ちゃんと水滴も表現してる。
子どものころって、窓が水滴で曇ってるとなんだかわくわくしませんでしたか? でも、曇りガラスって一度描くと描き直せなくて、もう一回曇るまではだいぶ時間がかかるんですよね。際限なく曇りガラスに描きまくりたい…そんな夢を叶えてくれるアイデアが、ある企業内ハッカソンから生まれました。
実用性はさておき、楽しげなアイデア
クリエイティブエージェンシーのイメージソースが、透明ディスプレイの新たな活用方法をテーマに社内ハッカソンを開いています。透明ディスプレイって技術展示会とかで注目されることはよくありますけど、実用性って意味ではぴったり来るシチュエーションがまだ見つかってないんですよね。
例えばTVが透明になったらインテリア的に素敵になりそうな気がしたんですけど、その裏のケーブルまで透けちゃうのが新たな問題になります。TV以外の使い方では、冷蔵庫の中身をドアを開けずに見えるようにしたり、コンビニで冷蔵ケースに広告を流したりもしてます。あと、今のところ一番実用的な感じがするのは、病院で部屋の窓を透明にしたり不透明にしたり、一瞬で切り替えられるのは便利ですが、それくらいでしょうか。
そこでイメージソースのデザイナーやエンジニアのチームが考え出したのが「Wipe Fake」です。透明の液晶ディスプレイとタッチインターフェースを組み合わせ、スワイプやタッチでパネルの不透明部分を透明にしていく仕組みです。ちゃんと水滴も落ちてきて、動画で見るとほんとに曇りガラスに指で落書きしてるみたいだし、スクイージーまで使えるそうです。
このハッカソンでは他にも、水槽の中の魚の状態や種類などを表示する「Biotalk」、対面する人の間のパーテーション上に相手の心身状態を表す「SURU HEART」といったアイデアが生まれています。どれも「実用的」なのかっていうと必ずしもそうじゃないかもしれません。でも少なくとも、曇りガラスに無限に絵とか字とか相合い傘とか描いていく、そんなことが本当にできるようになったのが、なんだかすごくうれしいです。