Android搭載のカラー電子インクタブレット「Bigme InkNote Color」がいい

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  • author Andrew Liszewski - Gizmodo US
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Android搭載のカラー電子インクタブレット「Bigme InkNote Color」がいい
Photo: Andrew Liszewski - Gizmodo US

電子インクもカラーが当たり前の時代へ。 そのうち。そう遠くない未来。きっと。

電子インク端末というと、白黒で、動作がもっさりしてて、テキスト読むとかメモ程度に使うものと思っている人、まだまだ多いと思います。実際、身の回りにある電子インク端末は電子書籍リーダーが主なので、その気持ちもわかります。ただ、電子インクディスプレイは確実に進化しています。カラーになり、動画再生が可能になりました。

Kickstarterで資金調達に成功し、今月から大量生産に入るBigmeの「InkNote Color」。世界初のデュアルカメラ付きカラー電子インクタブレット端末です。リリース前に、米Gizmodoがプロトタイプを触ってきたので感想レビューをお届けします。


電子ペーパー端末というと、読書やスーパーの値段タグなど、用途が決まっているものがほとんどだと思います。そんな市場の中、大志を抱いて開発されたのが、BigmeのInkNote Color。デュアルカメラ搭載、マイク付き、スタイラスペンはマルチ機能あり。今までレビューしてきたEノートの中で、これはベストかつ最も使用範囲が広いと感じています。触ったのはまだ本生産前のプロトタイプ端末ですが、これは期待できる! ただ、一番のウリであるアレが、逆に足を引っぱているような気もするのですが…。

電子インク端末は、2004年のSony Librieを皮切りに、20年近く消費者に提供され続けています。その多くは電子書籍端末であり、目に優しいスクリーンが最大のウリ。ただ、近年技術進歩による使用拡大が期待されています。reMarkable 2の登場で大きめEノートの良さもわかったし、カラーの電子インク端末は、いつの日かLCD/OLEDディスプレイ端末の強力ライバルとなるかもしれません。ポテンシャルは感じます。

Bigme InkNote Colorは、Eインク端末を長年レビューしているブログGood e-Readerとコラボし、次世代Eノートの地位を狙っています。

親しみのあるハード

親しみというか既視感というか、reMarkable 2に外観が似ていますね。特に、グリップ用の左サイドの大きめのベゼルとか。真似する気持ちもわかるし、悪いことではないと思います。なぜならreMarkable 2は、Eノートとしてそれほど完成度が高いので。

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下がreMarkable 2、上がBig me InkNote Color
Photo: Andrew Liszewski - Gizmodo US

reMarkable 2とサイズをざっくり比較すると、Bigme InkNote Colorの方が縦が短くその分ワイド。厚さと重さがありますが、それはカラースクリーンなことと、ライトが搭載されているから。厚さ・重さと引き換えに、reMarkable 2の弱点であった暗所での利用が可能です。

基本スペックは、A53 2.3GHZオクタコアプロセッサ、メモリが6GB、容量は128GB(microSDカードで拡張可能)。OSはAndroid 11。今までの電子リーダーには見られなかったよりタブレットを意識した機能が付いてます。まず、端末上にある電源ボタン(ロックボタン)に指紋リーダーが搭載されており、セキュリティ度がぐんとアップ。これ、仕事のドキュメントとかを見る人にとってはかなり重宝する機能かと。

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ロックボタンには指紋スキャナを搭載
Photo: Andrew Liszewski - Gizmodo US

グリップ用に厚く取られた左グリップには、5MPのフロントカメラと8MPのリアカメラを搭載。OSがAndroid 11なのでGoogle Play Storeが使えます。なので、やろうと思えばGoogle Meetでテレビ通話(リモート会議)できちゃうんです。もちろん、テレビ通話のクオリティは他端末には劣りますけど…。

クオリティでいうと画像も同じ。スマホのカメラ感覚でいるとちょっとがっかりしてしまいます。色の鮮やかさは期待しないように。それでも、撮影状況(明るい場所)によっては、悪くはない写真が撮れますし、Eノートとしてメモ用に写真が撮れる仕様はとっても便利。OCR機能があるので、書類をスキャンして作業できるのもいい!

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8MPのリアカメラで撮影。レポート作成時など、手軽にスナップできるのいいね
Photo: Andrew Liszewski - Gizmodo US

スタイラスペンがいい

Eノートにとって、スタイラスペンは明暗を分ける一要素だと思います。もし、Eノート欲しいなと思ってる人がいたら、ペンをしっかりチェックすべき。書き心地がいまいちだと、結局昔ながらの紙とペンに戻ってしまいますから。端末はいいけど付属のペンがなぁという人は、ペンだけ別に買い換えた方がいい。それほどペンは重要です。それでいうと、Bigme InkNote Colorのペンはいい。書き心地もですが、使える機能が多いのもいいです。

付いてくるのは、Wacoom技術をベースにしたスタイラスペンA5。優秀なペンな上に他の端末(Wocom対応端末)でも使えるからうれしいですね。軽くて持ちやすい。個人的にはマット仕上げが好きですが、そこは好みの問題。使ってみてすぐにいいと思ったのは、ペンにある3つのショートカットボタン。メディア再生、ひとつ戻る、端末のライトオン/オフなどに使え、それぞれのボタンにカスタマイズで好きにタスクを設定できます。

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ショートカットに使える物理ボタンがある
Photo: Andrew Liszewski - Gizmodo US

