いやぁ、いいですね。
JBL Quantum TWS。ブランドのサイトで謳われているキャッチフレーズは「ハイブリッドノイズキャンセリング搭載ゲーミング完全ワイヤレスイヤホン」と、ゲーマー向けの位置付けになっていますが、これ音楽ファンにも手に取ってもらいたい製品です。
音楽を聴いてアガる感覚は大事

何より音が魅力的なんです。
イコライザーやノイズキャンセリングなどをすべてオフった状態で聴きましたが、音の粒立ちがよく、低域から高域までクリアに聴こえてキラキラしている。言葉で表すと華やかな感じ。
音楽を聴いていて、メロディに感動して鳥肌が立ったり、グルーブを感じて体が動いたりといったことが起きる、心躍るサウンドです。
僕が普段使っている、いわゆる定番の白い完全ワイヤレスではこういったことはあまり起きないので、こうして聴き比べると「やっぱ音楽を聴いてアガる感覚は大事だな」と改めて思いました。
音楽ファンには、ぜひ試聴してほしいです。好みもあると思いますが、僕が言っていること分かってもらえるのではないかと思います。
遅延を抑える方法がスマート
Bluetoothに付きものの、音の遅延。音楽を聴くだけなら多少の遅延は問題ないですが、音ゲーやシューティングなどタイミングにシビアなゲームをプレイする時は死活問題になります。遅延への対応策が用意されているQuantum TWSがゲーミングイヤホンとして位置付けられているのは、そんな理由もあるのでしょう。
しかし、音楽用途でもPCベースでDJをしたり音源を鳴らしたりする場合に有用です。キーを押した瞬間に音が鳴ってくれないと使い物にならないので、Quantum TWSの遅延対応策はほんとありがたい。

その遅延対応策とは、ドングルを使って2.4GHzワイヤレス接続することでした。
実際にDJで試してみたところ、僕の感覚では遅れは全く気になりませんでした。めちゃくちゃ正確なタイミングでキーを押せる方なら遅れを感じるかもしれませんが、まぁほぼ問題ないでしょう。個人的には言いたい「遅延とは無縁」。
ちょっと専門的な話をすると、Bluetooth接続の場合125BPMで半拍くらいずれるので、このドングルまじでありがたい……。

ドングルはUSB-C仕様。MacBook Air M1とiPad mini(第6世代のUSB-Cモデル)で試しましたが、どちらもドングルを挿すだけで「ドングルに接続しました」という音声が聞こえてきて自動でつながりました。アダプタをかませばUSB-Aにも接続できるようです。Bluetoothでつないで音楽を聴いていても、割り込む形でドングルが優先されます。

イヤホンとともにケースに収納できるのも気が利いています。
欲しい機能が網羅されています

心躍るサウンドと、(個人的に)遅延とは無縁の仕様だけで満足しきってしまったQuantum TWSですが、それ以外にも機能満載なので主だったところを箇条書きにしておきます。気になる方はサイトをチェックしたり実機を試聴したりしてみてください。
★各種設定はアプリで
ノイズキャンセリングの設定はイヤホン本体でも行なえますが、アプリを使えばもっと簡単。自分の耳の特徴に合わせてノイキャンの具合も調整してくれます。そのほか、イコライザーの設定などもアプリで行ないます。
★マイク内蔵
通話やオンライン会議にも使えます。SiriやAlexaなど音声アシスタントも使えます。
★ドングルを接続しながらBluetoothにも同時接続可能
例えば、ドングルを挿したPCでゲームをプレイしているときにスマホに電話がかかってきたら、イヤホンへのタッチ操作で切り替えができます。
★ノイズキャンセリングは外音取り込み機能搭載
ノイズをシャットアウトしてくれるだけでなく、外音を取り込む「アンビエントアウェア」、話しかけられた時に声を聞き取りやすくする「トークスルー」が付いています。
★独自の設定も可能なイコライザー
アプリで設定できるイコライザーは「JAZZ」や「CLUB」といったジャンル別のプリセットが用意されているほか、自分でオリジナルの設定も作れます。
★バッテリー持ち
バッテリーは、最大でイヤホン本体が約8時間(Bluetooth接続/ノイキャンオフ)、充電ケースを使って約16時間、合わせて約24時間もちます。
★もしも見当たらなくなったら……
家の中で行方不明になるのは完全ワイヤレスイヤホンあるある。そんな時はアプリの「イヤホン本体を見つける」ボタンを押してください。ビープ音を鳴らして居場所を教えてくれます。
Quantum TWS、これはおすすめできます。
Photo: 奥旅男
Source: JBL