高級ヘッドホンおすすめ5選。毎日使いたいモデルを人気機種から厳選【2022年版】

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  • author Lauren Dragan, Brent Butterworth -Wirecutter-
  • [原文]
  • R.Mitsubori
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高級ヘッドホンおすすめ5選。毎日使いたいモデルを人気機種から厳選【2022年版】
Photo: Rozette Rago

着けてるだけで、プロフェッショナルに見える。

高級ヘッドホンは「とにかく音質が第一!」という音楽ファンにおすすめのガジェット。新進気鋭のミュージシャンや音楽通の方も満足できる設計になっており、Bluetooth やアクティブノイズキャンセリング、防水・防汗といった機能よりも、オーディオとビルドクオリティに予算をかけたい向きです。Wirecutter編集部では数百もの製品から、おすすめの高級ヘッドホンを厳選。素晴らしい音楽体験を味わいたい方は、是非チェックしてみてください!


コスパ最高でプロも満足の高音質ヘッドホン:ソニーMDR-7506

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Photo: Wirecutter

音大生やレコーディングする人におすすめ。オーディオのプロに長年愛されてきたソニーMDR-7506は、2倍の価格のヘッドホンに負けない信頼性と快適な装着感、そして何より最高のサウンドを提供します。


ソニーMDR-7506は1991年の発売開始以来、音楽スタジオ御用達になっている人気のヘッドホン。選ばれ続ける理由は、低音・中音・高音を正確に再現することはもちろん、2倍の価格のヘッドホンに負けない音の深みとダイナミクスを実感できるから。さらに、耐久性・快適性・信頼性も抜群。実際8年使用しても、イヤーパッド交換以外の修理は一切必要ありませんでした。レコーディングや編集作業時にバンドのミュージックをモニターするには、お手頃価格で最高の製品だといえるでしょう。

高級ヘッドホン入門者におすすめ:Monolith by Monoprice M565C

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Photo: Wirecutter

はじめての高級ヘッドホンにおすすめ。快適でエキサイティングなサウンドを提供するヘッドホン。この価格でこの品質は要チェックです。


「ワンランク上のヘッドホンは欲しいけど、高くて繊細な作りなのは持ち歩くのが怖い!」という方におすすめなのが、Monolith Monoprice M565Cエキサイティングでディテールにこだわったサウンドは、数百ドル高い製品をも圧倒するほど。遮音性の高いクローズドバック(密閉型)と平面磁界型のイヤーカップはあらゆるジャンルの音楽に最適。周囲の音に邪魔されることなくオーディオに没頭できます。頑丈で快適なビルドが自慢ですが、そのぶんポータビリティやオシャレ感はありません。ケーブルにリモコンやマイクはないので通話はできませんが、取り外しは可能。保証は5年間と長めです。

ワンランク上のクローズドバックヘッドホン:Dan Clark Audio Aeon 2 Closed

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Photo: Wirecutter

最高音質にステップアップするための逸品。2,000ドル(約29万円)以下で最高の音質の密閉型オーバーイヤーヘッドホンをお探しなら、断然こちらがおすすめ。

予算に余裕がある方には、Dan Clark Audio(旧MrSpeakers)が開発したAeon Flow 2 Closedを検討してみては。プロ仕様で、素晴らしい空間的広がりとディテールを味わえます。決して安価ではありませんが、追加費用はほとんどかかりません。音質はもちろん最高。フルサイズの平面磁界型ヘッドホンとしては驚くほど軽量で付け心地も快適です。リモコンやマイクは付属しませんが、2年間の保証つき(※米国で正規に購入した場合)で素晴らしい音質を楽しめます。

オープンバック式ヘッドホンおすすめナンバーワン:HiFiMan HE400i

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Photo: Wirecutter

オープンバックヘッドホンがお好みの方向け。500ドル(約7万1700円)以下で、これ以上ないほどの広がりと、ディテールまで行き届いたオーディオを提供してくれます。真のオーディオマニア級のサウンドを味わえる、コスパ最高の代表選手です。

