米Gizmodoが選ぶ、科学技術系プログラムのトップ大学【2022年版】

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  • author Isaac Schultz - Gizmodo US
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  • Rina Fukazu
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米Gizmodoが選ぶ、科学技術系プログラムのトップ大学【2022年版】
Image: Kit Leong / Shutterstock.com|カリフォルニア大学ロサンゼルス校のロイスホール

いま大学に入るなら、どこで、何を学びたい?

これから数十年先の未来において、どのような学問が私たちの社会を大きく形成していくのでしょうか。今回、米Gizmodoではリサーチ機関であるStatistaとタッグを組んで、大学職員、業界リーダー、学生、卒業生を対象に調査25種類の主要な科学技術系分野とその学位を取得するうえで米国内最高峰といえる大学トップ3を紹介しています。

疫学

ウイルスの蔓延や病気に関する研究は、コロナ禍以降も変わらず重要な学問分野であり続けるでしょう。一般的に、疫学の道に進むなら、公衆衛生学の修士号あるいは関連する医学分野の博士号が必要となります。ジョンズ・ホプキンス大学では、1919年に疫学科を設立。現在、8つの専門研究分野があるほか、世界中での研究機会を提供しています。

1.ジョンズ・ホプキンス大学

2.コロンビア大学

3.ハーバード大学


遺伝学(ゲノミクス)

遺伝学の研究により、人類の健康や進化に関する理解はますます深まりつつあります。今年は、ヒトゲノム計画(1990〜2003)の成果としてついにヒトゲノムの全塩基配列が解読されました。スタンフォード大学の研究者らは今年初旬、たった5時間強のあいだにゲノムの全塩基配列を決定させ、ギネス世界記録にも認定された世界最速の配列決定技術を見せつけました。

1.スタンフォード大学

2.ジョンズ・ホプキンズ大学

3.カリフォルニア大学デービス校


免疫学・ウイルス学

病原体に対して私たちの体がどのように反応するかという問題に向き合ってきたのが、免疫学・ウイルス学。人間の防御システムとウイルスの関係性を研究することで、病原体から命を守る方法を学びます。大学機関では、免疫学とウイルス学を切り離すところもあれば、統合するところもありますが、両者は深く関係しているといえるでしょう。カリフォルニア大学ロサンゼルス校では、微生物学、免疫学、分子遺伝学の下に免疫学・ウイルス学を配備。1960年代から免疫学をリードしてきた附属病院を併設しています。

1.カリフォルニア大学ロサンゼルス校

2.イェール大学

3.セントルイス・ワシントン大学


細胞分子生物学

DNAの複製から細胞分裂まで、生理現象も、成長も、健康状態も、ミクロの世界で決まります。細胞分子生物学ではこうした生体の最小構成要素を研究し、生命現象の理解に役立てています。プリンストン大学には、分子生物学に関するラボが39、関連教授研究室が20あり、教授らがノーベル賞やマッカーサー・フェローなどを授与されていることでも有名です。

1.プリンストン大学

2.ジョンズ・ホプキンズ大学

3.イェール大学


神経科学

私たちは、脳についてまだ知らないことばかり。神経科学では、感情、意思決定、メンタルヘルス、それから人間がどう動き世界と関わっているのかを理解するために脳を研究します。カリフォルニア大学ロサンゼルス校には、一般的な機能から神経疾患まで、脳の研究に従事する学部が5つあり、200名以上の教授が在籍しています。

1.カリフォルニア大学ロサンゼルス校

2.ジョンズ・ホプキンズ大学

3.ノースウェスタン大学


人工知能

さまざまな分野で活用されている人工知能。多様な問題解決に用いられる一方で、ほかのコンピュータサイエンス分野と同様に倫理的な課題も孕んでいます。スタンフォード大学は、人工知能が一般に知られるようになる何十年も前の1962年に人工知能研究のためのラボを開設。2019年には人間中心型のAI研究所AIセーフティーセンターも設置されました。

1.スタンフォード大学

2.マサチューセッツ工科大学

3.カリフォルニア大学バークレー校


コンピュータグラフィックス

人々が一日の大半を画面に向かって過ごすようになり、コンピュータグラフィックスの分野はますます私たちの生活と密接に関係しています。MITには、アニメーション、デジタルマニュファクチュアリング、科学計算などに影響を与えるコンピューターグラフィックスグループがあり、最近では、動いているように見える写真(映像ではない)を撮るカメラを発表しました。

1.マサチューセッツ工科大学

2.スタンフォード大学

3.南カリフォルニア大学


サイバーセキュリティ

データ漏洩やランサムウェア攻撃など、政府、病院、金融機関などでは、日常的にサイバーセキュリティ強化の必要性に直面しています。スタンフォード大学では、サイバーセキュリティプログラムが複数の学問分野で研究されています。同校のサイバーポリシーセンターではロー・スクールとFSI(Spogli Institute for International Studies)が提携し、高度なサイバーセキュリティ研究のための学生が集まっています。

