元ロシア連邦副首相にして政治家で国営宇宙企業ロスコスモスのドミトリー・ロゴージン長官が、ロシアの宇宙産業に制裁が及ぶことを危惧して、国際宇宙ステーションISSでの米露協力関係が壊れることを示唆。この戦争を機にISSをアメリカに落っことすというような、脅迫めいたツイートを連投しました。
— Elon Musk (@elonmusk) February 26, 2022
あなたたちが散らかしたISSの軌道に漂う宇宙ゴミを回避しているのは、ロシアによるプログレス補給船のエンジンだ。
もし、あなたたちがわれわれとの協力関係を止めれば、軌道から外れて制御不能に陥りアメリカ領土に落下するISSを誰が救うのか…
そのツイートに返信したのがイーロン・マスク。彼はただSpaceXのロゴをドバーンを貼り付けただけ。でも、それは「私がいる」を意味するものでしょう。
彼の自信の裏付けは、ISSに合体しているSpaceXのドラゴン・カプセル。このカプセルのブースターを使えば、ロシアのエンジンに頼らずともISSを制御でき、墜落させずに済むよ、という目論見でしょうね。
このアイデアには、NASA SPACEFLIGHT.COMの編集者ピート・ハーディング氏も賛同、イメージ図を作っています。
Here is what the ISS would look like without the Russian Segment attached - in it's place, a Dragon could be docked to provide reboost capability and attitude control. pic.twitter.com/2Zvrotv2Zw
— Pete ? ? (@Space_Pete) February 25, 2022
ウクライナでスターリンクが使えるように
また、ウクライナでデジタルトランスフォーメーション庁の大臣を務めているムィハーイロ・フョードロフ副首相より、イーロンへ「真面目なロシア人が立ち上がれるよう、ウクライナでスターリンクを提供してください」との要請もありました。イーロンはこれにも応えて、「ウクライナでスターリンクのサービスがアクティヴになりました。これからもっと端末が増えます」とすぐに対応。
Starlink service is now active in Ukraine. More terminals en route.
— Elon Musk (@elonmusk) February 26, 2022
モデムやアンテナの供給など、ハード面での問題はあるものの…ウクライナでは、ロシアのハッカーたちがネットを使った攻撃も仕掛けているため、スターリンクの回線でウクライナが対抗できれば対策できるのかも。
今や戦いは、宇宙というステージにまで広がっているといってもいいかもしれません。
Source:Twitter (1, 2, 3) via Futurism (1, 2), TESLARATI
Reference: Wikipedia