アメリカ陸軍もサステナブル? 気候変動に配慮したネットゼロ計画を明らかに

アメリカ陸軍もサステナブル? 気候変動に配慮したネットゼロ計画を明らかに

環境破壊の先駆者であるアメリカ陸軍ですら環境に配慮する時代。

今週、アメリカ陸軍(同国で一番古い軍事部門でもあります)は、電気自動車の導入や、ソーラーパネル等の再生可能エネルギーを利用したマイクログリッドを基地内に設置するなど、気候変動に配慮したネットゼロ計画を明らかにしました。また、干ばつや洪水、熱波など、気候変動によって今後ますます起こるだろう災害に対応できるよう訓練をしていく予定です。

「気候戦略は、気候変動による脅威に立ち向かうために重要である。気候が変化した世界で軍がどのように活動するか、また軍が温室効果ガスを緩和し、気候変動の影響を軽減するために何ができるかということだ」と、アメリカ陸軍の施設エネルギー・環境担当次官代理のポール・ファーナンは今週、Defense Newsにこう語りました。

当然ながら、アメリカ陸軍は世界で最も「汚染」している組織のひとつです。2019年の調査によると、アメリカ陸軍の軍事活動は140カ国以上の地球資源を焼き尽くしているとのこと。さらにPoliticoによると、軍事活動は膨大な量のエネルギーと水を必要とし、世界約70カ国に数百ものアメリカ軍基地が存在し、それらが直接的な環境破壊をもたらしていることは言うまでもありません。絶え間ない戦争と移動で、人間や野生動物は居場所を失い、焼け跡や石油の流出で、兵士を含む多くの人々に健康被害をもたらしています。昨年ハワイで、軍事車両に使用された石油が地元の飲料水に漏入し、住民や軍人家族に被害を与えたばかりです。1940年代から2000年代初頭にかけて、米軍はプエルトリコのビエケス島で軍需品の実験を行った結果、熱帯環境は今日まで有毒廃棄物で汚染されたままになっています。また1940年代から1950年代まで行われた原爆実験により、ビキニ環礁の人々の故郷は破壊され、放射能汚染で、70年以上たった今でも住むことができなくなっていることは有名です。

今回の電気自動車や太陽光発電のグリッドは、軍の膨大な石油消費量を削減できるかもしれませんが、壊れやすい生態系、そして環境破壊の影響を受けて暮らす脆弱なコミュニティに対して何世紀も与えてきたダメージを相殺することはできません


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