ついにRoland(ローランド)もガジェット楽器に本格参戦!
ローランドから新たな電子楽器シリーズ「AIRA Compact」が発表されました。シリーズ第1弾として、「T-8」「J-6」「E-4」の3台が5月27日に発売されます。市場想定価格はいずれも2万2000円前後。
ローランドのAIRAといえば、シンセやミキサー、ドラムマシン、ボコーダーなどをラインナップする一連のシステムシリーズ。AIRA Compactもそれぞれの楽器を同期演奏させることができますが、モチーフとなったサウンドは電子楽器のなかでも歴史あるものばかり。
ハウスやテクノでおなじみのリズムマシンを再現!

T-8はTR-808/TR-909/TR-606といった80年代の伝説的なドラムマシンのサウンドを再現しています。さらにベース音源にTB-303のサウンドを内蔵していて、コレ1台でアシッドハウスができちゃう。リズムパート6トラック+ベースパート1トラックの構成で、シーケンサーは最大32ステップの64パターン。エフェクトも搭載してるので、小型なれどマシンライブ可能なポテンシャルを秘めてますよ。
アナログポリフォニックのコードをお手軽に

J-6は80年代を彩ったシンセJUNO-60のサウンドを再現。100種類のコードセットを内蔵しており、音楽理論やコードに詳しくなくとも、バラエティに富んだコード演奏が可能です。STYLEやVARIATIONのノブを動かすと、コードやアルペジオに動きを付けることができ、自分でも思いも寄らないコード進行やパターンが生み出せるかも。この斬新なコンセプトは、インスピレーションの点火剤としても注目を集めそう。
声を変質させる多機能ボコーダー

最後のE-4は、バ美肉用途でもおなじみ(?)のボイストランスフォーマーVT-4にも似たボイスエフェクター。音程を変えるピッチ、声質を変えるフォルマント、そしてサウンドをみじん切りにするスキャッターなどが直感的に操作できます。「AUTO PITCH」「HARMONY」「VOCODER」の3つのプリセットがあり、ボコーダー初心者でも使いやすい仕様。ルーパーを使って即席ライブなんてのも。
これら3台の共通仕様は、USB Type-Cによるリチウムバッテリー駆動、同期演奏を可能とするsync端子、他のマシンからのオーディオソースをミックスするための入力と、出力のためのヘッドホン端子、そしてMIDIのIN/OUT。スピーカー非搭載なのがコルグのvolcaとの大きな違いですね。一方でUSB端子があるので、DAWとの連携はケーブル一発。volcaよりもワークステーション的な使い方がしやすそう。

これまでローランドのガジェット系シンセといえばBoutiqueシリーズでしたが、AIRA Compactの手頃さはこれぞガジェットって感じですね。ライブや制作用途に使うならスピーカーは不要ですし、volcaやPocket Operatorとは棲み分けできそうな予感。次の音源は何が来るかなー?
Source: Roland