夜間の最低気温が32度!米南西部フェニックス、昼も夜も危険な暑さに

  • author Angely Mercado - Earther Gizmodo US
  • [原文]
  • Kenji P. Miyajima
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夜間の最低気温が32度!米南西部フェニックス、昼も夜も危険な暑さに
Image: Brent Coulter / Shutterstock

夜中の12時に気温をチェックしたら32度あったここはテキサス州ダラス。とけそう。

アメリカで最も暑い都市のひとつとして知られるアリゾナ州フェニックスですが、6月は特にひどい暑さが続いています。数日連続で最高気温が華氏110度(摂氏43度)を超えました。6月16日には、フェニックス・スカイハーバー国際空港の最高気温が45度に達しました。でも、それよりもっと心配なのは、夜中にも観測史上最高となる32度を記録していること。The Guardianは、夏が始まってすぐに夜がこんなに暑くなったのは初めてと報じています。この蒸し暑い夜は、6月10日として夜間の最低気温の記録を2.78度も更新しちゃったのだとか。

スペインフランスのいくつかの都市では気温が37.8度を超え、アメリカでは人口のほぼ3分の1が危険な酷暑にさらされています。

夜の暑さが体にも心にも危険なわけ

日中のうだるような暑さが熱中症や熱射病を引き起こしやすいのは確かですが、夜の気温はそれ以上に大きな影響を与えるそうですよ。

本来、気温が下がる夜は、昼間の暑さでグッタリした心身を回復させる時間なんですね。でも、夜まで暑くなると睡眠不足でさらに疲弊するばかりか、翌日の暑さに対して体の準備が整わなくなります。夜に気温が下がってくれないと、日中に街や建物に蓄積された熱をオフセットできないんです。ヒートアイランド現象でさらに暑さがひどくなる密集した都市部では、健康な人でも体調を崩す可能性があるくらいなので、慢性疾患がある人や空調の効いた場所で過ごせない人は、脱水症状や熱中症に陥るリスクがより高くなります。家でじっとしていても命を脅かす熱波が「サイレントキラー」と呼ばれるゆえんです。

米環境保護庁(EPA)よると、夜の最低気温は、息苦しいくらい暑くなる日中の気温よりも上昇ペースが速いのだとか。さすがに暑さに慣れているはずの砂漠の街フェニックスでも、深刻な懸念事項になっているそうです。群の検死官は、暑さに起因する死者が4月以降で30件にのぼり、昨年同時期と比較して60%増加していると報告しています。

実は、夜間の気温上昇はすでにわたしたちの睡眠を妨害しているんです。5月に発表された研究結果によると、気候変動のせいで世界中で人々が年に44時間も睡眠を奪われているそうです。貧困国や貧困層が特に暑さの影響を受けています。

2月に発表された研究では、暑すぎるとメンタルヘルスの悪化につながることが明らかになりました。すでにメンタルヘルスに問題を抱えている人が、不快な暑さによって極限状態に追い込まれる恐れがあるのだそうです。

熱波の出口はまだ見えず…

南西部の熱波はまだ続いており、国立気象局はアリゾナ州西部を含むいくつかの地域にExcessive heat warnings(超高温警報/過熱警報)を発しています。熱波の影響は、最高気温がこの時期には異常な36度に達したオハイオ州コロンバスでは、暑さが停電の引き金になりました。40度超えを記録したテキサス州ヒューストンとサンアントニオでは、凉を取ろうにも日陰の気温は1度くらいしか低くないのだとか。テネシー州ナッシュビルでは、6月14日に同日として過去最高となる36度を記録。36度超えの暑さは週末まで続くそうです。

熱波の影響を受けている地域の人々に対して、熱中症を避けるためにできるだけ屋内で過ごし、いつもより多めに水分をとるよう注意喚起が行なわれています。

訳者が住むテキサス州ダラスも、熱波が居座っているせいで少なくとも25日頃まで最高気温が40度近くなりそう。とけるというかもう蒸発しそうです…。