「諦めていた表現も作れる」アーティスト・フジモトタカシが語るスペックと表現の可能性

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「諦めていた表現も作れる」アーティスト・フジモトタカシが語るスペックと表現の可能性
Photo: 小原啓樹

世界中で生み出されるクリエイティブなコンテンツは、それを生み出すクリエイターがいてこその賜物。

3DCGアーティスト・ フジモトタカシさんはデジタルクリエイティブクルーOFBYFOR TOKYO所属のアーティストで、フォトレタッチの技術とCGを掛け合わせたビジュアル表現を強みとしています。Perfume、Little Glee MonsterなどのアーティストのジャケットCGを制作するほか、オニツカタイガー、BMWなど、音楽、ファッション、クルマなど、多くの分野でビジュアル制作を担当されてきました。

そんなフジモトさんが、インテルが主催するクリエイターを支援する新プロジェクト「インテル® Blue Carpet Project」の趣旨に賛同し、クリエイターが集うコミュニティ「インテル® Blue Carpet Club」のメンバーに選ばれました。ここでは、PCのスペックを限界まで使い倒し、新たな領域への挑戦を重ねるクリエイターとの対話を通して、現在の制作環境やその課題を精査。より高みを目指すために理想とするPC環境を洗い出し、インテルがテクノロジー面からサポートしていくというものです。

今回はフジモトさんとインテルが会話を重ね、今後フジモトさんが挑戦したいことに対する現在のPC環境の課題を洗い出しました。その結果、ハードルとなっている部分を解決するべく、最新の第12世代 インテル® Core™ プロセッサーをベースに、フジモトさんの理想を叶える至高スペックのPCを用意。フジモトさんにはPCの組み立てから立ち会ってもらい、PCに対する思いやクリエイティブへの考え方について伺います。

フジモトタカシ

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東京を中心に活動する、デジタルクリエイティブクルーOFBYFOR TOKYO所属の3DCGアーティスト・レタッチャー。

京都の芸術大学を卒業後、都内の写真スタジオに就職。その後、レタッチ会社・空撮映像会社を経て、2019年独立。現在は、培ったレタッチテクニックと独学で得たCG技術を掛け合わせたビジュアル表現を強みとして、ファッション・音楽・広告領域と幅広い分野で活躍。

主な実績として、KingGnuのアーティスト写真レタッチ、MIYAVI “Imaginary” “New Gravity”におけるCG制作、Perfume 「Flow」ジャケットのCG制作、Onitsuka Tiger x 金子眼鏡のCG制作などがある。

公式サイト:OFBYFOR TOKYO / Instagram:@fujimoto0927

レタッチという職業と、CGの繋がり

──フジモトさんのご職業はCGアーティスト&レタッチャーとのことですが、レタッチャーとはどのようなお仕事なんでしょうか?

フジモトタカシさん(以下、フジモト):一番わかりやすいのは合成写真ですね。たとえばビールの広告写真を作る場合、撮影のときにモデルさんが手に持っているビールは仮のもので、ビール単体で綺麗に撮影した写真をモデルさんの手に馴染むように合成するのもレタッチです。ほかにも人物の肌を綺麗にしたり、足を少し伸ばしたり。最近はCGの車と人物を合成するケースも多いですね。

──きっと、僕たちが普段見ているポスターや広告なども、レタッチの賜物なんでしょうね。何年くらいレタッチのお仕事をされてるんでしょうか?

フジモト:6年か7年目になると思います。過去に写真スタジオで働いてたんですけど、その現場はレタッチャーがいるような大きめのスタジオで、そこではじめてレタッチャーという仕事を知りました。僕はもともとカメラマンを目指してたんですけど、モデルさんにポージングの指示をしたりとか、現場の雰囲気づくりなどがあまり得意じゃなくて…。

──カメラマンって写真を撮るだけではなく、ポーズを指示したり現場を引っ張ったり、何かと見る面が多いですよね。

フジモト:たとえば撮影した写真を見返しながら「もうちょっとこっち向いてもらったほうが良かったな」とか感じても、現場でそれを作り上げるのが得意じゃないなと思って。それよりも僕は写真そのものに集中して、撮影後の編集で気持ち良い部分に持っていくほうが向いてるかもしれない。そう思ってレタッチ会社に転職し、2年くらいしてから独立しました。

──なるほど。そもそも、職業としてのレタッチの認知度ってどれくらいなんでしょうね。

フジモトすごく低いと思いますよ。実際に僕も「レタッチャーです」と言っても伝わらないことがとても多いです(笑)。

──それなのに、レタッチされてる写真は世の中にすごくたくさんある。

フジモト:たとえばこの机に置いてあるカレンダーの写真もそうですし、人物が写ってる写真なんかはほぼレタッチされてるものだと思います。タレントさんによっては「ここのほくろは残して、こっちは消して」みたいな細かい指示もあったりします。

長く続けていく中で、世の中の美しいものはこうやってできてるんだなぁと感じつつ、自分の思う方向に向かって続けていますね。

──そうしたレタッチのお仕事を続けるなかで、どうしてCGを始めるようになったのでしょう?