おうちで最高のサウンドを楽しみたいけれど、予算は抑えたい…という音楽愛好家におすすめなのが、HiFiMan HE400i。音を密閉せず、通気性抜群のオープンバック(開放)型なので、音楽マニアでなくても音質の違いに気づくことでしょう。フルート奏者の息づかいやドラマーがシンバルを叩く音、ギタリストが指板を滑らせる音など、密閉型のヘッドホンには再現できない繊細な音までしっかり表現。唯一の欠点は、Androidスマホに接続した場合、超大音量で再生できないこと(とはいえ十分な音量は出ていると思いますが)。オープンバック設計で音の出入りがあるので、周囲の騒音が気になったり隣に座っている人に迷惑がかかることがあります。

一口に高級ヘッドホンといっても、その設計やサウンドはさまざまなで、いざ購入するとなるとどこに注目して選べばいいのか迷ってしまいますよね。今回、Wirecutterでは以下の基準でおすすめヘッドホンを選定しています。

・ディテールまでクリアで、知覚的に正確な音:

高音、中音、低音のいずれもが他の邪魔をすることなく、楽器がリアルなサウンドで聞こえるもの。平面的でなく、まるで3次元の空間に楽器が配置されているような感覚をもたらすもの。

・快適な装着感:

ヘッドホンは様々なタイプの頭や耳にフィットするよう調整できるものが多くなっています。大きすぎたり重かったり、疲れたり締め付けすぎたり、ということがないもの。

・ビルド品質が堅牢:

数年間、過度に注意しなくてもバラバラになったり故障しないものが◎。ケーブルやイヤーパッドなどが交換可能かどうかが重要ポイントです。

カスタマーサポートと保証の充実:

万が一何か問題が発生した場合「電話をかければ問題解決」が理想です。

・コスパ:

手を出しにくいような価格でも、大いに高品質であれば納得です。価格に見合った性能、つまりはコスパは最重要項目の1つです。

コスパ最高でプロも満足の高音質ヘッドホン:ソニーMDR-7506

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Photo: Rozette Rago

おすすめしたい人:

安価でありながら非常にニュートラルなヘッドホンなので、音楽/レコーディング/映画学科の学生さんやセッションを行なうパフォーマー、ポッドキャストのキャスター、音をモニタリングする映像作家、自分のサウンドブースを作りたい方、などなど…。とにかく100ドル(約1万4000円)未満で、素晴らしいサウンドのヘッドホンを望むすべての人に最適の逸品です。

おすすめしたいポイント:

ソニーMDR-7506おすすめナンバーワンの座に君臨して、はや6年。オーディオのプロフェッショナルの方に聞いたところ、誰もがこのヘッドホンを高く評価しています。レコーディングスタジオやラジオ局では、たいていどこに行ってもミキシングボードに本品が接続されていたり、レコーディングブースに置かれているほど。ニュース番組やドキュメンタリー番組でも、MDR-7506をつけている生中継のクルーが目に入るでしょう。

なぜこんなに愛されるのかといえば、とにかく価格以上に最高のサウンドを提供してくれるから。今回のテストでも、低音・中音・高音のバランスがよく、この価格帯の製品とは思えないほど音楽のニュアンスを正確に再現してくれました。セリフも音楽もサウンドエフェクトもしっかり再現し、テストに参加したモニターさんの言葉を借りるなら、「リファレンスヘッドホン」といったところです。

長く愛されてきたMDR-7506ですが、今後もずっと残っていくヘッドホンになるかも。いや、本当に。ビルド品質は最高ですし、イヤーカップは交換可能。パッドのビニールは5年で劣化しましたが、新しいものに変えれば安上がりで新品の気分になります。ちなみに、各パーツは1年の保証付き。Head-FiやAmazonのレビューを見ると、10年以上愛用している方も少なくない様子。コイル状のコードは長めなので、デバイスからちょっと離れたりヘッドホンを床に落としてしまっても多少余裕があります。

