オープン派?カナル派? 両対応のノイキャン : JBL Tune Flexは新定番

  • 10,723

  • author 西谷茂リチャード
  • Twitter
  • Facebook
  • LINE
  • はてな
  • クリップボードにコピー
  • ×
  • …
オープン派?カナル派? 両対応のノイキャン : JBL Tune Flexは新定番

こういうの待ってた。

カナル型イヤホンの方がディテールを聞き取りやすいし、ノイキャンも効きやすいのは分かってる・・・。でも耳を圧迫する感じがイヤだからオープンイヤー型を買う。なんていう人が多いそうです。

でもたまには音楽にどっぷり浸かりたいし、ノイキャンをしっかり効かせたい時もあるんですよね。だからといって2台持ちするのは流石にきつい。

じゃあ「カナル型にもオープン型にもなれるイヤホンがあればいいんじゃない?」と思うじゃないですか。僕もそう思いました。そしてJBLのヘッドホン・ウェアラブル製品を開発しているミカエルさんも、2年前にそう思ったみたいです。

interviewee

それから約1年半の開発期間を経て誕生したのが「JBL Tune Flex」。

イヤーチップを交換することで、カナル型とオープン型を切り替えられる2-in-1の完全ワイヤレスイヤホンです。しかもノイキャン搭載&IPX4レベルの耐水性をもち、「ゴーストデザイン」の透明スタイルでかっこいいときます。

interviewee-casecopy

これが1万3200円(税込)なのはお得感しかない。

ミカエルさんに開発の裏側をお聞きしながら、Tune Flexがどんなイヤホンか探りました。

オープン型のノイキャンとは?

アクティブ・ノイキャン搭載のイヤホンってカナル型のものが圧倒的に多いですよね。オープン型でノイキャン対応となると数がグッと減ってしまって、カナル型が苦手な人の選択肢はかなり限られています。でも、これは仕方のないことなんです。

ノイキャンは「雑音の逆位相の音を出して打ち消す」といった機能。つまり音を音で消しているので、雑音の音量が大きければ大きいほど頑張る必要があります。その点、カナル型はイヤーチップで耳の内側をピッタリ塞いで遮音できるので、ノイキャンにそれほど頑張らせずとも雑音を減らせます。

interviewee-earphonecopy
左はオープン型、右はカナル型イヤーチップを装着。

では、耳の穴を塞げないオープン型の状態のノイキャンとは、どんなものなのでしょうか? ミカエルさんによると:

周りの雑音をかき消すというよりは、逆位相で少し抑えるイメージです。周りの状況はしっかり聞き取れるけど、程よく減衰させます。とても心地いいですよ。

なるほど、ノイキャンにはこんな使い方もあったんですね。エアコンなどの音はスッと消えるけど、人が出してる音とかはちゃんと聞こえてくる感じ。音楽を聴きながら作業をする時とかはちょうどいいかも。

オープン&カナルの使い心地→アプリが肝

Tune Flexを試すまで、主にふたつのことが気になっていました。ひとつはオープン型とカナル型をどう使い分けするのか。もうひとつは、オープンとカナルの音の違いです。

前者の使い分けに関してはもちろん「ユーザー次第」が大正解なわけですが、開発側の人がどう考えて作ったのかは気になります。ちょっと聞いてみました。

ear-tipscopy2-2
イヤーチップを持ち運ぶケース(右上)が付属します。


カナル型が苦手な人に向けて開発したものなので、主にオープン型の状態で使用されることを想定しています。

カナル型の出番は、飛行機内などの騒音が大きいシーンでしょう。イヤーチップを交換すればより強くノイキャンを効かせられるので、ちょっとした耳栓代わりにしながらコンテンツを聴きたい時はとても便利です。

これには納得。ノイキャンが風切り音をピックアップしてしまうのが気になったのですが、ノイキャンを屋外で使用しないのであれば風切り音対策はいりません。そこにお金をかけるくらいなら、コストを抑えてくれた方が嬉しいですよね。1万3200円の仕組みが見えてきたぞ。

image-airplanecopy-1

ではもうひとつの気になっていた点:オープン型とカナル型を切り替えると、耳の密閉具合で音の伝わり方が大きく変わってしまいます(良くも悪くも)。この違いにはどう対応しているのでしょうか?

