ダークエネルギーカメラが撮影した、壮大かつ美しい天体写真15選

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ダークエネルギーカメラが撮影した、壮大かつ美しい天体写真15選
Image: CTIO/NOIRLab/DOE/NSF/AURA; Acknowledgments: PI: M. Soraisam (University of Illinois at Urbana-Champaign/NSF’s NOIRLab); Image processing: T.A. Rector (University of Alaska Anchorage/NSF’s NOIRLab), M. Zamani (NSF’s NOIRLab) and D. de Martin (NSF’s NOIRLab)|ダークエネルギーカメラが観測したケンタウルス座A

チリの高地から眺めた宇宙。

約10年前の稼働開始以来、ダークエネルギーカメラは銀河、恒星、準惑星、超新星などを撮影しており、これまでに撮影した天体の数はおよそ25億個にのぼります。

ダークエネルギーカメラとは570メガピクセルを誇り、可視光線や近赤外線の波長で観測する機器で、元々「ダークエネルギー・サーベイ(DES)」ために作られた装置。DESとは、この宇宙の約70%を占め宇宙の膨張を加速させている正体不明の暗黒エネルギー解明に向けて超新星や銀河を観測するプロジェクトです。そんなカメラが撮影した、美麗な天体写真を15枚ピックアップしました。

南の回転花火銀河

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地球から1500万光年離れた銀河「M83」
Image: CTIO/NOIRLab/DOE/NSF/AURA; Acknowledgment: M. Soraisam (University of Illinois); Image processing: Travis Rector (University of Alaska Anchorage), Mahdi Zamani and Davide de Martin

NASAによると、南の回転花火銀河(M83)は数十万もの恒星や、星団、超新星残骸から成るそう。地球からは1500万光年離れています。ダークエネルギーカメラが11時間以上の露出時間かけて、この銀河から放たれる鮮やかな光を捉えました。

ディープ・フィールド

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このディープ・フィールド画像にひしめく光源のほとんど全てが、銀河なんだそう
Image: Dark Energy Survey/DOE/FNAL/DECam/CTIO/NOIRLab/NSF/AURA; Acknowledgments: T.A. Rector (University of Alaska Anchorage/NSF’s NOIRLab), M. Zamani (NSF’s NOIRLab) and D. de Martin (NSF’s NOIRLab

宇宙の大きさを見事に表現する画像と言えばディープ・フィールド、つまり広大な夜空一面のかすかな光の画像です。ダークエネルギーカメラは遠方の宇宙の微弱な光を捉えるため、そしてそれらの3次元での分布について理解を深めるために10カ所の狭い領域を数回撮影しました。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡もこれまでに幾つかのディープ・フィールドを撮影していて、天体物理学者が初期の宇宙についての情報をさらに収集していくとともに、その数は増えるでしょう。

ラヴジョイ彗星

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複数のCCDで観測されたラヴジョイ彗星
Image: Marty Murphy, Nikolay Kuropatkin, Huan Lin and Brian Yanny; Dark Energy Survey

地球からおよそ5100万マイル(約8210万km)の地点を通過するラヴジョイ彗星を捉えた、興味深い写真です。天文学者のチームは2015年に、ラヴジョイが空を駆け抜けながら毎秒ワインボトル約500本分のアルコールを放出していたことを突き止めました。画像内のパネルはそれぞれ、ダークエネルギーカメラが用いる62枚のCCDのうちの1枚を表しています(CCDセンサは高感度天体望遠鏡に使われることが多く、LSSTカメラには189枚搭載されています) 。

スペインのダンサー

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驚くほど美しい渦巻銀河、NGC 1566
Image: Dark Energy Survey

通称「スペインのダンサー(渦巻銀河NGC 1566)」は地球から約6900万光年の距離をくるくると回る銀河です。この銀河の中心部にはおそらく超大質量のブラックホールが存在していて、それを囲む巨大な渦巻腕はくっきりとしていることから、この構造はグランドデザイン渦巻銀河と分類されます。

ディープ・フィールド

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ダークエネルギーカメラ・ディープ・フィールドに存在する数千もの星々
Image: CTIO/NOIRLab/DOE/NSF/AURA/STScI, W. Clarkson (UM-Dearborn), C. Johnson (STScI), and M. Rich (UCLA)

このディープ・フィールドは、ダークエネルギーカメラが天の川銀河の中心を向いて観測したものです。ここには18万個以上の星が写っていて、遠方の銀河のかすかな光は塵と星々にかき消されています。最新のジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は赤外線域で捉えるので、そんな塵を透過しての観測に役立ちます。

リトルソンブレロ銀河

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リトルソンブレロ銀河の、この世のものとは思えぬ輝き
Image: Erin Sheldon, Dark Energy Survey

ダークエネルギーカメラによる画像の中で、リトルソンブレロ銀河は赤みがかったオレンジ色の光を発しています。地球からは6650万光年離れ、幅は6万6000光年の銀河です。横から観測しているため、渦巻構造は見えません。