ノイズの遮断性も抜群で、人間の耳がキャッチできる「可聴域」の20Hzから20,000Hzで測ったところ、平均9dB低減していることが判明。これはつまり、音を聴くときに外界を遮断できるだけでなく、録音時にヘッドホンからモニター音声が入り込むことを防ぐこともできるわけです。折りたたみ式で旅行や収納に便利なのも嬉しいところ。1/4インチアダプタとトラベルポーチが付属しているので、手軽に持ち歩いてiPhoneからホームシアター、ゲーム機、ミキシングボードまで幅広く愛用することができます。

MDR-7506はタフでありながら、着け心地も快適。テストに参加したレビュワー全員が「フィット感がいい」とコメントしています。ヘッドホンを使う上で装着感は重要ポイントになりますから、その快適さを皆さんに実感していただけたことは、大きな収穫でした。1.5倍、2倍の価格のヘッドホンより高パフォーマンスで、いつまでも「買ってよかった」と思わせてくれるアイテムです。

気になる点:

愛すべきソニーMDR-7506ですが、しいて言うなら「ケーブルが取り外せて、交換もできたら良かったな…」という感じ。コイル状のケーブルはオフィスやスタジオでは実用的ですが、ササっと外せたり短いコードに交換できたらさらにありがたいです。

MDR-7506に「美」を求めてはいけません。カラーはブラックで、ルックスも実用的。オーディオのプロには日々使いやすいデザインですが、オシャレ感を求める人の心はくすぐられないかも。ただ、見た目が2倍おしゃれでも、値段も2倍、音質は半分というヘッドホンも少なくありません。

高音質ヘッドホン入門者におすすめ:Monolith by Monoprice M565C

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Photo: Kyle Fitzgerald

おすすめしたい人:

本製品は、はじめて高級ヘッドホンに挑戦したいと思っているけれど、できれば予算は抑えたい…という方に最適。これまでは比較的安価で一般的なヘッドホンを使っていて、「いらない機能とハイテクを搭載し、価格は高いのに音質がイマイチ」な高額商品が許せない、なんて人にもピッタリです。周囲に邪魔されることなくじっくり音楽を楽しめます。

おすすめしたいポイント:

Monolith by MonopriceのM565Cは、まさに「聴く喜び」を感じさせてくれるヘッドホン。テストに参加したモニターさんたちは皆、「倍の値段のヘッドホンに負けないくらい音がいい!」と絶賛していました。高音も低音もニュートラルとは呼べないので、こうしたチューニングのヘッドホンだと低音が濁ったり高音が金切り音になりがちですが、深く豊かなベースに支えられたクリアな高音を楽しめます。この価格では考えられないほど臨場感のある深い音色で、特にコンサート音源のクラシックや生演奏を聴くとその良さが実感できます。

M565Cは主流のダイナミックドライバーではなく、ワイヤーに埋め込まれた薄いプラスチックフィルムを使用した「平面磁気ドライバー」を搭載。非常に薄いフィルムで音を再現するため、従来のヘッドホンでは再現できないライブパフォーマンスならではのディテールまで丁寧に再現してくれます。また、平面磁気ドライバーは音へのレスポンスが早く、共振時間が短いため、低音(ベースギターやピアノ鍵盤)が連続した場合でも中音域が混ざり合うことがありません。周波数応答がフラットになるようにチューニングされたヘッドホンと比べると、中音域がやや低めの印象。ホルストの「ヴィーナス」に流れるフレンチホルンなどは、少々控えめに聴こえるかもしれません。

