバーサルコントロールでは2台のMacをつなげることもできます。(iPadを2台つなげることはできません。)

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カーソルがMacとiPad間を行き来できるようになる
Image: Apple

ハードウェアの条件はSidecarと同じで、前述のMacとiPadのモデルに対応しています。ソフトウェアについては最新バージョンが搭載されている必要があり、この記事の執筆時点では、iPadOSとmacOSのベータ版のみで利用可能です。また、2台が同一のApple IDにサインインしていて、同一のWi-Fiネットワークに接続していること、2台ともにHandoffを有効化していることなども、Sidecarの使用条件と共通しています。

ユニバーサルコントロールを使用するには

iPadの「設定」>「一般」>「AirPlay と Handoff」の順に進んで「カーソルとキーボード」をオンにします。「Handoff」もオンになっていることを確認してください。設定が済んだら、Mac画面の端にカーソルを動かせば、わずかな遅れの後にiPad画面にカーソルが出現します。これで、Mac側のマウス(もしくはトラックパッド)とキーボードを使用してiPadを操作できるようになります。

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ユニバーサルコントロールを設定するにはMacが最低1台必要。Macを2台つなげることも可能。
Image: Apple

ユニバーサルコントロールでは、Sidecarとは違ってディスプレイは拡張されませんが、カーソルが2台間を自由に行き来できるようになります。また、他にも次のような特徴があります。(1)MacとiPad間でファイルをドラッグ&ドロップできるように。ただし対応アプリに制限あり。(2)Mac+iPad+2台目Macの組合せも可能。(3)Apple PencilはiPad側のみでインプット可能。(4)ワイヤレスのみに対応しており、ケーブル接続は不可。

以前からもマウス&キーボードによる操作に対応してきたiPadOSですが、新機能のユニバーサルコントロールの場合、一番使い勝手がよいのはMacのすぐ近くにiPadを立てた状態で設置した場合です。単一の入力デバイスを使って複数のデバイスを操作できるようになるので、普段からiPadとMac間を行き来して作業することの多いユーザーは特にシームレスな作業の実現や効率アップを実感できることでしょう。


というわけで、この記事ではSidecarとユニバーサルコントロールという2つの機能を紹介してきましたが、一見すると共通点が多いようで、実はそれぞれ異なる目的を果たしていることがお分かりいただけたと思います。Appleからは今後さらに双方の機能強化やカスタムオプションが発表されることも予想されます。iPadとMacの境界線は将来一層あいまいなものになっていくのかもしれません。

注:本稿は取材のための特別な許可を得て掲載しています。

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