「ELTの持田香織さんの歌声になれるAI技術があるのですがカラオケしにきませんか? 」
ビデオ会議全盛のいま、自分の声がどう聞こえるのかって気になりません? できるなら、みんなに「いい声」って思われたい...。そんな思いをぼんやり感じていたところに「アナタの声が歌姫に!」なんて言われたら、そりゃ試したくなりますよね。
持田さんといえば、あの少し鼻にかかったような、だけど伸びやかで透明感のある声。それが自分のものになるなら、連絡きた瞬間からルンルンで練習しますよね。高校時代を思い出しながら。
というわけで、行ってきました。ビッグエコー渋谷センター街本店の「なりきりマイク feat. ELT 持田香織」に。
スペシャルルームのドアには、しっかりとELTのおふたりが。
ルームもこの通り。
ELTのふたりの写真がドーン。
スクリーンには「なりきりマイク」を体験する動画が流れていました。
そして、こちらがヤマハ株式会社が開発した人の歌声を別人の歌声にリアルタイム変換する「TransVox(トランスヴォックス)」の実証実験となる「なりきりマイク feat. ELT 持田香織」です。
シンプルに言うと、このマイクを通して歌うと持田さんヴォイスになれます。
「へ〜へ〜ボタン」のようなこの機械は、1オクターブ上げたり下げたりするボタン。だから、声が低い人でも大丈夫。
というわけで、歌ってみましょう! さぁ、ここでわたしの歌声を聴いてくださいー! と言いたいところですが、音痴だったので自重します。歌っている写真だけサービスで置いておきます。
技術はこちらの映像をご覧ください。
少しだけ気になるタイムラグ
歌っていると、タイムラグが発生しているのがわかります。
それは、「TransVox」が一般的なボイスチェンジャーとは異なり、歌声の発音や抑揚を瞬時に分析して、あらかじめAIが学習した歌手(今回は持田香織さん)が歌い直すような仕組みで歌声を再合成しているからだそう。
開発段階はラグが酷すぎて聞くに耐えないレベルだったのだとか。
処理速度を速めると品質が犠牲になってしまうらしく、そのトレードオフをどうするかに頭を悩ませたそうです。普通に聞けるくらいになっていたので、相当な苦労があったのだと思います。
なりきるコツ
ポイントは3つ。
スピーカーから離れて歌う、マイクに近づけて歌う、はっきり大きな声で歌う、です。
特に、マイクに近づけないと他の音を拾いながら変換するので歌詞を間違えて歌ったようになりました。
また、声量がないとあまり持田香織さんっぽい声になりません。声を張ってノリノリで歌えば歌うほど「っぽく」なっていくので、羞恥心を完全に捨てて歌った方がいいでしょう。
将来的にはトークもいける?
応用すれば喋りもある程度できるそうですが、今回は歌に特化して学習させているので何を話しても歌っぽくなってしまうのだそう。
「TransVox」はまだ研究段階の技術ですが、この実証研究をきっかけに認知度を高めれば、想像もしていない使い方につながっていく可能性がありそう。
正直なところ楽しい?
楽しいですよ!
取材だったのでノリノリで歌えなかったのですが、自分ひとりだったらぶっ続けで歌っていたと思います。90年代のカラオケブーム全盛期を生きてきた筆者は血が騒ぎましたよ(仕事だから冷静なふりをしていましたけど)。だって、簡単そうで全然出せない持田香織さんの声で歌えるんですよ?
声が低い人なら、ふつうのマイクと持田マイクをW使いすることでひとりデュエットができるので、余計に楽しいかも。
体験できるのは全国で3店舗のみ! 近かったら行ってみよう♪
「なりきりマイク feat. ELT 持田香織」が楽しめるのは、ビッグエコー渋谷センター街本店(東京)、浜松有楽街店(静岡)、梅田茶屋町本店(大阪)の3店舗のみ。
しかも、8月25日(木)〜10月11日(火)までの期間限定オープンです。
最新技術を追加料金なしで体験できるチャンスなので、是非足を運んでみてください。この経験がのちの技術につながるかもしれないし、純粋に楽しいですよ。
Source: カラオケ ビッグエコー