スティーブン・キング原作のリメイク版 映画・ドラマをランキングにしてみた

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  • author Cheryl Eddy - Gizmodo US
  • [原文]
  • 岩田リョウコ
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スティーブン・キング原作のリメイク版 映画・ドラマをランキングにしてみた
Image: CBS Studios, The Stand (2020)

旧作・リメイクを全部比べながら見直したくなりました...。

『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』『シャイニング』などでお馴染みのスティーブン・キング。大人気作家のスティーブン・キングの作品はすでにドラマ化・映画化がされていても、さらにまた新しいキャストと脚本などで作り直すリメイク版がけっこう存在します。

来月もまたひとつリメイクが。1984年にリリースされたドリュー・バリモア主演の映画『炎の少女チャーリー』のリメイク版が、ザック・エフロンなどの出演で6月17日から全国公開されます。それほど時を超えても人気が衰えない作品ばかりってことですよね。というわけで、リメイク版に焦点を当てて、リメイク版のランキングを米ギズのCheryl Eddy記者が勝手に作っています。ひとつずつ彼女のコメントと共に見ていきましょう!


10位 『ザ・ミスト』(2017年テレビドラマ)

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Image: Spike TV/Paramount Network

1980年の原作『霧』が映画化されたのが2007年。深く濃い霧に包まれた街で、外にいると霧の中にいる何かに殺されてしまうことからスーパーマーケットに閉じこもった人たちの話。観た方なら覚えているかと思いますが結構ショッキングな結末でしたよね。そして10年経って2017年にリメイクとしてドラマシリーズ化されました...が、ドラマ『ザ・ミスト』はシーズン1の10話で打ち切り!

9位 『ザ・スタンド』(2020年テレビドラマ)

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Image: Robert Falconer/CBS

1978年発売の、致死率99%の恐ろしいウィルスによる世界的なパンデミックを描いた『ザ・スタンド』。1994年にテレビドラマシリーズとして放映されましたが、リアル世界で新型コロナウィルスが広がっている最中の2020年12月にリメイク版が登場。1シーズン9話でしたが、物語の進むペースがなんだか変で、原作のストーリーを変なところで細かく描きすぎていたり、省略していて微妙な仕上がり。しかもスティーブン・キング本人がドラマのために作った原作とは別のエンディングで終了しているのが、なんとも必要ない感じだった印象です。

8位『トウモロコシ畑の子供たち』(2009年映画)

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Image: Lionsgate Home Entertainment

1977年発売の短編小説『トウモロコシ畑の子供たち』が映画化されたのが1984年。ロードトリップ中に子供たちしかいない街に入り込んでしまい、トウモロコシ畑でカルト儀式をおこなう子供たちに出会う話。カルトリーダーの少年がめちゃくちゃ不気味で怖いはずなんです、リメイク版はあまりインパクトがないものでした。

7位『シャイニング』(1997年テレビドラマ)

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Screenshot: ABC

スティーブン・キング原作でとても有名になった映画の一つ『シャイニング』はスタンリー・キューブリック監督で1980年にリリースされました。原作は1977年。映画『シャイニング』は原作でキングがメインにしたかったダニー少年の持つ超能力「シャイニング」よりも、ホラー要素が強かったため、自分の思い描いている通りの映像を作りたいと自分で脚本を書いてリメイクしたのが1997年のドラマ版。でもキューブリックの映像とジャック・ニコルソンの演技というホラー映画の最高傑作を先に見てしまってからのテレビドラマ版の特殊効果は、2022年の映像技術が進化した今見るとちょっと陳腐な感じに見えてしまいます。

6位『キャリー』(2002年映画)

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Screenshot: NBC

1974年に発表された長編小説『キャリー』が映画になったのは1976年。キャリーを演じたシシー・スペイセクがプロムのステージで血を被るシーンが強烈でした。2002年のリメイクでキャリーを演じたのはアンジェラ・ベティス。リメイク版のキャリーはイマイチでしたが、アンジェラ・ベティスが同じ年に出演した映画『May』はホラー映画界ではカルト的な人気になりました。

5位『ペットセマタリー』(2019年映画)

Video: Paramount Pictures / YouTube

1983年発売の『ペットセマタリー』は、死んだペットを埋めると次の日に生き返って戻ってくる不思議な場所の話。生き返るけれど、様子がおかしい...というのが話の始まり。1989年に映画化され、かなりグロい映像で原作の世界を上手に表現していました。リメイク版は怖がらせるという面では失敗しているように感じますが、原作の話の筋をおもしろい角度から表現しています。前作との1番大きく違う部分は、予告動画で流れてネタバレてしまうのですが、エンディングのひねった感じは、びっくりする人も多いと思います。

4位『死霊伝説 セーラムズ・ロット』(2004年テレビドラマ)

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Image: TNT

1975年の吸血鬼についての長編小説『呪われた街』は1979年に『悪魔のいけにえ』や『ポルターガイスト』などのホラー映画で有名なトビー・フーパー監督のもと『死霊伝説』のタイトルでテレビドラマ化されました。2002年にリメイクされたバージョンはなかなかおもしろいですが、最初の1979年版を超えるのはやっぱり難しいです。そして、またまた『呪われた街』という原作と同じタイトルで映画化がされるようです

3位『キャリー』(2013年映画)

Video: Sony Pictures Entertainment / YouTube

2002年のリメイクのあと2013年にもさらにリメイクが作られた『キャリー』。キャリーがいじめに遭うシーンではクラスメイトがその様子をYouTubeにアップするなど現代に合う設定に変えられています。主演はクロエ・グレース・モレッツ、母親役にジュリアン・ムーア。2002年版よりもニュアンスがあったりアート要素もあったりとスティーブン・キングの代表作としてこのリメイクはいい方です。でもやっぱり1976年版には勝てないですよね。

3位『デッドゾーン』(2002-2007年テレビシリーズ)

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Image: USA Network

1979年に発表されたサイエンス・スリラー『デッドゾーン』は昏睡状態から目覚めたら未来を予知できる能力を得ていた男の話。1982年にクリストファー・ウォーケン主演で映画化されています。その後2002年から2007年にかけてドラマとしてリメイクされ放送されましたが、びっくりするほど成功して6シーズンまで続くヒット作に。

1位『IT/イット』(2017年・2019年映画)

Video: Warner Bros. Pictures / YouTube

1986年の原作『IT』のテレビシリーズが1990年に放送されました。ティム・カリー演じるペニーワイズは今でも1番のペニーワイズだと思いますが、アンディ・ムスキエティ監督の原作の翻案はいろんな意味ですばらしかったです。芸術性においても、キャスティングにおいても。パート1ではメインキャラクターたちの若い頃に焦点を当てた話で、怖さという感情が湧き上がります。パート2はさらに血みどろ度が上がります。2作ともホラーのジャンルとしてとても優れた作品になっています。ペニーワイズ役のビル・スカルスガルドは独特のセンスでペニーワイズを自分のものにしています