1.スタンフォード大学

2.マサチューセッツ工科大学

3.ジョージア工科大学


データサイエンス

データサイエンスはビッグデータ、コンピュータモデリング、人工知能において不可欠な存在。MITは、2015年に統計学・データサイエンスセンターを開設し、同校のデータサイエンス研究のハブとして機能しています。副専攻、"マイクロマスターズ"のほかに、機械工学や認知科学など8つの分野と組み合わせて、分野の垣根を超えた統計学の博士課程を提供しています。

1.マサチューセッツ工科大学

2.スタンフォード大学

3.ペンシルベニア大学


ゲームデザイン

ゲームは娯楽、アート、教育、さらには問題解決能力を養う面があるほか、人と人をつなぐプラットフォームにもなります。南カリフォルニア大学のゲームデザインプログラムは、工学部と映画芸術学部の共同で、ゲームがどのように作られるかについて一から学ぶ機会を提供しています。

1.南カリフォルニア大学

2.カーネギーメロン大学

3.ロチェスター工科大学


UXデザイン

優れたユーザーエクスペリエンスデザインは目に見えないもの。簡単にごはんを注文できるようなシンプルなものから、適切に投票を処理できるような重要なものまで、直感的にインターフェースを操作できるようにするのがUXデザインです。スタンフォード大学にあるStanford User Experience Communityでは、この分野をより深く理解するためのリソースを提供しています。

1.スタンフォード大学

2.カリフォルニア大学バークレー校

3.ワシントン大学


航空宇宙/航空工学

人類を再び月に送るというNASAの計画も始まり、ある種のルネッサンスを迎えているともいえる航空宇宙工学。MITでは、ライト兄弟がキティホークで飛行した6年後となる1909年に、最初の航空クラブを設立。現在、同校の航空宇宙プログラムには30以上の研究室があり、他校よりも多くの宇宙飛行士を輩出しています。

1.マサチューセッツ工科大学

2.メリーランド大学

3.スタンフォード大学


天文学・天体物理学

人々は何千年ものあいだ宇宙の存在と向き合ってきましたが、現代技術により研究は加速し、銀河の起源や宇宙の膨張に関する理解はさらに深まりつつあります。プリンストン大学の研究者らはこれまでにスローン・デジタル・スカイサーベイ、ウェッブ宇宙望遠鏡に貢献。さらに今後はルービン天文台のレガシーサーベイ・フォー・スペース・アンド・タイムでの活躍が期待されています。また同校のDepartment of Astrophysical Sciencesは、近隣の高等研究所やサイモンズ財団の計算天体物理学センターとの連携でも有名です。

1.プリンストン大学

2.カリフォルニア工科大学

3.シカゴ大学


自律性・ロボティクス

人間よりもロボットのほうが得意とする作業がある一方で、ロボットの設計や製造において人間の専門知識や感受性は不可欠です。コンピュータ科学者やAIの専門家、さらにはロボットの無害を保証する倫理学者も、自動化の未来において重要な役割を果たします。カーネギーメロン大学のロボット研究所は、40年以上前の開設以来、ロボット工学や自律システムの研究をリードしてきました。ラボでは、介護から生物医学イメージングまで、ロボットが解決しうるさまざまな問題にアプローチしていたり、同校のロボット工学プログラムでは、サイバーセキュリティや人工知能の課題にも取り組んでいたりします。

1.カーネギー・メロン大学

2.ミシガン大学

3.ウースター・ポリテクニック・インスティテュート


医用生体工学(バイオメディカルエンジニアリング)

組織工学、ウェアラブルデバイス、さらにはナノロボットを使用した医療展開など幅広く応用される医用生体工学は、人間の健康状態の改善を目的にテクノロジーを活用しています。ジョンズ・ホプキンス大学では計算医学から組織工学まで、さまざまな学問分野に焦点をあてた研究所が10種類あり、2010年以降には教員や学生により40社以上の新興企業が設立されています。

1.ジョンズ・ホプキンズ大学

2.スタンフォード大学

3.マサチューセッツ工科大学


エネルギー工学

エネルギー工学は、世界のエネルギー需要を管理し、よりクリーンなエネルギー源を開発するうえで鍵となる分野です。昨今の課題は脱炭素化で、地球の生態系や気候にこれ以上悪影響を与えることなく電力を供給する方法を見つけることが求められています。テキサスA&M大学のEnergy Instituteでは、エネルギー転換(エネルギー源の電化と脱炭素化)に注力し、300名を超える教員や研究者らがエネルギー源やエネルギーの経済政策に関する研究に取り組んでいます。

