次に世界を変えるテクノロジーは「アクセシビリティ」なのかも

  • author amito
次に世界を変えるテクノロジーは「アクセシビリティ」なのかも
Image: Apple

アクセシビリティってクールだ。

Appleがアクセシビリティに関する新機能をアナウンスしました。iPhoneやiPad、Apple Watchを中心に搭載される機能で、今年の後半から順次リリース予定。

アクセシビリティと聞くと障がいのある人向けの機能だと勘違いされがちですが、本来は「情報やテクノロジーへのアクセスしやすさ」を指すもの。障がいがなくとも、一時的なケガや老化によって普通にスマホを使うことが難しくなる可能性は誰にでもあります

日本の65歳以上の人口は総人口の28.4%、日本で身体に障がいがある人は436万人います。逆にこれだけの割合の人たちのアクセシビリティに伸びしろがあると考えれば、それは世界が変わることに繫がるんじゃないでしょうか。

この記事ではAppleの新機能に加えて、アクセシビリティ分野で注目される2つのアプリを紹介します。

Appleのアクセシビリティ新機能

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Image: Apple

ドア検知機能:視覚に障がいのある人向けにドアの位置や色、ドアノブの種類、開いているのか閉まっているのか、ドアに書かれている文字などを音声で伝える機能。目的地にたどり着いても入口がわからない、といった悩みを助けてくれる機能です。iPhoneやiPadにインストールされている「拡大鏡」アプリの一機能としてリリースされます。

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Image: Apple

Apple Watchミラーリング:Apple WatchをiPhoneから操作できるようになる機能。iPhoneには音声コントロールやスイッチコントロールなど、身体に障がいがある人でも操作がしやすくなるインターフェースがあります。それらを使ってiPhoneからApple Watchを操作することで、Apple Watchにしかない心拍数や血中酸素ウェルネス、マインドフルネスなどの機能にアクセスしやすくなります。

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Image: Apple

ハンドジェスチャ機能の強化:Apple Watchの「ダブルピンチジェスチャ(人差し指と親指を2回つまむジェスチャ)」でできることが増えます。写真の撮影や電話の応答、通知の非表示や再生中のメディアの操作が可能に。片手だけで操作できることが増えるので、より多くの人がApple Watchを活用しやすくなります。

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ライブキャプション

Buddy Controller: 障がいのあるユーザーが介護者や友達にゲームプレイを手伝ってもらうことができる機能。

ライブキャプション: FaceTimeの通話中、会話を発話者ごと&リアルタイムで文字起こししてくれる機能。

サウンド認識: ドアのチャイムや家電製品のアラームの音をiPhoneが覚えて通知してくれる機能。

「WheeLog!」で誰も外出をあきらめない世界に

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Screenshot: ギズモード・ジャパン編集部

WheeLog!(ウィーログ)」は車いすで通ることができるルートやバリアフリー施設を、ユーザー同士で共有できる地図アプリ。今まで車いすでは行けないと思っていた場所に行けるようになり、行動範囲が広がるのだとか。車いすユーザー同士がつながるSNSの機能もあり、大きなコミュニティとなっています。

WheeLog!にこれまで登録されたバリアフリースポットの数は4万5000件以上、WheelLog!を使った車いすでの走行ログは9,800km以上におよびます。驚くべきはこれらのデータがすべてユーザーによる集合知だということ。代表の織田 友里子さんが言う「世界一あったかい地図」という代名詞はまさにその通りだなと感じます。もちろん健常者としてユーザー登録して情報を共有することも可能です。

飲食店などでもバリアフリーの情報発信の場として使われはじめており、今後はAPIの開発も検討しているとのこと。施設や事業者側が積極的に情報登録することで、いままで取りこぼしていた顧客層を獲得することにもなります。それが当たり前の世界になるのが理想ですよね。

App Storeで「WheeLog!」をインストール

「UDトーク」で字幕コミュニケーションがあたりまえの世界に

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Screenshot: ギズモード・ジャパン編集部

UDトーク」は音声から日本語をリアルタイムに文字起こししてくれるサービス。スマホのマイクで聞き取った内容を文字起こししてくれるほか、その文字起こし内容をWebページへ公開してリアルタイムに更新していくことも可能です。また、ZoomのAPIと接続することでZoom上に字幕表示することもできます。オンライン会議が盛んな今、UDトークによってあらゆる会議を字幕化できると言っても過言ではありません。

聴覚に障がいを持つ人にとって、コミュニケーションが円滑になる強力なツールなのは言うまでもありません。しかし、開発者の青木 秀仁さんはUDトークを「聴覚障がい者の自立支援アプリでは"ない"」と断言しています。これは、聴覚障がいを持つ人が存在するのが明らかな世の中で、その人たちに意思を伝える手段やスキルが足りていない話し手側に課題がある、という発想。書き起こされたテキストを手動で修正する機能があるのも、UDトークが話し手側のツールである証拠です。

UDトークは現在月間2400万発話を記録。さらに自動翻訳機能やAR表示機能(相手の顔の近くに字幕が表示される)も用意されていて、障がいの有無やオンライン/オフラインを問わず活用できそう。

ギズモード編集部も「字幕コミュニケーション」、導入してみようと思います。

App Storeで「UDトーク」をインストール

Source: Apple、内閣府(1, 2

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