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Photo: Kyle Fitzgerald

メタル製のフレームと独自のヘッドバンドで快適性は文句なし。約388gとやや重めですが、重量がうまく分散されているので長時間聴いていても苦になりません。フェイクレザーのヘッドバンドとイヤーパッドは驚くほどソフトな感触。イヤーパッドのフォームはどんな顔の形にもフィットして快適なのはもちろん、クローズドバックなので外部のノイズをしっかり遮断してくれます。眼鏡をかけている方は、ほかのオーバーイヤーヘッドホンに比べて、パッドが眼鏡のフレームをクシャッと包んでくれる感じがするでしょう。

Monopriceの推奨電力は1ワットですが、インピーダンスが20オームと低いため、ラップトップやモバイルデバイスでも十分駆動可能です。このヘッドホンは、必ずしも特別な装置がなくても楽しめます。布製ケーブルは交換可能で、3.5mmジャックと約0.6cmのアダプターが付属しています。充実機能に加え、5年間の長期保証つき(※米国で正規に購入した場合)。何かトラブルがあっても今後数年間は保証してもらえると思うと安心です(ECサイト等で購入した場合、保証期間は変動することも)。

気になる点:

ややゴツい作りになっているので、目立たないように音楽を聴きたい…という方にはあまりおすすめできません。「今音楽聞いてますから!」という主張は強いので。とはいえ、オーディオマニア向けのヘッドホンはゆっくり座って音楽に向き合うためのアイテムなので、こうした製品を求めていた方ならフォルムも含めて気に入ってくださるはず。

ただ、持ち運びには不向きです。折りたたむことはできませんし、頑丈な保管ケースも最大級といえるサイズ感です。その分、持ち手もついていますし、ホコリや落下、衝撃からしっかり守ってくれます。イヤホンが「機内持ち込み可能」だとすれば、このヘッドホンは「電車の座席の下に入れるトランク」といった感じ。そもそもの用途が違うわけですから、持ち歩かなくてもいいですよね?

サウンド面では、やや中音域の存在感に欠け「高音域にもう少し輝きが欲しい」という声も。ただ、そこまで追求するなら予算もかかるわけで、性能の違いはわずかですから、十分合格点に達している製品だと思います。

装着したまま動き回ったり、チクチク系のセーターを着ていると、ケーブルからノイズがヘッドホンに伝わってきます。また、モバイルデバイス用にリモコンやマイクを搭載したケーブルは同梱されていません。

ワンランク上のクローズドバックヘッドホン:Dan Clark Audio Aeon 2 Closed

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Photo: Rozette Rago

おすすめしたい人:

音楽を愛し、最高のサウンドを追及しているけれど、ヘッドホンに何十万円も費やすのはちょっと…というかたにおすすめなのがDan Clark Audio Aeon Flow 2 Closedです。ちなみに同社からは同価格のオープンバック版も販売しています。

おすすめしたいポイント:

Aeon Flow 2 Closedは2,000ドル以下のクローズドバックでは最高の音質を楽しめる逸品。さらに予算を積めば多少ディテールがレベルアップするかもしれませんが、価格の差ほどではないはず。それだけ、Aeon Flow 2は優秀なのです。

Aeon Flow 2は、以前おすすめしていたAeon Flow Closedのアップデートバージョン。密閉型イヤーカップデザインの中でもひときわ自然で均一なサウンドを提供しています。今回のテストでは、高音は非常にきめ細かく生き生きとしていて、それでいて耳に突き刺さるような感じもなく、破擦音も気になりません。

Dan Clark Audioは複数のダンパーパッドが付属しており、サウンドプロフィールの調整が可能に。色々試してみてお気に入りを見つけるとよいでしょう。もちろん、ダンパーパッドありでもなしでも音質は好評価です。ソプラノボーカルの音節がナチュラルな音よりも少し飛び出して聞こえる気がしますが、「それがディテールだ」と言う方もいるでしょう。中音域は強すぎず弱すぎず、低音に消されることなくしっかり存在感を感じさせます。キックドラムがワンワン鳴ることもなく、ヒップホップのベースラインでほかの音がぼやけることもありません。大音量で聴いても歪みがなく、どんな音楽も素晴らしい音で楽しめます。付属のイヤーパッドを交換すれば、外音を取り込みながらオーディオプロファイルを変化させることも可能です。

