ドッペルゲンガー、似てるのは見た目だけじゃない説

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ドッペルゲンガー、似てるのは見た目だけじゃない説

出会うと死んじゃうことでお馴染み(?)、自分に瓜二つのドッペルゲンガー。似ているのは、どうやら見た目だけではないようです。

この研究を行なっているのは、スペインのホセ・カレーラス白血病研究所の所長兼遺伝学者のManel Esteller氏が率いるリサーチチーム。外見とDNAについての研究を行なっており、2005年には、一卵性双生児について、環境や行動によって遺伝子が自己表現で変化すると、エピジェネティクスに関する論文を発表しています。この研究室が新たに取り組んだのが、双子や兄弟など血縁関係ある人ではなく、まったくの他人で外見が似ている人たちについてなので、都市伝説のドッペルゲンガーではなく、リアルに見た目が似ている人の話なのですが、まぁ幻覚であるドッペルゲンガーも見た目は同じなので当てはまるっちゃ当てはまる…。

他人の空似は、遺伝子的にも超そっくり

研究では、世界中のドッペルゲンガーな人々(他人の空似さん)を長期にわたり記録しているカナダ人写真家François Brunelle氏の協力してもらうことに。被写体になった他人の空似さんたちは、あくまでもBrunelle氏の主観的そっくりさんなので、研究では3つの異なるアルゴリズムで客観的にそっくり度を判断。研究協力を快諾してくれた32組中16組がアルゴリズム的そっくりさん判定に合格。そっくり被験者の唾液からDNAや口内の生菌などを調べました。

結果、そっくりペアの多くが一塩基多型が共通していることがわかりました。16ペア中9ペアは、遺伝子的にも非常に近い超そっくり認定。一方で、口内生菌やエピジェネティクスの共通点は少ないこともわかりました。

米Gizmodo編集部のメール取材に応えてくれたEsteller氏いわく、似た遺伝子を持つ人は外見が近しいだけでなく、見た目がまったく異なる人たちと比べ、教育レベルや身長、体重、喫煙習慣までなぜか似てくるのだそう。ちなみに、対象となったペアが、実は遠い親戚だったなんてことがないよう細心の注意を払ったといいますが、出身地や民族が同じということはあったとのこと。唯一1ペアだけ、数百年前のご先祖様が同じ可能性があったそうです。

遺伝子的類似世代はランダムに発生すると思われます。世界中にはたくさんの人間がいるので、ゲノムの組み合わせは無限ではなくシステムの繰り返しなのです(Esteller氏)

人間は遺伝で決まるのか、育った環境で決まるのかというディベートに対して、面白いアプローチができたというEsteller氏。「遺伝子の要素は非常に大きいものの、環境がゲノムを微調整しているということですね」

チームは、今後さらに研究を広げ、外見が似た人たちのトランスクリプトームプロテオームの関係なども調べていきたいといいます。将来的には、犯罪現場に残されたDNAの正確性や、見た目からリスクの高い病を割り出すことができるのかを明らかにしていきたいとのこと。論文はCell Reportsに掲載されています。

ドッペルゲンガーと性格も似てるとかじゃなくて、ちょっとほっとしました。なんか、それは嫌。