フジモト:子供の頃から「絵を作る」のが好きで、大学で写真を始めたのも、シャッターをきったら絵が出てくる気持ち良さがあったからなんですね。でも実際に現場にいくと写真や絵作り以外のコミュニケーションといった要素も必要になってくるのを知って。それでも絵作りには関わりたいと思ってレタッチャーになりましたが、レタッチは写真ありきの作業じゃないですか。

──写真がないとレタッチはできませんものね。

フジモト:僕はそのベース部分も作りたいなと思ったんです。CGに関する技術のリサーチは以前からしていて、今では背景だけでなく人物もCGで作ることだってできます。ちょうどBlenderのバージョンが2.7でかなり安定したタイミングでもあったので、レタッチの仕事をしつつ独学でBlenderも触るようになりました。

──レタッチのお仕事をするかたわらで、独学でCGを勉強し始めたんですね。

フジモト:ほんとに毎日勉強ですね。CGの世界はどんどん新しいツールやソフトが登場するので、ずっとチュートリアル動画ばかり見てます。僕のYouTubeの再生リストには、そんな動画が800本以上あります(笑)。

──実際にCGを触ってみた手応えはどうでしたか? ご自身の理想の絵作りを追求するツールとしての手応えといいますか。

フジモト手応えとしてはど真ん中ですね。僕の性格にも合っていたのか、仕事の幅もすごく広がりましたし、需要が多いこともわかりました。最近だとメタバース方面の仕事の相談もいただきますし、あるいは今までレタッチでやっていたお仕事の元の絵そのものを作る仕事もあったり。

──今までのレタッチとCGのお話は静止画に関するものだと思うのですが、一方で映像や動画に関するお仕事などはどうでしょう?

フジモト:最近は動画関連のレタッチも増えてきました。背景に写り込んだ人物や壁のゴミを消すなど、消す系のお仕事はわりとありますね。あとは肌を綺麗にするビューティー系のビジュアルもあります。

──動画のお仕事となると、フジモトさんがはじめに仰っていた絵作りや一枚絵の感覚からはどんどん離れていくようにも感じるのですが、どうでしょう?

フジモト:たとえばビューティー系でいうと、写真としてのレタッチの経験からお客さんが納得するクオリティのラインがある程度わかるので、それを動画にも応用している感覚です。どのレベルのモノを作れば通用するかの経験則が静止画でわかっているので、その感覚を動画にも応用できるようにするべきだな、と。クライアントワークが好きなので、そこを推し量るのが楽しかったりもします。

──なるほど。感覚としてそのラインを掴んでさえいれば、静止画でも動画でもやることに違いはないということなんですね。

フジモト:そうですね。ただ、動画のほうがスキル的に難しいことが多い印象です。動画だと使うソフトそのものが増えますし、それこそPCが必要とするスペックも違ってきます。静止画のレタッチはノートPCでできても、動画だとやはり厳しいですし。

──ちなみに、フジモトさんの一日の時間割はどんな流れになっていますか?

フジモト:ざっくりですけど、朝10時スタートの午前3時終わり、そんな感じですね。ご飯や勉強以外の時間は何かしら作業してると思います。レンダリングの時も裏で違う仕事のモデリングやレタッチをしてるので、基本はずっとデスクの前にいる状態で。土日や平日もあまり関係はない暮らしになってます。

0を1にするか、1を10にするか

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──フジモトさんはファッション、音楽、広告といった領域での活動が多いとお見受けしております。それぞれの領域において重要にしていることはなんですか?

フジモト:僕が携わる仕事は、アートディレクターがいることが多いです。アートディレクターは世界観をゼロから作る方で、僕はアートディレクターが思い描くラフやイメージを具現化するような立場になります。でも、アートディレクターの世界観ってとにかくすごくて、たとえば手書きのラフなんかをいただいたときも熱量がすごくて。

そうしたアートディレクターの世界観を「じゃあこういうのはどうですか」と、ビジュアルに落とし込んでいくのがすごく楽しいですね。想像を超える提案もしたいですし、あっと言わせたいと常に思っています

──お仕事をするなかで転機になったことというか、たとえばCGがフジモトさんにハマったように「ふとしたきっかけでモノの見方が変わった」のようなことはありますか?

