お米をおかずにご飯食べられる。
「米の糖質は血糖値が上がりにくい」だとか「グルテンフリー」だとかいろいろ前置きしがちですけど、単純にやっぱりお米って美味しい。
ただ、お米を炊くためのだいじな道具=炊飯器、長らく変えてないなってひとも多いんじゃないでしょうか。うちの炊飯器もすでに12年もの。最新の炊飯器だったらもっと美味しいご飯が食べられるのかな〜、最近の炊飯器って何が違うんだろうな〜とぼんやり思っていたところ、あの有名な炊飯器「おどり炊き」のPanasonicさんから取材のお誘いが。美味しいご飯を炊くための仕組みについて、うかがってきました。
かまどで炊いたご飯を超える「おどり炊き」
「おどり炊き」が目指すヴィジョンは、「かまどで炊いたご飯」。1000度を超えるかまどで炊くことによって、ぼっこぼこに沸騰した泡がお米一粒一粒の間をムラなく通り、お米に均等に一気に熱が行きわたるため、ふっくら粒立ちがよく、旨みやツヤのあるご飯になるのです。

かまどでの炊飯実演では、まっぷたつに割られスケルトン加工を施された釜で、中の様子を見せてもらったんですが、たしかにすごい勢いでぼこぼこしていて、このぼこぼこはさすがに轟々と燃え盛るかまどじゃないと無理そう。
…と思いきや、おどり炊きでは、そんなかまどを再現するために2つの大きな仕組みがあるんだそうです。

それが、「大火力IH」と「可変圧力」。
6段に細かくIHを配置することで、全方位から加熱。一気に温度上昇させることができ、さらに部分ごとの温度調整が細かくできるため激しい泡の対流を生み出せます。
また、可変圧力によって爆発的な沸騰を一気におこせるのも特徴。1.2気圧まで加圧して沸点を105度まで上げ、その後一気に1.0気圧まで減圧することで、爆発的な沸騰を起こすのです。


ちなみに「米がおどる」とは「釜底から沸騰の泡が激しく上昇して、米と米の間に隙間をつくる」状態をさすそうで、お米がぐるぐるかき混ざっている必要はないのだとか。舞台上を縦横無尽に舞う系じゃなく、その場でステップ踏む系の踊りってことですね。
実食

さて、というわけで、かまどで炊いたご飯 vs. おどり炊きで炊いたご飯、食べ比べです。
真っ先に違いを感じたのは、香りです。かまどで炊いたご飯は、ご飯の風味もありつつおこげの風味や火を燃やしたあとの燻製のような香りが先にたちますが、おどり炊きのご飯は、お米以外の香りは一切なく甘い香りがしっかり。ご飯を口に入れる前から、その違いは歴然です。
甘みやツヤに関しても、かまど炊きはタンパクであっさりした味と、するんとしたツヤ感。一方のおどり炊きは、しっかり「甘い」と表現したいほどの甘みと、てかてかなツヤ感。

そして、ここ数年のご飯のトレンドは「粒立ちしっかり系の炊き方」なんだそうですが、かまど炊きは「芯がピンと残っているからこその粒が立っている感じ」なのに対して、おどり炊きは「しっかり粒が立っているのにまったく芯を感じず固くない」。これ、今まであまり意識したことなかったですが、不思議でした。
大前提として、かまどで美味しくご飯を炊くには技術が必要なこともありますし、味や食感の好みもあるとは思いますが、冷めてきたときの感じや食べ合わせのことなど総合的に考えても、個人的には「おどり炊き」のご飯が圧勝の美味しさという結論に。
なかなか買い換えるものじゃないからこそ、慎重に選びたい炊飯器。やっぱり最新かつ最高峰の炊飯器はすごいんですね…。
Source: Panasonic