小マゼラン雲

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ダークエネルギーカメラが観測した小マゼラン雲
Image: CTIO/NOIRLab/NSF/AURA/SMASH/D. Nidever (Montana State University); Acknowledgment: Image processing: Travis Rector (University of Alaska Anchorage), Mahdi Zamani and Davide de Martin

小マゼラン雲は天の川銀河の伴銀河。青色とピンク色に輝いていて、南半球では肉眼で観測できるほどの明るさです。その近さから、小マゼラン雲とより広大な大マゼラン雲は星形成を研究するための有用なツールとなっています。

かじき座銀河群

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銀河の集団、中央にはNGC 1515
Image: Dark Energy Survey/DOE/FNAL/DECam/CTIO/NOIRLab/NSF/AURA; Image processing: T.A. Rector (University of Alaska Anchorage/NSF’s NOIRLab), J. Miller (Gemini Observatory/NSF’s NOIRLab), M. Zamani and D. de Martin (NSF’s NOIRLab)

これはかじき座銀河群を捉えた画像で、真ん中に写っているのが中間渦巻銀河NGC 1515です。NGC 1515はかじき座銀河群に属する他の銀河と重力で群れを成していて、背景にも数千に及ぶ銀河が収まっています。

球状星団

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球状星団NGC 288
Image: Robert Gruendl, Dark Energy Survey

球状星団NGC 288は地球から約2万8700光年離れています。重力的に結ばれた星たちの集団で、星団の年齢はおよそ106億年とのこと。

ケンタウルス座A

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塵の帯の向こうに見えるケンタウルス座A
Image: CTIO/NOIRLab/DOE/NSF/AURA; Acknowledgments: PI: M. Soraisam (University of Illinois at Urbana-Champaign/NSF’s NOIRLab); Image processing: T.A. Rector (University of Alaska Anchorage/NSF’s NOIRLab), M. Zamani (NSF’s NOIRLab) and D. de Martin (NSF’s NOIRLab)

1200万光年離れた銀河、ケンタウルス座Aの息を吞むような光景です。この銀河がはっきりと見えないのは被写体とダークエネルギーカメラとの間に塵の帯があるからで、それはまるで誰かが天空に絵具を塗りつけたかのよう。この塵の帯は2つの銀河の衝突によって生じたとのこと。

矮小不規則銀河

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ダークエネルギーカメラが観測した、小さな点だらけの矮小不規則銀河
Image: DES/DOE/Fermilab/NCSA and CTIO/NOIRLab/NSF/AURA; Acknowledgments: Image processing: DES, Jen Miller (Gemini Observatory/NSF’s NOIRLab), Travis Rector (University of Alaska Anchorage), Mahdi Zamani and Davide de Martin

この天体(IC 1613)のような矮小銀河は、ダークマター粒子について解明するのに役立つそう(それらの潜在的な質量に基づいて、物理学者らはダークマター候補を絞り込もうとしています)。フェルミ国立加速器研究所のリリースによると、IC 1613は2400万光年離れていて約1億個の星々で構成されているそうです。

らせん星雲

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複数のCCDで観測されたらせん星雲
Image: Rob Morgan, Dark Energy Survey

ラヴジョイ彗星の画像のように、らせん星雲のこのカッコいい画像も複数のCCDによって区切られた1枚。この星雲は地球から約650光年の距離にあり、いわゆる恒星の最期の姿です。放出された外層の中心部に存在するのは恒星の残骸である白色矮星。私たちの太陽もやがて同じような最期を迎えるとされています。

ちょうこくしつ座銀河

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渦巻銀河であるちょうこくしつ座銀河
Photo: Dark Energy Survey

ちょうこくしつ座銀河は1100万光年離れていて、ダークエネルギー・サーベイで撮影された5億余りの銀河の1つ。急激な星形成の過程にありますが、どことなく目玉焼きのように見えますし、光り輝く円盤とも言えそうです。

NGC 474

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NGC 474はうっすらとした殻のような構造に囲まれています
Image: DES/DOE/Fermilab/NCSA & CTIO/NOIRLab/NSF/AURA; Acknowledgments: Image processing: DES, Jen Miller (Gemini Observatory/NSF’s NOIRLab), Travis Rector (University of Alaska Anchorage), Mahdi Zamani and Davide de Martin

楕円銀河NGC 474を捉えたこの画像の中には何億もの星が写っています。この銀河が持つ殻は潮汐の尾かもしれませんが、それらの起源は解明されていません。この画像の大きくてズーム可能なバージョンはこちら

棒渦巻銀河

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棒渦巻銀河NGC 1365
Image: Dark Energy Survey

ろ座銀河団にある銀河NGC 1365は、ダークエネルギーカメラ(DECam)が10年前に最初に捉えた天体の1つ。銀河の渦巻腕がよく伸びているのもあって、この銀河は稲妻を彷彿させます。

Source: The Dark Energy Survey, NASA(1, 2), Fermilab, NASA Science, NOIRLab,

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