ロボ犬Spotくん、ポンペイ遺跡の警備にトライ中

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  • author Andrew Liszewski - Gizmodo US
  • [原文]
  • たもり
ロボ犬Spotくん、ポンペイ遺跡の警備にトライ中
Screenshot: Pompeii / YouTube

適材適所かも。

Boston Dynamics(ボストン・ダイナミクス)の犬型ロボ「Spot(スポット)」を警備員として雇うなんてディストピアな感じですが、どうやらロボ犬はポンペイのような世界遺産を守るのには向いているようです。古代都市の出土品を狙うトレジャーハンターに目を光らせつつ、崩れる危険のある廃墟の中も動き回れますからね。

かつて2万人ほどが暮らしていた古代都市ポンペイは、西暦79年に起きたヴェスヴィオ山の大噴火によって火山灰の下に埋もれてしまいました。1592年から発掘調査が行われていたものの、1960年代には大規模なプロジェクトのせいで遺跡が崩壊した後、一旦中止されることに。その後、発掘作業は一度に小さな区画ずつ行うように限定されていましたが、2018年にも新しい発見がありました。つまりトレジャーハンターにとっても、財宝を見つける新たなチャンスがあるということです。

ポンペイの考古学地区は、地上の建造物や地下構造、さらには考古学者たちがまだ発掘していないエリアにこっそりと立ち入るために泥棒が掘り抜いたトンネルも含めると、延べ面積40万平方メートルほどになるとか。そういったトンネルは、当然ながら安全面を考慮して掘られたわけではありません。

Video: Pompeii / YouTube

警備と同時に貴重なデータ収集も

ボストン・ダイナミクスのSpotは、そんなポンペイ遺跡の安全維持を手伝う警備ロボとして現在お試し採用されていて、監視&巡回の任務に就いています。古代都市のデコボコな地形も関節のある4本足を巧みに使えば歩けますし、ロボ犬の大きさなら、前述のトンネルや崩壊の危険があって人間の立ち入りが制限された地下のエリアも出入りできますからね。

Spotは遺跡を歩き回る際に、カメラやセンサー類を頼りにします。日々のパトロールでは、それらの機器で侵入者を見つけ出すだけでなく、ポンペイに残る建造物の3Dデータも収集。研究や新たな発掘作業で毎日遺跡を訪れている考古学者たちでも、崩落の危険を持つ構造物のわずかな変化には気付かない可能性がありますが、このデータから遺跡の状態をきちんと把握できるというわけです。

Spotの目や耳となるセンサーやスキャナーは、実際に古代都市の近くにいなくても研究や分析が行えるほど高精度なポンペイの3次元復元を作り出せます。そのためSpotが集めるデータは、ポンペイを研究するより安全な手法を生むだけでなく、世界の反対側にいる考古学者たちにも研究の道を切り開いてくれるとか。

人間からは不評を受けることもあったSpotですが、そもそも生身の人間がいない場所の警備なら、文句を言われることもなく活躍できそうです。

Source: YouTube, Designboom

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