タイタン、イオ、エウロパ...太陽系のかっこいい衛星9選

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タイタン、イオ、エウロパ...太陽系のかっこいい衛星9選
活火山を有する木星の衛星「イオ」

今後の探査ミッションに期待!

太陽系の惑星はたった8つですが、惑星や小惑星の周りを公転する衛星200個以上も存在しています。一口に太陽系の衛星と言っても、巨大なものもあれば小さなサイズもあり、それぞれに大気や複雑な地形、気候などの特徴があり、各宇宙機関はそんな衛星の多様性を学ぼうとしています。

そこで、これまでに観測されてきたものや今後のミッションで探査対象となっている天体など、太陽系の衛星の中でも個性豊かな面々を取り上げてみました。

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地球の衛星
Image: Matt Cardy (Getty Images)

最も有名な衛星と言えば、「月」でしょう。ラテン語では「ルナ」と呼ばれる月は、大きくて表面に無数の円形のくぼみを持つ、地球の衛星です。

月へは幾度となく探査機を送っています(現に今も月面探査機が活躍中です)が、人類が地球唯一の衛星である月への再着陸を目指すアルテミス計画で、なお一層興味深くなるはずです。

月のサンプルが最後に採取されてからのテクノロジーの進歩を考えると、アルテミス計画では月の地質学的な歴史について多くを学べそうです。また、月周回有人拠点「ゲートウェイ」を建設する計画もあり、さらなる宇宙探査への道が開かれます。

フォボス&ダイモス

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マーズ・リコネッサンス・オービターから見た、小さい方の火星の衛星ダイモス
Image: NASA/JPL-Caltech/University of Arizona

フォボスとダイモスは火星の2つの衛星で、直径はそれぞれ約22kmと約12kmです。 これまでのところ、宇宙機関はどちらの衛星にも着陸できていません。しかし私たちの衛星と同じように、フォボスとダイモスの岩層の中には火星形成の詳細が隠れていると思われます。フォボスの軌道は火星を回るにつれて縮小していて、あと1億年のうちに火星に衝突するか破壊されると考えられています。

ダクティル

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小惑星のイダと、その衛星ダクティル
Image: NASA/JPL

この小さな衛星ダクティルの発見は、偶然の産物でした。1993年、NASAの探査機ガリレオが「243 イダ」という小惑星に接近した際に、その周囲を回る小さな衛星を観測したのです。

ダクティルは小惑星も衛星を持ち得ることを証明し、そして探査機ガリレオのおかげで、イダが形成されたのと同じ天体の衝突で生じたと思われるダクティルの写真が存在するのです。

エウロパ

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エウロパの氷に覆われた表面
Image: NASA/JPL-Caltech/SETI Institute

木星のガリレオ衛星の中では最も小さいエウロパは、惑星科学者と宇宙生物学者にとっては好奇心を刺激する存在です。エウロパは氷で覆われていて、地下には水の海があると考えられています。私たちが知っているような生命は水がある場合にのみ存在するので、エウロパは地球外生命体の探査における有力候補です。

しかし以前報じたように、木星から降り注ぐ放射線にはこの衛星にある生命の痕跡を消してしまう可能性があります。だからこそ、近くから生命を観測できるようにするためエウロパへ探査機を送るというアイデアに惹かれるのです。

イオ

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1997年、探査機「ガリレオ」が観測したイオの火山活動
Image: NASA/JPL/DLR

イオは木星の衛星で、地球の衛星である月よりもわずかに大きく、その表面には高さ数十マイルまで溶岩を噴出する火山が何百と散らばり、薄い硫黄の大気と合わさって地獄のような様相となっています。また、この衛星の表面は木星からの潮汐力によって上下に数百フィートも変動します。灼熱地獄で変動が大きいため、イオの観測はすべて離れたところから実施されています。

パン&アトラス

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どちらも土星探査機「カッシーニ」が撮影した、衛星「パン」の画像
Image: NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute

土星の衛星であるパンとアトラスはかわいらしく、どちらも環を持つ土星を連想させる空飛ぶ円盤のような形状をしています。2つとも小さな天体で、半径は10マイル以下。どちらもボイジャー計画の間に初めて撮影され、のちに土星探査機「カッシーニ」(土星の大気に突入して運用を終了した)にも観測されています。

土星の別の衛星にも赤道沿いに似たような隆起が見られることから、パン&アトラスのイレギュラーな形状を引き起こしたのは土星衛星の形成過程だと示唆しています。

カロン

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探査機ニュー・ホライズンズが撮影したカロン(左)と冥王星(右)
Image: NASA/JHUAPL/SWRI (Getty Images)

カロンは冥王星の衛星です。太陽系の他の衛星と比べてそれほど大きいわけではありませんが、母惑星と比べると衛星にしては大きいのが特徴。母惑星の冥王星はかつて太陽系で最も小さな惑星だと考えられていました。冥王星とカロンのペアは、互いが常に同じ面を向ける二重惑星と見なされることもあります。

カロンは1978年にアメリカ海軍天文台の天文学者に発見されており、比較的最近発見された太陽系の衛星になります。

ネレイド

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ボイジャー2号が観測したネレイド
Image: NASA/JPL

ネレイドは海王星の外衛星の1つで、果てしなく長い軌道で知られています。遠方にあるこの衛星の公転周期はおよそ360日と、地球の1年近くに相当します。

地球からは観察しにくいですが、1989年のボイジャー2号による観測でネレイドは氷衛星だと示されました。今後の稼働が予定されている最新型の天体望遠鏡でなら、ネレイドを観測する機会が増えるようになるかもしれません。

タイタン

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探査機カッシーニが捉えたタイタン(と土星の小さな衛星ディオネ)
Image: NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute

タイタンは土星の衛星の中で最も大きく、また木星の衛星ガニメデに次いで太陽系で2番目に大きい衛星でもあります。ですがこの衛星の最も興味深い点は、濃い大気と液体メタンの海。NASAはおよそ5年後に探査機をタイタンに送る計画があります。

2005年にタイタンに投下された「ホイヘンス・プローブ」が地表面の様子を捉えていますが、探査機が再び訪れたらどんな発見があるのでしょうか。

Source: NASA Solar System(1, 2, 3, ), NASA, NYT, ESA, SPACE.com,