Mac StudioとStudio Displayの組み合わせが良すぎる、だからこその悩み

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Mac StudioとStudio Displayの組み合わせが良すぎる、だからこその悩み
Photo: amito

エコシステムの良いところも良くないところも味わいました。

自宅で一週間ほど、Apple(アップル)のMac StudioStudio Displayを組み合わせて使ってみました。Apple史上最強のM1 Ultraチップを載せたMac、それに最新のApple純正ディスプレイを繋いでいるわけですから、まぁ快適です。デスクトップをAppleエコシステムで揃えたときのユーザー体験の良さは、ほんとうに魅力的。いっぽうで、エコシステムが魅力的だからこその悩みも感じてしまいました。

2つの製品の良いところと、それ故の悩みをリストアップしていきます。

Macのために作られた「Studio Display」

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試用したStudio DisplayはVESAマウントに対応したモデル。自宅のモニターアームに設置しました。

まず良かったのが色味です。DCI-P3の広い色域で、600ニトの十分すぎる明るさ...というスペックはMacではお馴染みのもの。僕が改めて感動したのは、その色味がMacBook AirやiPadとしっかり揃えられている点です。Apple製品しか使わない人にとっては当たり前のことのように感じるかもしれませんが、ノートPCと外部モニターを繋ぐとなんか色が合わない...という悩みはよくあること。開封、設置してすぐに何の違和感もなく使えるモニターのほうが珍しいのです。

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明るいApple表参道で見ても美しい発色

「すぐに使えると」言いましたが、Studio Displayにはボタンやスイッチがないのも特徴です。MacとThunderboltケーブルで接続すれば勝手に点灯、抜けばスリープ。輝度や音量調整はMacのコントロールセンターから操作するので、感覚としてはiMacを操作しているのと変わりません。「外部ディスプレイに繋いでいる」と意識することなく、ひとつのMacとして扱うことができるのがとても気持ちよかったです。

スピーカーもいいものでした。最初に聴いたときは低音があまり効いていない気がして、正直「こんなもんか」と感じたのですが、Apple Musicで空間オーディオをオンにすると印象は変わりました。さっきまでモニターから鳴っていた音が、空間オーディオに切り替わった途端「部屋のどこか」で鳴っているように聞こえるのです。今まで「低音域、高音域」のように捉えていた音に「奥、左右、後ろ」と場所の概念が追加される感覚。AirPodsが空間オーディオに対応したときと同じ驚きがあります。

FaceTimeカメラのセンターフレームですが、個人的にはあまり好きじゃないです。会議中に自分の画角がグリグリ動いてしまってちょっと恥ずかしい。VESAモデルでアームに取り付けていたこともあり、画角の調整は自分でやったほうが楽でした。

「Mac Studio」なら何もガマンする必要はない

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ご存知のとおり、僕のような一般人にはM1 Ultraの性能は活かしきれません。

ためしにAfter EffectsのM1チップ対応ベータ版でサンプルモーションを作り、それをプロジェクトファイルごとPremiere Proにインポートして動画編集。そのクリップを書き出しながら別のアプリで動画の変換、加えてApple Arcadeのゲームを2つ同時に動かしてみました。それでも使用率の高いコアは半分に満たず、GPUの使用率も80%を前後する程度でした。

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Image: amito
20個のコアの履歴を見ても、負荷が高いコアは半分程度

ベンチマークソフトでもない限り、限界まで負荷をかけることは難しいのでしょう。しかしこれだけ多くのことをしながら、ブラウジングや動画再生に何の支障もないのは、シンプルに爽快な気分ですよ。何かをするために他のことを我慢する必要がないのがMac Studioのいいところ。長く使う前提であれば、M1 Maxの吊るしモデルくらいなら、ライトユーザーだとしても買って後悔はしないんじゃないでしょうか。

エコシステムが強固すぎる悩み

ここからは悩みの話。この2つの組み合わせは超快適でした。特にStudio Displayは、一度机に置いたら他のディスプレイ(僕の私物の2万円のフルHDディスプレイとか)にはなかなか戻れません。

しかし問題なのは「Mac前提すぎる」ことなのです。Studio Displayは入力がThunderbolt 4ひとつしかありません。普通のディスプレイのように、入力切替して複数のパソコンから利用することができないのです。ちなみにWindows PCをThunderboltに接続すればちゃんと5K表示が可能です。ただし、輝度調整など一部の機能が使えません。PS5やニンテンドースイッチなどコンソールゲーム機を繋ぐのも現実的じゃありません。本当にMacのためだけのモニターなのです。価格は約20万円です

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Windwosからも表示できるけど、輝度の調節ができない。音は出る。

それが不便なら買わなければいい話なのですが、それだけStudio Displayが良かったからこそ残念なんです。Appleエコシステムの強固さに囲い込まれる感覚、これってAirPodsやApple Watchだけだったらいいのですが、今回はそれがディスプレイという机の上を大きく占領する製品だったために、他社製品との相性が悪いのが残念でなりません。

Mac Studioもそうです。純正のApple Keyboard以外ではTouch IDが使えないので注意してください。Touch IDがどうしても欲しいなら、HHKBとかリアルフォースとか、お気に入りのキーボードとはサヨナラする覚悟が必要です。

Touch IDは本体のこの辺につけてくれれば良かったのになぁ。

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このへんに...


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