ワンランク上のカメラ体験を。
iPhone 14 Pro/Pro MaxがiPhone 13シリーズから進化した機能のひとつとして、カメラが挙げられます。メインレンズは24mmとなり画素数が4800万画素に。これまで1200万画素でしたから、4倍も画素数がアップしています。
そのほかにも、カメラ関連機能が結構進化しておりますので、iPhone 13 Proと比較しながら、iPhone 14 Pro/Pro Maxのカメラをレビューしたいと思います。
レンズはより大きくなりました

まず外観から。iPhone 13 ProとiPhone 14 Pro/Pro Maxのレンズを比べてみると、レンズの口径はiPhone 13 Proが約15mm、iPhone 14 Pro Maxが約16.5mmと、若干大きくなっています(実測値なので多少の誤差はご勘弁を)。

また、レンズユニット部の大きさも、iPhone 14 Pro/Pro Maxのほうが大きくなっています。レンズを横から見てみると、iPhone 14 Pro/Pro MaxのほうがiPhone 13 Proよりも出っ張っています。
つまり、iPhone 14 Pro/Pro Maxはレンズが大きくなってる! ということです。まあ、カメラ性能がアップしているので、この辺りはしょうがないのかなという感じがします。
クアッドピクセルで細部までくっきり映る!
まずは普通に撮影した作例を。iPhone 14 Pro/Pro Maxのレンズは、
メイン:4800万画素 クアッドピクセル 24mm
ウルトラワイド:1200万画素 13mm
テレフォト:1200万画素 77mm
という構成。メインのカメラのみ4800万画素ですが、通常の撮影では4つの画素を1画素として扱うクアッドピクセルとなっており、1200万画素での撮影となります。
iPhone 13 Pro/Pro Maxのメインカメラ(1200万画素)と比較すると、クアッドピクセルはどんな感じなのでしょうか。

こちらはiPhone 13 Proでの撮影。

こちらはiPhone 14 Pro Maxでの撮影です。どちらもメインのレンズで撮影しており、1200万画素での撮影です。
ぱっと見、どちらもよく映っていて、あまり違いは感じられないかなって感じですけど、等倍に拡大して見てみましょうか。

等倍にしてみると、iPhone 14 Pro Maxのほうが解像度が高く、ディティールがより鮮明に映っていることがわかります。
iPhone 14 Pro/Pro Maxに搭載されているクアッドピクセルは、4つの画素を1画素として扱うことで、1画素辺りの光の取り込み量が増加します。そのため、ディティールがより精細になったり、明暗差のあるシチュエーションでも黒つぶれや白飛びに強くなるという特徴があります。
ちなみにファイルサイズは、iPhone 13 Proで撮影した写真は3.6MB、iPhone 14 Pro Maxで撮影した写真は3.3MB(いずれもHEIF形式)で、ほぼ同じでした。
「×2」で撮影できるクロップズーム
上で説明したとおり、iPhone 14 Pro/Pro Maxのレンズは13mm、24mm、77mmの3レンズ構成です。
しかし広角レンズの24mm(実質のメインレンズ)に新たに「クロップズーム」という機能が搭載されました。これは、24mmのレンズの中央部だけを使用し、48mm相当の画角の写真を1200万画素で撮影するというもの。下の作例を見ていただけるとおわかりかと思いますが、24mmと48mmを見比べてもあまり違和感がありません。
デジタルズームとは違い、4800画素センサーの中央部を切り出して1200万画素の画像を生成しているため、画質劣化がないのが特徴です。
iPhone 13 Pro/Pro Maxではこのモードはなかったので、より使いやすくなったなという印象です。
超広角マクロ撮影がより便利に
iPhone 14 Pro/Pro Maxの超広角レンズでは、マクロ撮影が可能です。被写体にめちゃくちゃ寄ってどアップで撮影できます。

このマクロ撮影機能はiPhone 13 Pro/Pro Maxでもありましたが、iPhone 14 Pro/Pro Maxでは広角レンズでもマクロ撮影ができます。
とはいっても、実際には超広角レンズに切り替えてクロップして24mm相当のマクロ撮影をしているようです。

ただ、マクロ撮影をしてみるとビックリ。これだけ寄れてしっかり映れば、仕組みなんてどうでもよくなるね! なんだかマクロ撮影にはまりそうです。
ProRAW撮影で4800万画素センサーの実力を見よう
最後に、iPhone 14 Pro/Pro Maxの4800万画素センサーの実力を見てみましょう。カメラの設定から撮影フォーマットを「ProRAW」にすると、24mmのレンズで4800万画素撮影ができます。

ProRAW画像そのままでは若干眠いなーという画像ですけど、これをAdobe Photoshopなどで現像すると、一気にシャキッとした写真にすることができます。

4800万画素のRAW画像は現像耐性が高く、割と思いきってパラメーターをいじっても破綻することがありません。さすがです。

かなり満足感の高いiPhone 14 Pro/Pro Maxのカメラ
4800万画素にアップしたiPhone 14 Pro/Pro Maxのカメラ。最初はその画素数にびっくりすると共に、「そんなに画素数いらんだろ」と思っていました。
でもさすがApple(アップル)。その高画素センサーを上手に使って、画質のアップや2倍ズームを使えるようにしています。ただ「カメラを高画素化したよ!」というだけではないところがニクいですね。
正直、「iPhone 13 Proのカメラで充分」と思っていたんですが、iPhone 14 Pro/Pro Maxを触っちゃうと、「やっぱりiPhone 14 Pro/Pro Maxのほうがいいな」って思いました。

着実に進化していたiPhone 14 Pro/Pro Maxのカメラ。これから長い付き合いになりそうです。よろしく頼むよ!
Photo: 三浦一紀
Source: Apple