端末本体とペンはBluetooth接続で使うので、ペンは常に充電されていないとダメです。でも、充電も簡単なのでストレスなし。Apple Pencil/iPadのコンボと同じく、A5とBigme InkNote Colorは磁石でくっついて充電されます。気になったのは、プロトタイプ端末の磁力の弱さ。Apple PencilやreMarkable 2ほど強くなく、ちょっとした衝撃で外れてしまいそうだなと感じました。ここは改良の余地ありかと。

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ショートカットボタンはBluetooth経由で
Photo: Andrew Liszewski - Gizmodo US

ユニークなのは、ペンのお尻にレーザーポインターが付いていること。使えそうな気もしますが、個人的にはペンのお尻には消しゴムツールの方がいいなぁ。

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まさかのレーザーポインター
Photo: Andrew Liszewski - Gizmodo US

書き心地は抜群

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トップクラスの書きやすさ
Photo: Andrew Liszewski - Gizmodo US

スタイラスペンの重要性はさておき、Eノート端末最大の課題はいかに紙とペンの使い勝手をデジタルで再現するかということにあります。さらさらーくるくるーっと落書きして、もし表示がペンの動きよりも遅れるようなことがあれば、それだけでイライラします。イライラすると紙とペンに戻ってしまいます。しつこいですが、現状でEノートの最高峰はreMarkable 2であり、われわれが求めるものもそこです。Bigme InkNote Color、見事に要求をクリアしてきました。イライラなしのスラスラです。ちなみに、ペンで使える色は11色。

Apple Pencil/iPadユーザーからよく聞く不満といえば、iPadのツルっとしたガラス面に書いていても、紙とペンの感じがしないというもの。この点、電子インク端末は表面にマット仕上げのレイヤーを施し、紙に書いている体験をうまく再現しています。ただ、これにも弱点があって、紙感を出すテクスチャーありのマット仕上げだけに、スタイラスペンのチップが摩耗するのが早いということ。

カラー電子インクはまだ発展途上

Bigme InkNote Color最大のウリは、製品名にもあるとおり「カラー」だということ。この最大のウリが、冒頭で述べたように製品全体のクオリティの足を引っぱっているのです。電子インク端末がカラー化するのは素晴らしい&大きな革新なのですが、まだまだ発展・改良の余地がありまくりなので…。

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左がreMarkable 2、右がBigme InkNote Color。カラー電子インクディスプレイの影響、白黒テキスト表示のみの画面、全体が濁った印象に
Photo: Andrew Liszewski - Gizmodo US

Bigme InkNote Colorに搭載されている、カラー表示のためのKaleido Plusスクリーン。この追加層によって、白黒のみの電子インクディスプレイと比較すると、画面が暗く濁った見た目になってしまうのです。白黒のreMarkable 2と並べてみると、その差は明らか。コントラストがまったく違います。少しでも明るくしたいので、搭載のライトを(昼間でも)常にオンにすることに…。別に悪いことではないのですが、電子インク端末の利点である反射光で目に優しい機会は減ってしまうことに…。

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太陽光の下で見たカラーページ。1番キレイに見えるのは太陽光の下だと思う
Photo: Andrew Liszewski - Gizmodo US

カラー電子インクディスプレイは、年々確実に進化しています。それでも、LCD/OLEDディスプレイと肩を並べるのはまだまだ。彩度が全然違いますから…。

電子書籍リーダーの多くはLinuxベースのOSが搭載されているのに対し、Bigme InkNote ColorはAndroid 11。つまり、Google Play Storeから好きにアプリをダウンロードできるということです。NetflixやYouTubeなど動画系アプリも楽しめます。いや、見ることはできるけど、楽しめるとは言えないか…。たぶん、Apple Watchの小さい画面の方が動画見やすいです。Bigme InkNote Colorにはスクリーンモードがあって、画質優先かリフレッシュレート優先か選ぶことができます。動画再生なので、もちろんリフレッシュレートを上げるのですが、するとこうなります(下画像参照)。使用する色数は制限される上に、残像もでちゃう。ね? カラー電子インクは動画再生は確かに「できる」けれど、ユーザーが「したい」と思えるかどうかは別の話なんです。

Kickstarterプロダクトだということを忘れずに!

Bigme InkNote Colorは、Kickstarterで目標額を超える資金を調達。すでに用意されているプランは完売で、今はIndieGoGoでプロジェクト展開しています。今月から生産に入り、発送は10月を予定。編集部が触ったのはあくまでプロトタイプであり、完成した製品ではないので、これを真のレビューとは言えないのでご注意。

Bigme InkNote Colorの価格は、Kickstarter/IndieGoGoでは600ドル(約8万4000円)。製品化された後は700ドル(約9万8000円)を予定。iPadと比べると安いです。でも、reMarkable 2(400ドル=約5万6000円)と比べると高いです。高い理由はカラーにありますが、そのカラーがいまいちとなれば足踏みしちゃう。ただ、それでも着目したいのはAndroid 11だということ。つまり、Amazon KindleアプリやRakuten Koboアプリが入れられるということです。そうなると、幅広く読める電子書籍リーダー兼Eノートとなり、価格差も許せてしまうかも。いや、そうなると同じBigmeの白黒ディスプレイ端末がベストなのかな…。

カラー電子インクディスプレイには期待しかないです。でも、欲しいと思うのはもうちょっと煮詰まってからかな。少なくとも私は待とうと思います。

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