月面探査に『トランスフォーマー』や『ゾイド』の技術が活きる。
タカラトミーとJAXAが手を組み、ソニーグループと同志社大学も加わって6年に渡り開発が進められてきた変形型月面ロボット。前回の記事から1年ほどが経ちましたが……このたび「SORA-Q(ソラキュー)」という名前に決定し、実際に月面でどう動くのかがよく分かる映像が公開されました。
車軸がズレた偏心構造なのがポイント
ガチャンと一瞬でトランスフォームする姿は、玩具っぽさがありますよね。尾ヒレのようなスタビライザーがあるので、後ろにコロリンとひっくり返ることがないよう考えられていることが分かります。走行モードは2種類あり、平地では半球状の車輪が同時に回転する「バタフライ走行」、それと左右に揺れて進む「クロール走行」なら、ちょっとした上り坂もエンヤコラです。
大手おもちゃメーカーが、変形ロボットなどのおもちゃづくりの技術を生かしてJAXA=宇宙航空研究開発機構などと共同で開発した小型の月面探査ロボットが15日公開されました。NHKプラスで23日まで視聴できますhttps://t.co/POesB18Cx5#ニュースウオッチ9pic.twitter.com/qUt8WiiCJh
— ニュースウオッチ9 (@nhk_nw9) March 16, 2022
1~2時間で活動停止
「SORA-Q」の直径は約8cmで、重さが約250gと小さく軽量。しかしちょっと気になるのがバッテリー寿命ですよね。活動時間は、前後カメラの撮影と送信も合わせて1~2時間とのことで、力尽きたら月面に残されることになります。もったいないですが、人類が月に残してきた約180トンのゴミの仲間入りをすることになります。
月面に降り立つのは年内。打ち上げ予定のH2Aロケットで月に向かう、JAXAの無人探査機「SLIM」と一緒に旅立ちます。いつか玩具として発売されることはあるでしょうか? スマホで遠隔操作できたら楽しそうですよね。