イーロン・マスクに渡すカネはない? 米自動車最大手GMがツイッター広告をやめる

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  • author satomi
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イーロン・マスクに渡すカネはない? 米自動車最大手GMがツイッター広告をやめる
敵に塩を送る義理はない? Photo: Shutterstock.com

競合トップの媒体に広告を出すのは勇気要りますもんね…。

Tesla(テスラ)のイーロン・マスクCEOによるTwitter(ツイッター)買収が木曜夜成立し、Twitter株がニューヨーク株式市場から姿を消す運びとなった金曜、米自動車最大手のGM(ゼネラルモーターズ)がTwitterへの広告出稿停止を発表しました。

CNNCNBCに公開した声明によれば、これは「新オーナーのかじ取りのもとプラットフォームが進む方向性を見極めるまでの暫定措置」らしく、こう説明されています。

有料の広告出稿を一時的に停止するのは、プラットフォームに大きな変化があったときの通常の慣行に従ったもの。Twitterを介したカスタマー対応の発信は、これまでどおり続ける。

こうなることを恐れて、イーロン・マスクは買収成立前に公開書簡をTwitter上で発表し、広告主たちの混乱と不安を鎮めようとしたのですが…。不信感は拭えなかったようです。

フォードも静観

GMだけじゃなく、米国ではFord(フォード)も新体制の動きを見極めるまで広告出稿を見合わせる方針を明らかにしました。

EVメーカー・フィスカーは買収提案の段階でCEOがアカウントを削除

Teslaトップが買収すると知ってTwitterをいち抜けしたのは、EVの競合Fisker Inc.をLAで立ち上げたデンマーク人デザイナーのヘンリック・フィスカーCEO。こちらはもっと対応が早くて、Twitter役員会が買収提案を受け入れた段階でさっさと見切りをつけて、個人のTwitterアカウントを削除済みです。

よっぽど毛嫌いしてるのか、YouTuberからのインタビューにも

大企業もテクノロジー中心の某社も人の顔が見えない。もっと作り手の顔が見える身近なクルマづくりがしたい。

と答え、ライバル心をむき出しにしています(フィスカーって何?と思ったみなさまはこちらの動画で見れますよ)。クルマひとすじの彼から見たら、マルチ経営のイーロンは信用ならない感じなんでしょうね。

日本の自動車メーカー各社の動きも気になりますね。

TeslaエンジニアがTwitterエンジニアを締め出してTwitterのコードを精査

それにしても、イーロンも危ない爆弾を抱えてしまいましたね…。買収後はCEO、CFO、法務顧問を即解雇し、初日にTeslaエンジニアを引き連れてTwitter本社に乗り込み、Twitterプロダクトトップに話を聞くとともに、Twitterエンジニアを締め出してTeslaエンジニアがTwitterのコードの精査をやったとロイターが報じています。こんな屈辱に、Twitterエンジニアがいつまで耐えられるのか…。

とりあえず「言いたい放題の地獄」は回避しないと、自動車以外の広告主も逃げてしまうので、イーロンは「幅広い分野の専門家を招いてコンテンツモデレーション評議会を設け、垢バンされたユーザーについても、なんでも復活を認めるのではなく、評議会の採決に委ねるからね!」と信頼回復に躍起です。

メタバースとSNSのコンテンツモデレーションが、マーク・ザッカーバーグの底なしの富を吸い上げるブラックホールであるならば、イーロン・マスクの底なしの富を吸い上げるブラックホールはTwitter、ともささやかれている今日この頃。

Twitterが倒産したらTeslaも危ういので、これからEV参入を本格化させるGMやFordにとっては、あさっての方角から飛んできた勝機なのかもしれません。