さらに音楽体験を向上させたいなら、この製品はヘッドホンアンプを使って低音域をバランスよくコントロールし、よりダイナミックな音を楽しむこともできます。ただ、手元にアンプがなく、ノートパソコンや携帯電話で使ったとしても同価格帯の中で最も優れたサウンドを提供してくれます。

Aeon Flow 2 Closedは音も素晴らしいですが、とっても軽量化されているのも魅力。約326gと、前作よりも約57g軽くなっています。多くのハイエンド平面磁気ヘッドホンと比べても装着感は快適。耐久性にも優れており、フェイクレザーのイヤーパッドとファブリック地のケーブルは交換可能で、金属製のヘッドバンドにはレザーストラップとカーボンファイバーを使ったイヤーカップが装備されています。

装着時はサイズ大きめですが、折りたたむと驚くほどコンパクトに。ケースは輸送中の衝撃から本体をしっかり守ってくれるハードケースで、M565Cより小ぶりながら他のBluetoothヘッドホンよりは大きい仕様に。万一の保証は2年間です。

Aeon Flow 2は、没入感のある音楽体験を楽しめるヘッドホンです。年間200種ものヘッドホンをテストする専門家でも、ついつい性能分析を忘れて音楽に没頭してしまうほど。とにかく音楽を楽しみたい人にはおすすめの製品です。

気になる点:

同価格帯のオープンバック型ヘッドホンに比べると立体感に欠ける印象で、やはりクローズドバックでは空間の奥行き感を出すのが難しい気がします。なので通常は奥行きを出すため、低音をやや膨らませ、中音を抑え、正確さと引き換えに立体感を出すようなチューニングが施されています。この「オープン」感を得たいのであれば、文字どおりオープンバックのヘッドホンを購入するべきでしょう。

Aeon Flow 2のデザインは繊細とはいえません。ビッグサイズに鮮やかなレッドで、頭の上での存在感はかなりのもの。でも、素晴らしい音質を楽しみたいなら、見た目なんか気になりませんよね!

オープンバック式ヘッドホンおすすめナンバーワン:HiFiMan HE400i

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Photo: Rozette Rago

おすすめしたい人:

おうちでゆっくり音楽、特にクラシックやジャズ、フォークなどのアコースティック系を聴くのが大好きな愛好家なら、非密閉型のオープンバック式オーバーイヤーヘッドホンは素晴らしい投資になるでしょう。500ドル以上でオーディオマニアが高評価を出すモデルはオープンバックが主流です。

ただ、オープンバックはデザインが実用的でないことが多く、一般的に高級ヘッドホン入門者向けとはいえません。イヤーカップは密閉されていないので外部音が入ってきますし、オーディオも外にもれます。飛行機や地下鉄では騒音がひどいでしょうし、音が漏れるためパートナーが寝ているベッドルームで使用することもむずかしいと思います。また、マイクの前でのレコーディングでも、ハウリングやバッキングトラックが音漏れする可能性大なので、不向きです。オープンバックヘッドホンはベースが弱いことが多く、インラインマイクやリモコン付きケーブルが含まれていないこともほとんどです。

おすすめしたいポイント:

オープンバック型ヘッドホンを使ったことがない方は、HiFiMan HE400iの音を聴いて衝撃を受けるかもしれません。従来の密閉型ヘッドホンとは比較にならないほど緻密で広がりのあるサウンドで、まるでライブ会場にいるかのような臨場感を味わうことができます。テスト参加者の間でも音の好みは様々でしたが、500ドル以下のヘッドホンの中では全員が「HE400iがベスト!」と意見が一致しました。

HiFiManのほかのオーバーイヤーモデルと同様、HE400iも平面磁気ドライバーを採用しています。これまでご紹介してきたおすすめ品にも数多く搭載されており、やはり間違いない感じです。

