もうすぐ発売されるiPad版「DaVinci Resolve」を触ってきました。使える機能/使えない機能まとめ(デスクトップ版との比較)

  • 17,778

  • author 山本勇磨
  • Twitter
  • Facebook
  • LINE
  • はてな
  • クリップボードにコピー
  • ×
  • …
もうすぐ発売されるiPad版「DaVinci Resolve」を触ってきました。使える機能/使えない機能まとめ(デスクトップ版との比較)
Photo: ギズモード・ジャパン

タッチできるDaVinciはかなり便利!

11月18日まで開催している映像機器の祭典「Inter BEE 2022」にて、iPad版DaVinciこと「DaVinci Resolve for iPad」が展示されていました。

「ついにiPadでガチで使える映像編集アプリが出た」ということで、こちら年内に発売が予定されている待望のアプリですが、先行して触って分かったことをまとめます。

デスクトップ版との違い

221117_davinci_resolve_for_ipad_beta_handson-1-2

iPad版DaVinciが発表された時に一番気になっていたのが、デスクトップ(PC)版の本家「DaVinci Resolve / DaVinci Resolve Studio」との違い。

まず大きく違うのはiPad版は画面をタッチできます。タッチできるので、クリップ(細切れにカットした映像)をあっちに持っていったりこっちに持っていったりするのが直感的で便利。外付けのキーボードにも対応しているので、たとえばMagic Keyboardを使えばタッチ操作とトラックパッド操作が同時にできます。2つのインターフェースが同時に使える、それだけで編集作業に開放感が生まれます。

展示機は大きいほうのiPad Pro(12.9インチ)でしたが、画面の窮屈さはあまり感じませんでした。むしろiPadのほうが16:9のPCより縦に長い画面なので作業しやすいまであります。

Apple Pencilの新機能「ホバー」の使い方が秀逸

iPad版DaVinciはApple Pencilにも対応していて、あると最高です! クリップの長さを伸ばしたり縮めたりするときに、指ではちょっとやりづらいのでApple Pencilを使うのがいいと思います。

また10月に発売されたiPad Proの新機能である「ホバー機能」にも対応していて、今どのツールを選択しているの状態なのかPencilをタッチする前にわかります。ホバーした時(iPadの画面にPencilを近づけた時)にアイコンが薄く表示されているのが見えますか? これがめっちゃ便利でした。

221117_davinci_resolve_for_ipad_beta_handson-7
iPadのホバーの例①


221117_davinci_resolve_for_ipad_beta_handson-8
iPadのホバーの例②

ちなみに外付けデバイスは「DaVinci Resolve Speed Editor」にも対応しているそう。もしかして、このアプリ社運かかってる…?

DaVinciの十八番、カラーコレクションはバッチリOK!

221117_davinci_resolve_for_ipad_beta_handson-3
左がCutページで、右がColorページ

使える機能はデスクトップ版に比べて少ないです。iPad版DaVinciでは「Fusion」や「Fairlight」のページがなく、使えるのは「Cut」と「Color」ページの2つのみ。つまり、通常Fusionページで行なうモーショングラフィックの制作や、Fairlightページで行なう詳細な整音作業などができません。

221117_davinci_resolve_for_ipad_beta_handson-10

まずColorページはDaVinci Resolveの特徴でもある、カラーコレクションとグレーディングの作業を行なうところ。iPad版のUIはデスクトップ版とほとんど一緒でした。短時間での試用だったので、もしかしたら細かい部分でデスクトップ版との差異はあるのかもしれませんが、ノードベース(機能のブロックを繋げていく作業)の補正ができるのは難なくできるので使い心地はデスクトップ版と遜色ありませんでした。

「Edit」ページは使えません

221117_davinci_resolve_for_ipad_beta_handson-6
Cutページ

続いてCutページについて。ここが一番面白いのですが、iPad版DaVinciのミソは「Cut」ページしか使えないというところにあります。デスクトップ版DaVinciには「Edit」というページと、「Cut」というページの2種類の編集環境があり、DaVinciユーザーの中でもEdit派とCut派という二代派閥に分かれる(あるいは二刀流もいる)大きなテーマ。

Editは昔ながらの編集画面で、Cutはどちらかというとスマホの動画編集アプリっぽい動きをします。この2つは全く違う編集ソフトを使っているかのごとく作業中の感覚が違うのですが、なんとiPad版ではCutページしか使えません。

221117_davinci_resolve_for_ipad_beta_handson-11
Editページではプレイヘッド(赤い棒)を移動させながら編集する


221117_davinci_resolve_for_ipad_beta_handson-12
Cutページでは映像クリックを移動させながら編集する

DaVinciユーザーの方はEditページ派が多いはず(自分もそうです)。元々スマホの動画編集アプリっぽい動きをするというのと、シーケンスの全体を見ながら編集を進められるので、EditよりもCutの方がiPadのような小さい画面のデバイスと相性が良いみたいですね。

Blackmagicの担当者によると、Editページは今後も追加される予定はないとのことでした(少なくとも現時点では)。以前にも「Cutページを極めた方が絶対早いですよ!」と念を押されましたし、これを機にCutに慣れてくださいということなんですね。頑張ります…(ちなみに「Free Playhead」に変更するボタンもなかったような)。

そのほか、細かいところをざっとまとめます。

221117_davinci_resolve_for_ipad_beta_handson-2

・テロップを入れるときに必須の「テキスト+」も全く一緒のものが使える!!

・ 「キーボードのカスタマイズ」(ショートカットキーのアサイン変更)はできません。

・Blackmagic Cloudは使えます! プロジェクトデータはデスクトップ版とiPad版で共有可能。



ということで、短時間ですがDaVinci Resolve for iPadを触った感想をまとめました。

細かい話は置いておいて、デスクトップ版とほぼ遜色のないプロ向けの動画編集アプリが出てきたことが嬉しいですね。ついに、というか、やっとPCネイティブのクリエイターがガチで使える動画編集アプリが出てきました。そしてこれからiPadで動画編集をしてみたい人もこれおすすめだと思います。

「DaVinci Resolve for iPad」の価格は有料版と無料版があり、有料版はフル機能が使えて99ドル(になる予定だそう)。また最近のM1チップやM2チップ搭載のiPadだけでなく、昔のiPadにも対応できるように鋭意調整中だそうです。発売されたらもっと使ってみようと思います。

DaVinci Resolve for iPad ほしい?

  • 0
  • 0
Blackmagic Design

シェアする