フジモト:先程の話でいうと、僕はゼロから企画などを提案するのではなく、ビジュアルや絵作りのプロフェッショナルを担当してると思っています。でも、それがコンプレックスに思っていた時期はありました。大学時代は定期的に課題を出すんですけど、その時に世界観が無いと言われて。僕はただ美しいものが作りたいだけであって、美しいけれど中身がない事実には、思うところがありました。

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──アートにおいての自己表現の領域になってきますね、そこは。

フジモト:でも、コアとなる存在に引っ張ってもらえれば、自分が表現したい美しさを最大限に引き出せるんだなと思うようになってからは、しっくり感じるようになりました。もちろん自分でゼロから作るのも好きなので、これはお仕事と関係なしにやっていきたいなと思っています。今のお仕事は喜んでもらえることも多いので、達成感も強く感じていますね。

──アーティストである以上、無から有を作ってみたい、その発想を忘れてしまうと、なんだか根幹がゆるぎそうな感じもありますね。

フジモト:やっぱり0から1を作る部分は自分の中で課題として感じています。誰かがこの工程をやってるからこそ、自分は1を10に、あるいは12くらいに持っていく工程に注力したい

技術習得にかかる時間もひとつのコスト

フジモトタカシさんのカスタマイズPC

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CPU:Intel Core i9-12900KS

GPU:ASUS-TUF-RTX3090-O24G-GAMING

Motherboard:ASUS ROG STRIX Z690-F GAMING WIFI

CPUクーラー:iCUE H150i ELITE CAPELLIX

Storage:SSD 4TB

RAM:DDR5 128GB

<撮影用機材協力>

モニター:EIZO ColorEdge CS2740

──レタッチとCG制作とで、必要とするPCスペックも異なってくると思います。そのあたりのPC選びについてはどう感じていますか?

フジモト:CGを触るようになってからは、メモリが足りなく感じるようになりました。レタッチだと最低限Photoshopさえ使えればなんとかなるんですけど、CGの場合はテクスチャーを作るソフトや空間を作るソフトは同時に使いたいし、ブラウザやクライアントとのやり取りも表示させたい。そうなるとウィンドウもたくさん開きますし、それらが快適に動くスペックが必要になります。

──なるほど…。現状のCG制作には主にどんなソフトを使っていますか?

フジモト:Photoshop、After Effects、Illustrator、Adobe Bridge、Blender、Substance系一式、DxO、Mocha Proなどですね。あとPureRefっていう参考画像を並べてくれるソフトがあるんですけど、これすごく便利でオススメです。ウィンドウの上に固定で配置されて、バーっと画像を並べられるんですよ。

──複数の写真を同じタッチで現像したい時とか、便利そうですね。

フジモト:モデリングしてる真横に参考画像のリファレンスとして置けるので、とても良いですよ。リファレンスが無いと自分の好みの質感にしてしまいがちなので、その方向修正もしやすいです。他に使ってるソフトだと、DaVinci、Marvelous Designer、DAZ Studioとかですね。

Blenderをはじめてから、それぞれ専用のソフトも使うようになって。やっぱりテクスチャー作るならSubstanceがすごく便利ですし。あとUnreal Engineもやってみようと思っていて。

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組み立てを担当したインテルの菅原詩織さんとフジモトさん

──お、最近話題のUnreal Engine 5ですか。

フジモト:いや、いったん4からやってみようかと。チュートリアルも充実していますし、動作も安定してますからね。5に手を出すのはもう少し安定してからかなぁ。

──アプリ勉強の予定が詰まりまくりですね…。現状、お仕事で使っているPCについて何か悩みなどはありますか?

フジモト:やっぱりメモリですね。あとGPUは現状がRTX 3080Tiなんですけど、さらに上の3090の2枚刺しにすればかなり快適になるかなと。

──今回は藤本さんとインテルで相談を重ね、オートクチュールのPCが実現しました。フジモトさんが重視した点はなんでしょうか?

フジモト複数のソフトを使うので、それぞれが快適に動くようにとお願いしました。あとはレンダリング時間を短くしたいという点も相談させてもらいました。

現状はクオリティを担保しつつ、納期から逆算して書き出し時間を計算しています。そうではなく、クオリティ的にも妥協なく納得したものを使えるのが理想なので、やっぱりレンダリング時間は短くしたいです。

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──毎回フルクオリティで確認するのは難しい?