1.テキサスA&M大学アギーズフットボール

2.コロラド・スクール・オブ・マインズ

3.ミシガン大学


環境工学

人間と自然の関係性を管理する環境工学。雨水流出や汚染の緩和、浸食の低減など、よりクリーンで打たれ強いインフラを構築するために重要な分野です。ジョージア工科大学のプログラムは、米国のインフラ建て直しや今後の設計に重点を置いています。Brooke Byers Institute for Sustainable Systems、Southeastern Center for Air Pollution & Epidemiologyといった2つの環境工学研究センターが併設されています。

1.ジョージア工科大学

2.マサチューセッツ工科大学

3.パデュー大学


健康情報学

情報技術を活用して、あらゆる患者のヘルスケアの向上をめざす健康情報学。ミシガン大学では分野の垣根を超えて、健康科学を情報科学として扱っており、健康情報学修士課程では医療政策と情報科学の理解に重点を置いています。卒業生は、米国国立がん研究所などの機関でデータサイエンティストや研究者として活躍しています。

1.ミシガン大学

2.スタンフォード大学

3.デューク大学


健康研究とイノベーション

健康研究とイノベーションは、ヘルスケアの研究開発部門を総称したもの。新しいヘルスケア技術の開発、健康の環境的・社会的要因の研究に取り組んでいます。ハーバード大学のHealth Systems Innovation Labでは、ヘルスケアを最適化するための新しい方法を研究しています。60カ国以上でグローバルな健康システムに関する研究を行なっています。

1.ハーバード大学

2.ピッツバーグ大学

3.Mayo Clinic College of Medicine and Science


医療微生物学・細菌学

良くも悪くも人間の健康に影響を与える、目に見えない小さな生命体。微生物に関する研究は、人間の免疫システムに対する理解を深めることにつながります。医療微生物学・細菌学は、微生物と人間の関係性を知るのに重要な役割を果たしています。

1.イェール大学

2.フロリダ大学

3.ジョージタウン大学


多様性・ジェンダー研究

社会構造や制度的な課題に幅広く取り組む多様性研究は、人種、民族、社会性、階級、年齢などの要素に寄り添います。ジェンダー研究では、歴史的にジェンダーを定義してきた社会構造から現代の考え方まで取り扱います。どちらも社会を定義・形成する分野です。ワシントン大学では、多様性・ジェンダー研究(当時は女性学)が1970年から始まり、現在では米国で最も歴史のあるプログラムのひとつとなっています。アイデンティティ形成や脱植民地化のような概念と同様に、社会的正義に焦点をあてたプログラムが展開しています。マッカーサー・フェローシップを授与された卒業生も。

1.ワシントン大学

2.カリフォルニア大学サンタバーバラ校

3.スミス大学


国際関係・国際安全保障研究

外交、ステイトクラフト、国家防衛は、国際関係・国際安全保障学として、外交官や弁護士からエンジニアにいたるまであらゆる立場の人たちが学ぶ分野です。ジョンズ・ホプキンスの国際関係学修士課程では特に、安全保障、戦略、ステイトクラフトに注力しています。

1.ジョンズ・ホプキンズ大学

2.ジョージタウン大学

3.イェール大学


環境科学・気候変動学

いまや、気候変動を語らずして未来を想像することはできません。環境科学・気候変動学は、レジリエントな(回復力のある)社会を構築し、地球温暖化による影響を低減する鍵となります。ハーバード大学では、環境危機への理解を深めて工学的な解決策を出すまで幅広い取り組みを行なっています。今年は気候危機教育に関する報告書が発表され、ほぼすべての学部で気候危機に対応したプログラムが実施されています。

1.ハーバード大学

2.イェール大学

3.カリフォルニア大学バークレー校


サステナビリティ

持続可能な社会の実現は、気候変動への対応と切り離せないところにあります。地球の資源をうまく管理しないかぎり、長期的に居住することは難しくなってきます。ハーバード大学では、科学、政策、実践に焦点をあてたサステナビリティ・プログラムを提供しています。

1.ハーバード大学

2.スタンフォード大学

3.コロンビア大学


都市計画

閑静な住宅地から密集した都心部まで、人類の居住の未来を定義する都市計画。インフラや住宅に関する選択は、数十年先の未来のライフスタイルに影響を与える可能性があります。

1.マサチューセッツ工科大学

2.カリフォルニア大学ロサンゼルス校

3.バージニア大学

月の穴が将来の宇宙旅行者のシェルターになるかも

月のクレーターは温度が17.2℃に保たれていて、月面での人間の住居になりうるとの調査レポート。

https://www.gizmodo.jp/2022/08/lunar-craters-have-comfortable-temperatures.html