Bluetooth常時オンで、スマホが追跡されちゃうリスク

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Bluetooth常時オンで、スマホが追跡されちゃうリスク
Image: Aleksey H / Shutterstock.com

シグナルを発した状態になる...?

「Bluetoothを使わないあいだはオフにしておいた方が良い」とはよく聞くことですが、オンにしたままだとどんな問題が起きるのでしょうか? 最近の研究によれば、灯台のようなビーコンを発している状態になり、場合によっては個別の端末を識別することもできるといいます。

そもそもBluetoothは、追跡を阻止するための暗号化技術を採用しています。ただ、無線受信機で追跡しようとすれば、スマホ端末製造中に生じたほんのちょっとした“欠陥”からそれが可能になるのだとか。こうした“欠陥”というのは、Wi-Fiシグナルが持つ側面の1つとしてすでに知られていました。ただ、こうしたシグナルを個別に認識し、悪用される可能性があることが証明されたのは初めてのことだといいます。

追跡できる範囲はさまざま

人混みなど複数の端末が集中している場所ではどうなのか、調査が行なわれました。公共の場では、162台あるうち40%のシグナルが個々に識別できたといいます。もっと大規模な実験を2日間行なったところ、数字は647台あるうち47%という結果となりました。

追跡できる範囲は、端末と周囲の環境によって異なります。通常は数十メートル内で、人混みでは数メートル内になるとか。機器によっては他端末よりも広いシグナルを送信するものもあるようです。

Bluetoothを使わないときは、オフすることを徹底している人もいるかもしれません。ただ、研究者によると、特にiPhoneでは設定からオフにしないと実際にはオフなっていない場合もあることがわかっています。

実際のところ、どれくらいリスキーなのか

テクノロジーを使ったストーキングが問題となっているのは、改めて指摘するまでもないかもしれません。米国では2019年、オンラインでのストーキング被害について数十万件の報告がありました。

では、実際にBluetoothの“抜け目”を利用して被害に遭う可能性はどれくらいあるのでしょうか。おそらく、現時点ではそう高くないといえそうです。

この方法でスマホを追跡するのに必要な無線受信機は2〜3万円程度。もっと壮大なシステムを使おうとすれば十万以上かかります。さらに、比較的高度なスキルが必要となります。それに、これを言っては元も子もありませんが、公共/民間レベルでなんらかの追跡をされている可能性もあるという指摘の声も...。

一方、Wi-FiシグナルやBluetoothヘッドホンの接続など、ほかにも追跡される方法はあり、今回のケースのように難易度の高い方法を試せる人はそう多くないことから、あまり大した問題ではないという見方を示すセキュリティの専門家もいます。

もし、このリスクから完全に逃れようとしたら、Bluetoothを使わないか、常に(「設定」アプリから)オフにすることを徹底するしかないともいえます。簡単に追跡されるリスクを伴うエアタグを使うのと同じで、結局は便利だから使うというジレンマが残ることになるのかもしれません。

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