米アラスカ州の山火事が過去数十年最速で拡大

  • author Angely Mercado - Earther Gizmodo US
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  • Kenji P. Miyajima
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米アラスカ州の山火事が過去数十年最速で拡大
米アラスカ州コクチューリ川での火災の様子 Image: Dane Smiggs/Alaska Wildland Fire Information

今年の山火事はちょっとレベルが違いすぎる…。

アラスカ州も山火事で大変なことになっています。National Interagency Fire Center(全米省庁合同火災センター) によると、今年に入ってから同州で発生した山火事による焼失面積は記事作成時点(米時間6月27日)で108万エーカー(4,370平方キロ)まで広がっています。東京都2つ分。ここ数十年で最速の100万エーカー突破だそうです。うれしくない記録ですね…。

乾燥した空気と暑さが燃料に

山火事は、異常に乾燥した空気と暑さが燃料になって拡大しているようです。アラスカ州の発表によると、6月27日までに同州で発生した347件の山火事のうち、144件が現在も延焼中で、焼失面積の合計は138万エーカー(約5,600平方キロ)になっています(州と政府機関で山火事の数値が異なるのはよくあることです)。この中には、同州のツンドラ地帯の山火事としては過去最大規模にあたる16万3000エーカー(660平方キロ)以上を焼いたEast Fork Fireも含まれます。

アラスカ州南西部のユーコン川支流沿いにあるSaint Mary'sと呼ばれる地域の住民は、迫り来る炎と煙から逃れるために、6月中に避難しなければならなくなったそうです。また、急速に燃え広がる火災によって、同州では消火活動に必要なリソースが不足する機関も出てきています。

フェアバンクスに拠点を置く森林局広報官のSam Harrel氏は、The Anchorage Daily Newsにこう述べました。

いまは、高気圧や州の広い範囲で続いている干ばつによって起こり得る事態を想定して、人員を配置しようとしているところです。アラスカにはカリフォルニアとオレゴンのように隣接している州がないので、リソースが届くまでに時間がかかります。何が起こってもリソースが不足しないようにしっかり準備する必要があります。

気温上昇で山火事シーズンは長く、焼失面積も拡大

平年だと、アラスカ州の山火事シーズンは5月下旬から6月上旬に始まって、気温が下がる9月には終わるのですが、夜間と日中の気温がともに上昇傾向にあって暑さが和らがないため、山火事がより大規模になっているとのことです。

気温上昇に伴って植物の成長期も長くなり、ツンドラの植生が増えたことも、山火事の拡大を助長しているようです。北極調査センターによると、2001年から2020年にかけて同州が山火事で焼失した3,140万エーカー(12万7000平方キロ=北海道の1.5倍)という数値は、その前の20年間で焼失した面積の2.5倍にも及んでいます。

また、北極圏とその周辺では、気候変動の影響もあって火災の発生件数が増加しています。アラスカ州も米本土の48州と同様に、一部地域で異常な乾燥状態が続いています。U.S. Drought Monitor(米干ばつモニター)によれば、同州の半分以上が異常な乾燥と中程度の干ばつ状態にあるそうです。

全米省庁合同火災センターで確認すると、6月27日までに全米で発生した山火事の件数(3万2689件)も、焼失面積(357万823エーカー=1万4450平方キロ)も、過去10年間で最高になっています。焼失面積にいたっては、2012年から2021年までの平均の2.5倍です。今年は熱波、干ばつ、山火事と、どれもすさまじくてこの先が怖すぎます。やっと長かった6月が終わる…。

まだ終わらんよ。アメリカの西半分が干ばつでえらいことになるらしい

米国西部で大規模な干ばつが進行中。日本の面積の約2.4倍にあたる広大なエリアで農作物に影響も。

https://www.gizmodo.jp/2022/04/massive-drought-in-the-western-us.html

Reference: National Interagency Fire Center, Alaska Interagency Coordination Center