今回テストしたオープンバックモデルの中で、総合的なパフォーマンスで本品を超えるものはなく、最も自然なサウンドを楽しめると好評。高音と中音に対する低音は、多くのオープンバック式と同程度のバランス。ジャズやクラシック、軽快なポップス好きの方には、クローズドバックとは違った軽めの低音が長所になるかと思いますが、低音好きの方には物足りないかもしれません。

HE400iは、何時間装着していても快適。イヤーパッドは適度な硬さで、肌に触れる部分は柔らかいベロア素材。安定感のある大きさで、ヘッドバンドの締め付け感が耳元で均等に分散されます。重量は370gと、最軽量とはいえませんが、ハイエンドのオーディオマニア向け製品のような、首に負担がかかるほどの重さでもありません。

持ち運びに最適でもないですが、イヤーピースがフラットに折りたためるのでシャツの間に挟んでスーツケースに入れることも可能。初代HE400iには着脱式のケーブルが付属し、イヤーピースへの接続はネジ式でしたが、こちらのモデルは2.5mmステレオプラグを採用し、より接続しやすくなりました。

今回のテストでは前面がベロア、側面がレザーで覆われた純正イヤーパッドを使用。オプションで全体がレザーやベロアのものもありますので、お好みで試してみるのもいいかも。ただ、素材によってサウンドも変化するので要注意です。Wirecutterで測定したところ、レザーでは50Hzと1kHzにピークが、5〜10kHzに若干のスパイクが生じます。ベロアの場合、純正品やレザーのサウンドプロフィールと比べると、低音が若干ロールオフされます。

気になる点:

オープンバックヘッドホンは、クローズドバックヘッドホンほど多機能ではありません。スマートホンでも使えないことはありませんが、音漏れするので飛行機やバス、地下鉄などでは基本的にNG。周囲に音が丸聞こえになってしまいます。ややかさばるサイズ感なので、ポータビリティはもちろん、普段使いにも少々大きすぎると感じる方もいるでしょう。

低音はクローズドバック式と比べると、概して控えめ。高音域が強調されているので、シンバルの音が少し大きく感じられるかもしれませんが、オーディオマニア向けのヘッドホンにはよく見られるケースです。一般的なヘッドホンとは一線を画すサウンドで、好みが分かれるところでしょう。

また、HE400iは感度(一定の音量で再生するために必要なパワー)が低いので、同じ音源(タブレット、スマートホン、ヘッドホンアンプなど)で再生しても、一般的なヘッドホンよりは小さめサウンドに。ただ、これはメリットとも言えます。Samsung Galaxy S8を使ったテストでも、耳が痛くなるボリュームになることもなく、納得のいく音量で再生してくれました。専用ヘッドホンアンプがあれば多少効果はありますが、必要とはいえません。

HE400iは素敵なケースに収められていますが、持ち運びには不向き。Amazonに手頃なサードパーティ製のヘッドホンケースがありますので、そちらがいいでしょう。

他にもある! 高品質なオーディオマニア向けヘッドホン

ソニーMDR-7506よりもワンランク上のミキシング用ヘッドホン:AKG K371

非常にニュートラルで、中音域は特にクリア。MDR-7506よりも、全体的に空間感のある自然な音質だと思います。ただソニーの2倍近い価格になることが多く、イヤーカップが細長い形状なので頭の小さい人はあごより下まで伸びてしまうかもしれません。そうすると音漏れも発生してしまいます。とはいえ、真にニュートラルな音を追及する方にはうってつけの製品です。

