「アップルさん、Final Cut Proを改善してよ!」映像のプロから要望書

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「アップルさん、Final Cut Proを改善してよ!」映像のプロから要望書
Image: slyellow / Shutterstock.com

放置気味、ですよね。

アップルがリリースしている動画編集ソフト「Final Cut Pro(ファイナルカットプロ、FCP)」。こちらについて、映像制作者から「アップルがFCPに本気で取り組むのなら、他のソフトよりもFCPを使いたい」という公開書簡がよせられています。

映画やテレビ業界の100人以上のプロが、アップルとTim Cook(ティム・クック)CEOにあてた、GoPetition経由での今回の書簡。要望の中には、FCPを通常のテレビ業界のサプライヤーを通じて販売すること、複数のユーザーが同時にライブラリやプロジェクトにアクセスできるようにするなど、業務での使用に耐えられるようにして欲しいとの要請も含まれています。

「我々は、AppleTV+のコンテンツ制作のためにFCPを選択できないことを、信じられないと思っています」

また書簡には、アップルがサードパーティ製品を認証し、サポートするようにも求めています。ただしアップルはソフトウェアハードウェアを厳しくコントロールするのが通常ですので、この点は難しいかもしれません。

なお米Gizmodoの記事公開時点では、アップルはこの書簡に関する質問に答えていません。

FoxのTVシリーズ『War of the Worlds』のシーズン3のSteven Sanders編集長によれば、最も大事なのはコラボレーション機能であり、FCPはお気に入りの編集ソフトであるにもかかわらず、「異なるユーザーが同時にライブラリにアクセスできない。Avid Media ComposerやDaVinci Resolveではできるのに」と語っています。「アップルはいまだにシングルユーザーをターゲットにしているが、それを変えなければならない」とも。

BridgertonのアシスタントエディターであるVanessa Brogna氏によれば、世界のトップストリーミングコンテンツの編集者はFCPを「パワーハウス(強力なアプリである)」と呼び、仕事で使うには十分に合理化されていますが、問題はアクセス性だと語っています。フランスのテレビドラマ『Marianne』の編集者ことGalliano Olivier氏は、「FCPを使ってテレビ番組を編集することは非常に難しい」と述べています。「プロデューサー、ディレクター、ポストプロダクションスーパーバイザー、サウンドエディターなどと(アクセスの)取り合いをしなければならない」とのこと。

また別のエディターは、FCPのトレーニングをする手段があまりなく、「iMovie Pro」と揶揄する人もいると不満を漏らしています。FCPを使った大規模なプロジェクトに関わったことがある他のエディターは、FCPにベータプログラムが存在しないことを不満に思っています。Netflixの『Blood Red Sky』のエディターことKnut Hake氏は、「アップルはすでに、(ベータプログラム)をiOSやmacOS、Safariでやっている。同じことをFCPですれば信頼性が高まり、プロジェクトへの採用がずっと容易になる」。

Appleが映画業界に気をかけていないとは考えにくいですが、すでに廉価で優れた動画編集ツールがたくさんある中で、アップルが今回の書簡に耳を貸してくれることを祈りたいものです。

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