シャキール・オニールがダンクしても割れないか気になります…。
「世界初のスマートバスケゴール」が爆誕と聞いたら、シェーン・ワイトン氏が「いや、『絶対にシュートがはずれないバスケゴール』のほうがスマートだろ」と文句のひとつも言いたくなるかもしれませんね。でも、この決してお安くはないスマートバスケゴールは、敷地から一歩も出ずに運動したい、でもひとりでやるのはちょっと…というバスケ好きな人にとって、高価なエクササイズプログラムよりもおもしろいオプションになるかもしれません。
ドライブウェイ用の高機能なバスケゴール
米プロバスケット協会(NBA)がどうして透明なバックボードから選手をターゲットにした広告を流すスクリーンに置き換えないのか不思議なのですが(気が散るから?)、Huupeが開発した自宅のドライブウェイ(私設車道)用のバスケゴールには、4,000ドル(約50万円)払いたくなるだけの説得力があります。
地面と壁のどちらにでも設置可能で高さの調整もできる全天候型のHuupeは、割れない強度を誇る高解像度の巨大ディスプレイ(バックボードは横170cm×縦119cm。スクリーンはもっと小さそう)に加えて、無線LAN(WiFiがドライブウェイまで届くか確認が必要)、シュート追跡センサー、ウェブカメラが付いているとのこと。ウェブカメラを利用すれば、トレーナーからライブで細かいアドバイスをもらったり、あらかじめ録画した練習の映像をトレーナーにチェックしてもらったりできます。
また、バックボードとゴールに搭載されているセンサーが記録したシュート確率とウェブカメラが集めたシュート位置の情報を合わせると、シュート位置別の成功率などの統計を取ることもできます。シュートの軌道やジャンプの高さなんかも記録してくれるそうですよ。こういったデータは、付属のモバイルアプリケーションから入手可能なのだとか。また、アプリはワイヤレスリモコンとしても使えるそうです。
Huupeのトレーナーになるには、大学かプロで2年以上プレーし、トレーナーかコーチとして4年以上、運動学や体育などの教師として4年以上の経験が必要とのこと。これはけっこう本格的かも。
世界中の人とプレー可能
さらに、ウェブカメラを使えば離れた場所の人たちとゲームができます。地球の反対側にいる人と、H-O-R-S-Eと呼ばれるシュートゲーム(H-O-R-S-Eは参加者が決めたルールに沿ってシュート力を競い合うゲーム。個人的には、マイケル・ジョーダンとラリー・バードによるCM が好き)をやったり、時間を制限してシュート成功数を競い合ったりできるなんて、めっちゃクールじゃないですか。また、気晴らしが必要なときには、Netflixやhuluなどをはじめとする多くのストリーミングサービスが利用可能です。シュート練習をしながらNBAのゲームを見るなんてこともできちゃいますね。
こういったスタートアップにしては珍しく、HuupeはKickstarterやIndiegogoなどのクラファンを利用せずに、100ドルの事前予約を通じて資金を調達しています。ベンチャーを通じて出資している元NBA選手もいるようです。いまのところ、納品時期は2023年の夏以降となっていますが、サプライチェーンの問題が長引くと遅れる可能性も。事前予約の100ドルも返金可能とのことなので、新技術を用いた製品の支援につきもののリスクもそんなに高いわけではなさそうです。残念ながら、現時点でアメリカ国外からは購入できません。
4,000ドルと知って「うわ、高い」と思いましたが、調べてみると地面に固定するタイプのバスケゴールだと2,000ドル(25万円)以上する場合もあるので、Huupeに付いている機能を考えると、そんなに高くない気がしてきました。
Reference: YouTube, The Business Journals, Dick's Sporting Goods, RollingStone