HiFi Man HE400iより低音強めのオープンバック型ヘッドホン:Beyerdynamic DT 900 Pro X

ミックス作業用のヘッドホンとしては中域が強調されており、金管楽器や女性ボーカルの音が前に出てくるのが特徴。純粋に音楽を楽しむ分には、900 Pro Xはとっても魅力的。多くのオープンバックとは対照的に、低音域のレスポンスはヒップホップや電子音楽に最適。濁りや雑味のない低音ならではの力強さを感じさせてくれます。オープンバック式の得意分野である高音域もまた、輝きと空間の広がりを感じさせる巧み技が光ります。ソフトな形状記憶フォームで覆われたイヤーパッドはファブリック素材で、顔を包み込まれているような感覚。HE400iとどちらを選ぶかは好みの問題です。

有線とワイヤレスを切り替え可能な上質サウンドのヘッドホン:Edifier Stax Spirit S3

これまでテストしてきた500ドル以下の製品の中で、音質は最高。Wirecutterの「Bluetoothヘッドホンおすすめガイド」でもランクインしています。ポータブルなヘッドホンで、パワフルな低音と繊細なディテールを再現することができる平面磁気ドライバーを採用。安定した駆動力を発揮する内蔵アンプの効果で、ワイヤレスでも有線でも素晴らしい音質です。密閉型とメッシュ仕様の2種類のイヤーパッドが付属しているので装着感を調整できますし、EdifierアプリのEQプリセットでは、それぞれのイヤーパッドに合わせたサウンドチューニングも可能。電源を入れないと動作しませんが、バッテリー寿命は80時間と長め。10分充電で11時間再生できるクイックチャージ機能も搭載しています。内蔵マイクは少しくらい風が吹いていてもクリアに聞こえますし、デュアルデバイス接続もスムーズに機能するので、携帯電話とノートPCの使い分けもサクサクできちゃいます。

ケーブル取り外し可能なスタジオ用ヘッドホン:Fostex T50RPmk3およびT20RPmk3

1980年代後半を思わせるデザインですが、おすすめする価値のある良品です。T50RPmk3ヘッドホンはセミオープンバックでありながら、オープンバックのクラシックなサウンドを提供。空間的な広がりを感じさせつつ、低音は大幅に欠けているのが特徴です。T20RPmk3(生産終了)のほうが伝統的なオープンバックのデザインで、より低音が効いている分、広々とした特性がやや犠牲になっている印象。Fostexは「プロ用」と宣伝していますが、自宅での音楽鑑賞にもピッタリです。取り外し可能なケーブルは少々接続にコツが必要ですが、低価格でオーディオマニアも満足の一品です。

低価格でできるだけ良い音質でき聴きたいなら:KOSS SportaPro

こちらのオンイヤーヘッドホンは軽くて安く、でも低価格帯製品としては期待以上の音質を提供してくれます。イヤーパッドは1980年代風のフォームタイプですし、シャーシはプラスチックでヘッドバンドも髪が絡まりそうな薄い金属製。インラインリモコンやマイクはもちろんついていません。でも中音域の自然な響きが特徴で、ほとんどのジャンルの音楽にマッチします。キャリー用ポーチも付属しています。

リモコンとマイク付きのヘッドホン:Master & Dynamic MH40

本品は完全な自然音ではない、楽しいサウンドが特徴です。高音域は氷のような金属的な色合いで、低音域は適度にブーストしており、低音が強調された楽曲では重く聴こえることがあります。子音は予想以上に目立ちますし、キックドラムやシンセベースラインが前面に出てきます。このようにマイルドに脚色された音質が、MH40が上位を逃した一因です。全体としては音も良く、クールで美しいヘッドホンです。

もっと音楽を聞きたくなるヘッドホン「STAX SPIRIT S3」。ノイキャンはないけど、スマホの音楽もいい音で聞ける

STAX(スタックス)といえば、高級ヘッドホンで知られる国産メーカー。今では中国のEDIFIERというブランドの傘下に入っていて、このブランドはアメリカのオーデ...

https://www.gizmodo.jp/2022/09/giz-yatai-stax-spirit-s3.html

※表示価格は執筆現在のものです。変更の可能性がありますので、販売ページをご確認ください。©2022 WIRECUTTER, INC. A NEW YORK TIMES COMPANY.

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