タマムシ色が印刷できちゃう。
富士フイルムが、タマムシやモルフォ蝶や貝殻など光の角度で色が変わって見える「構造色」のインクを生み出しました。
インクとはいえ色素がなく、インクの膜内に微細構造を形成する技術というのが斬新。インクジェットで印刷が出来るだけでなく、樹脂やガラスの装飾などにも使えるのだそうです。
【報道発表】色素を用いず、光の反射によって生じる発色現象である「構造色」を発現させ、意匠性の高い加飾印刷を可能にする「構造色インクジェット技術」を開発しました https://t.co/9tjDKr3dLd 構造色の多彩な色合いをインクジェット印刷で自在に表現でき、透明な樹脂やガラスの装飾等に最適です pic.twitter.com/M7zYeD96Sr
— 富士フイルム (@FujifilmJP_PR) March 23, 2022
印刷業界に革命が起きそう
構造色を発現する複数種のインク組み合わせることで、赤から青までフルカラーの表現ができるのだそうです。こうした色合いを出すには、これまでホログラフィックなフィルムなどが使われてきました。しかしインクジェットでこんな玉虫色を出力できてしまうとなると、世の中にもっと美麗な印刷物が出回りますね。
ちなみにこの技術は、以前に取り挙げたシチズンの腕時計「アンビリュナ」の文字盤にも使われ、命が巡る水を見事に表現することに成功しています。
もしかしたら、富士フィルムはこのインクをタンクにして使えるプリンターとか作っちゃうのかもしれませんね。絵画や版画などアートの分野では、ラメや雲母でキラキラさせてきたものが、もっと幻想的になりそうです。絵の具やスプレー塗料などにも展開して欲しいところです。