フジモト:静止画で1枚出すことはありますけど、アニメーションを見るのは難しいです。アニメーションを見る時は光を計算しないソリッドの状態で出して、位置と動きだけ見れるようにしています。なのでUnreal Engineのリアルタイムレンダリングにはずっと興味あるんですけど、習得にかかる時間コストと比較すると現状の技術を洗練したほうがまだ効率が良いかなと思ってる状態ですね。

仕事で使えることを前提にしつつ、今のワークフローを乱さないように取り入れられるか、そこを見ています。ソフトもα版はまだ怖いので、安定したものを選ぶようにしていますね。

──フジモトさんにはPCを組み立てる現場から立ち会ってもらいましたが、今回のカスタマイズPCに対する期待をお聞かせください。

フジモト:ソフトによっては謎のタイミングで落ちることがあるので、まずはそれが無くなることに期待を持っています。あとはもうソフト全体の快適さ、レスポンスや起動の速さなどが改善されるのが楽しみです。

──そこの基本操作といいますか、インテルには数多くのパートナーが存在するので、そういったソフトに関する悩みもインテルにぶつけることができるというのは、仕事環境の改善に即効性がありそうですね。

フジモト:確かに、それはありがたいですよね。今回いろいろと相談に乗っていただいた際も、普段使ってるソフトと、作業上負担に感じている点を何度もヒアリングしてもらいました。その結果「じゃあこういうパーツ、こういうスペックはどうでしょう」といったコミュニケーションがあったことがとても新鮮で。その上で最新のCPUを使った最適な環境を組んでもらいましたので、ほんとに楽しみですね。

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──自作系のショップに行っても、まずは予算を聞かれますもんね。

フジモト自分に必要な用途に合わせてマシンを最適化していくのは初めての体験でした。納得もできるし、気持ちの面でも良いです。なんなら見た目もすごくかっこ良いですし、むしろスペックも良くて見た目も良いものもあるんだなぁと思いました。「光るのもカッコいいなぁ」って(笑)。

──PCのプロ中のプロの人たちが結集したプロジェクトですものね。では、今回の最強PCによって、フジモトさんの制作や作品にはどんな影響があると思いますか?

フジモト解像度が高まると思います。何度もリテイクが可能になるので、そうなると全体のクオリティも上がりますし、オブジェクトの数なども増やせるはずです。水や煙、粒子などの表現も高解像になると思うので、今までだと諦めていた表現も諦めずに作れることに期待したいですね

特にテクスチャーの大きさはリアルさに直結するので、今まで2Kで作っていたところを4Kにスケールアップさせたりとか、そういうことも試してみたいです。

クリエイターは言い訳ができなくなっちゃう!

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──今回の「Blue Carpet Project」は、クリエイターにどのようなメリットを与えると思いますか?

フジモト諦める要素が無くなって、逆に言い訳できなくなりますよね(笑)。悩みと課題をとことん聞いてもらって、それを解決するためのPCを用意してもらったわけですから、作品と面と向かって戦う環境が整いました。本当にありがたいことだと思います。

──クリエイターの限界、引き出されちゃいますねぇ。

フジモト:理想の環境が整い、さぁここから自由に調理して良いよとなったら、PCにも本気で向かい合わないと失礼ですし、最新の環境というのは常に更新されていくものではあるんですけど、「その時一番良いモノを使っている」ことで自信をもって勝負することができると思います。

──最後に、Blue Carpet Projectに対する希望はありますか?

フジモト:今回すでに素晴らしいサポートをいただきましたが、先程話したような、ソフトについての相談に乗ってくれるとありがたいとは思います。相談までいかずともお話するだけでもヒントがありますし、同業者とも話すタイミングがあまり無いなので。

──もしそのソフトの会社の方や、詳しい人を紹介してくれたりしたら最高ですよね。

フジモト:あとは「Blue Carpet Club」という、クリエイターやアーティストが参加されているコミュニティに入れたのが、メリットだと感じています。これまでは個人で活動していたのであまり横のつながりがなかったんですけど、情報交換やお話などができればなと思います。


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レタッチなどの写真ベースの美的感覚を、映像やCGに落とし込む。フジモトさんならではのビジュアル表現は、「Blue Carpet Club」を通じて大きくアップデートされたPC環境のおかげでさらに洗練されていくことでしょう。クリエイターの無限のアイディアを引き出す「Blue Carpet Project」は、今後もさらに拡大していきます。

Source: Intel
Photo: 小原啓樹