コロナ禍で広まったリモートワーク。ポストコロナを見据えて、出社が復活する会社、ハイブリッドにする会社、完全リモートに振り切った会社とさまざまですが、ヴァーチャルオフィスはどうなんでしょう。仮想空間に会社を設けて、そこにバーチャル出社するパターン。これからが期待されるメタバース世界ですが、働く環境という点では「雇われてる側にはストレスになる」という批判的な声がでてきています。
VPNサービスを提供するExpressVPNが、メタバースオフィスに関するアンケートを行ない、その結果を公開しています。アンケートには米国内で働く労働者1500人、雇用者1500人が回答。VR職場に不安を感じるのは、雇用側よりも労働者側の方が多いことがわかりました。理由は、上司からずっとトラッキング・監視されているような気がするから…。
アンケートでは55%の回答者が「上司が監視しているとわかっている」と回答。労働者側の63%が、上司がリアルタイムで位置情報やスクリーンアクティビティを見ているのではという不安を抱えていることもわかりました。この不安は的中しており、雇用者側の73%が「監視している」と回答しており、ウェブ観覧履歴やスクリーンアクティビティをチェックしているだけでなく、中には体や目の動きのトラッキング、SNSの活動チェックまでしているという会社も…。こわー。
一方で、メタバース出社には、(特に社員500人以上の企業では)ワークライフバランスやストレスにポジティブな影響を及ぼすという意見もあります。今回のアンケートは小規模ではありますが、雇用側や役職が高くなる人ほど、リモートやテレビ会議、ひいてはメタバースオフィスを好む傾向にあるということもわかりました。
ドイツで16人の社員を対象にフルVR出社を1週間試したリサーチでは、複数人が途中棄権するなど、まだまだ時期尚早という印象。テック業界でも、メタバースへの考えはそれぞれ。期待こそ高いメタバースですが、マーク・ザッカーバーグ氏ほどコミットできる勇気も、リアルと並走できるほどのテクノロジもまだないのですよね。
これから、これから。
Source: ExpressVPN