衛星画像が物語る、トンガ噴火の被災状況

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  • author George Dvorsky - Gizmodo US
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衛星画像が物語る、トンガ噴火の被災状況
Gif: Satellite image ©2022 Maxar Technologies/Earther

トンガ沖て起きた海底火山の噴火は、過去30年間で世界最大規模のものでした。火山島と近隣地域の噴火前後の姿を捉えた衛星画像を見比べると、その凄惨さが伝わってきます。

これらの衛星画像は、コロラド州ウェストミンスターに本社を置く宇宙技術企業のMaxar Technologies社(マクサー・テクノロジーズ)提供のもの。同社の衛星が毎日350万平方キロメートル超の高解像度画像を収集していることから、地表の特徴を比較できたのです。特に加工はされていないというトンガの火山とその余波の画像を見ていきましょう。

火山島が消滅

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愕然としてしまうこちらの写真はフンガ・トンガ=フンガ・ハアパイ火山が噴火する前の2021年4月10日、噴火が再び始まった後の2021年12月24日、そして大規模噴火発生後の2022年1月18日の3枚の画像を合わせたもの。

2つの火山島フンガ・トンガとフンガ・ハアパイは、一連の噴火を経て2015年に一体化していました。2つの島の陸地は再び分離しましたが、今回の噴火の威力によって以前よりも小さくなっています。このように海面上に露出している陸地はまるで氷山の一角。標高1.8キロメートルに及ぶ海底火山の山頂部分なのです。

火山と火道をアップで

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火山島の最西端が部分的に緑に覆われていた頃を見せる2021年4月10日に寄って撮影された光景から、ものすごい量の火山灰が島に放出された後の2022年1月6日の光景へと続いています。2022年1月18日撮影の3枚目の画像は、元フンガ・ハアパイ島のわずかな残骸を見せています。

1月15日の大規模噴火は、カルデラの北側の縁の陥没に続いて発生したもので、大量の水とマグマの接触を引き起こして大爆発へとつながりました。

火山灰と津波に襲われた港

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こちらはトンガの首都ヌクアロファにある港の噴火前後。1枚目は2021年12月29日に、2枚目は2022年1月18日に撮影されました。激しい噴火によって火山物質は高度41キロメートルに達し、各地で津波が発生しました。

黒く覆われた家々や建物

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2021年12月29日と2022年1月18日に撮られたこのビフォーアフター画像は、かつては鮮やかだったトンガの町が降灰でどれほど変貌してしまったかを著しい対比で示しています。噴火によって発生したキノコ雲が南太平洋の王国を覆いました。

広い範囲にわたる荒廃

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Maxar社は、フンガ・トンガ=フンガ・ハアパイ火山の北東に位置するトンガの島々の衛星画像も集めました。その地方にある環礁のほとんどが無人島ですが、住民のいる地域の中には噴火と津波によって甚大な被害を受けた場所もありました。このGIFは2020年8月27日と2022年1月20日のノムカ島を示しています。

ノムカ島のクローズアップ

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海底火山の70キロメートル北に位置する、ノムカ島の居住地域の近景です。この島出身の49歳の女性と、近隣のマンゴー島の65歳の男性が津波で亡くなったとGuardian紙は報じています。

変わり果てたマンゴー島

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2020年8月17日時点と2022年1月20日とで、全く異なるマンゴー島の光景。この島の住民62名は不幸にも家財一式を失った後にノムカ島に移りましたが、食料難と水不足から再び移転せざるを得なくなるかもしれないとGuardian紙は報じています。

津波の爪痕

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噴火が引き起こした津波に流される前と流された後のマンゴー島の居住区域を示した痛ましいGIFです。この災害によってトンガでは3名、ペルーでは2名が亡くなり、合計死者数は5人となっています。

1月26日、イギリスとオーストラリア海軍の艦艇がトンガに到着。乗員たちは新型コロナの感染拡大を防ぐため細心の注意を払って、地元住民と接触せずに救援物資を届けました。トンガ諸島は海底ケーブルがひどく損傷したためにインターネットが途絶えており、完全な復旧には少なくとも2週間かかるとのこと。

駐日トンガ王国大使館のTwitterでは公式の義援金の受付先を公開しています。

Source: The Guardian, UK Yahoo News, Reuters, CTV News, ABC News,