宇宙新時代!
先週土曜、SpaceX(スペースX)の「Crew Dragon(クルー・ドラゴン)」宇宙船に乗った4名の民間宇宙飛行士が無事に国際宇宙ステーション(ISS)に到着しました。いよいよAxiom Space(アクシアム・スペース)による、民間人だけで構成された初のミッションが本格的に始まります。
SpaceXの宇宙船「Endeavor(エンデバー)」は21時間近くの旅路を経て、東部夏時間9日午前8時29分(日本時間午後9時29分)にISSへと到着。「Ax-1」ミッションのクルーであるMichael López-Alegría司令官、Larry Connorパイロット、ミッションスペシャリストのEytan Stibbe氏とMark Pathy氏を乗せた宇宙船はFalcon 9(ファルコン9)ロケットに搭載され、先週金曜に米国フロリダ州にあるケネディ宇宙センターから打ち上げられたのでした。ISSは現在、高度260マイル(418キロメートル)を周回中です。
ドッキングは、Crew Dragonのカメラからの映像をISSのクルーが受信できないというトラブルのため、予定より45分遅れました。地上管制官たちは映像をSpaceXの地上局から転送することで問題を打開したと、NASAは発表しています。

4名のクルーはISSに8日間滞在する間、科学や教育、商業活動に関する25ほどの実験を行ないます。Axiom Spaceは世界初の商用宇宙ステーションの構築を目指していて、2024年後半にISSで建設を始める予定。「Ax-1」ミッションは、現在進行中の地球低軌道の商業化において重要なマイルストーンとなるのです。
Crew Dragonのハッチは東部夏時間10時13分(日本時間午後11時13分)に開かれ、「Ax-1」チームは第67次長期滞在のクルーに出迎えられました。この4名が加わり、これでISS滞在の宇宙飛行士はNASAのTom Marshburn氏、Kayla Barron氏、Raja Chari氏にESAのMatthias Maurer氏、そしてRoscosmos(ロスコスモス)のSergey Korsokov氏、Oleg Artemyev氏とDenis Matveev氏を含めた総勢11名になります。
土曜に行なわれた歓迎式では元NASA宇宙飛行士のLópez-Alegría司令官が、Ax-1クルー3名に宇宙探検家協会(ASE)からのピンを贈呈。このピンは宇宙飛行士としての新たなステータスを正式に認めるもので、司令官は「ピンを留めたら…Larry、EytanそしてMarkの番号はそれぞれ582、583、584だと思うが、ふさわしい誇りをもって身に着けてもらいたい」とこれまでに認められてきた宇宙飛行士の人数に触れながら渡していました。
La vida es corta; vívala a tope!
— Michael L-A (@CommanderMLA) April 10, 2022
📸 NASA pic.twitter.com/nsw6C4g9k0
Ax-1チームは微重力状態や宇宙ステーションに慣れた頃でしょうか。日曜には、López-Alegría司令官が美しい地球の画像と共にスペイン語で「La vida es corta; vívala a tope!(人生は短い、精いっぱい生きよう!)」とツイートしています。
Axiom社によれば、初日の大部分は忙しい一週間に向けて機器の準備に費やされたそう。それぞれのタスクを100時間ほどで完了しなくてはなりませんからね。Ax-1ミッションの詳細についてはコチラの記事で説明しています。