ホワイトハウスが洋の東西でタスクフォースを編成し、オリガルヒとも呼ばれる財閥たちが所有する隠し資産の特定・追跡・凍結を進めることを発表。世界のスーパーヨットとジェットが一路モンテネグロ、モルディブ、セーシェル諸島、ドバイなどに避難先を求めて舵を切る動きが活発化しています。
そんななか、民間からもイーロン・マスク自家用機追跡アプリでおなじみの19歳のJack Sweeny君(南フロリダ大学でIT専攻)がTwitter上で空の動きを逐一追跡しています。興味のある人はこちらの「Russian Oligarch Jets」でフォローできますよ。
ロシアはデータのガードが堅いので「精度に責任は負えない」との但し書き付きですが、ロマン・アブラモヴィッチ(オリガルヒの1つ、シブネフチグループ のオーナー)のスーパージェットがドバイにタッチダウンする日時もこのようにはっきりとわかります。
Roman Abramovich's Jet P4-BDL Landed near Jebel Ali, Dubai Emirate, AE. Apx. flt. time 4 Hours : 52 Mins. pic.twitter.com/IWso3n7YhM
— Russian Oligarch Jets (@RUOligarchJets) February 28, 2022
追跡しているのは19人の資産家たちが所有する、計39機(月曜午後時点)。
参考までに、ホワイトハウスの一連の発表ツイートもはっておきますね。
This coming week, we will launch a multilateral Transatlantic task force to identify, hunt down, and freeze the assets of sanctioned Russian companies and oligarchs – their yachts, their mansions, and any other ill-gotten gains that we can find and freeze under the law.
— The White House (@WhiteHouse) February 26, 2022
ご覧のように「EU・独仏伊英カナダと共同で、制裁対象のロシアの銀行を国際決済システム SWIFTから切り離す」と共に、「金融機関の要のロシア中央銀行を攻撃し、ルーブル安を買い支えられなくすることもやる」といい、本気のほどがうかがえます。
国際タスクフォースが凍結を目指すのは、「制裁対象に指定されたロシア企業およびオリガルヒのヨット、豪邸をはじめとする不正入手の資産」で、「法的に捜索と凍結が可能とみなされるもの」。大富豪は外国籍を購入して海外金融機関を利用したりするので、そういう抜け道ができないよう、「ゴールデンパスポートの売買も禁止にする」用意周到っぷりです。
ロシアといえば油田も大きな備蓄ですが、BPに続き今日はシェル石油も大型投資撤退を決めました。こうした経済的措置のダメージがいかほどかについてはさまざまな説が飛び交っています。しかし、こうなれば、否が応でもオリガルヒたちからも停戦圧力がかかるのでは…と期待したくなります。
Sources: @RUOligarchJetsvia NBC