オープン型にすると低音域が失われやすいので、そこはソフトウェアで補強しています。ほかにも細かい調整をしていますが、主な違いは低音域ですね。オープン型とカナル型のサウンド設定は、「JBL Headphones」アプリから選べます。

試しに、カナル型のイヤーチップのまま、オープン用のサウンド設定にしてみました。すると低音がずいぶん強くなってビックリ。今度は設定をそのままにオープン型のチップに変えてみると……自然なサウンドに聞こえて二度ビックリ。チューニングのこだわりは伊達じゃないですね。

あとアプリでオススメしたいのが「ノイキャンレベル」を変えてみることです。

6つのオプションはノイキャンの強弱ではなく、耳の形状プロファイルになります。1番がもっとも効くという方もいますし、私の場合は5番が一番効きました。ぜひお試しください。

app-toggle-02

最初はとくに考えずに6番のノイキャンにしていましたが、試してみたら4番の方が断然効く効く。驚きの差です。試さなかった僕も悪いと思いますが、もうちょっとわかりやすい表示されているといい気がします。たとえばアルファベットにして「プロフィールですよ」感が増すと、試す人が増えそう。

科学で導き出したオーディオ

あとイヤホンで忘れちゃいけないのが音質ですよね。その点、JBL製品には「ハーマン・ターゲット・カーブ」という強みがあります。これは、

スタジオ環境の高級なスピーカーで聴く体験をヘッドホン・イヤホンで再現するために、数千のユーザーの好みを数値化した周波数曲線

なるものらしく……要するに人間が好む音を科学的に導き出した結果らしいのです。

で、使ってみると確かに、非常に聴きやすい音でした。一言でいえば疲れさせないグルーヴ感でしょうか。低音は鳴るけど脳を揺らすほどではなく、高音域もディテールはあるけど耳当たりがよくて脳がパンクしません。

app-eq-02
アプリ内でかなり自由にイコライザーがいじれるのもとてもナイス。

すべてのディテールを聴き取りたい!という方向けのサウンドではないと思いますが、イヤホンを長く付けていたい人にはピッタリの音だと思います。ながら聴きを想定したTune Flexにはまさしく最適。

2-in-1だから実質半額

「コスパがいい」と聞くと「安い」というイメージが先行しがちですが、本来は「値段の割にパフォーマンスがいい」という意味なんですよね。それを踏まえるとJBL Tune Flexは、鬼コスパと言えます。

なぜか?

1万3200円(税込)は、ノイキャン対応の完全ワイヤレスイヤホンにのために出す金額としては、ウンと高いものではありません。仮にTune Flexを「ただの」オープン型のイヤホンとして考えても、その額でスケルトンデザインのこだわりチューニングされたイヤホンが手に入るのは、十分納得できるお買い物。

checkercopy3

しかしこれは一台二役のイヤホンです。イヤーチップを変えるだけでカナル型にトランスフォームしちゃいます。つまりはですよ、お値段そのままで2つのJBLイヤホンが一度に手に入るようなものです。だからこれ、実質半額なんですよね。凄まじいイヤホンが出てきたもんだ。

なんだか2-in-1は今後のトレンドになる気がします。それほど画期的なアイデアだと思うんです。他のメーカーらも、大急ぎで作っているんじゃないかなと。

だからこそ、今後このフォームファクタに期待するところを言わせてください。まずは切り替え方。たとえば、オープン型のチップを付けたままカナル型をその上から付けられるようになれば、チップをしまう手間が1つ減ります。それから耳側のマイクを使ってオープンかカナルか認識してくれると、サウンド設定が自動で切り替わって便利だと思います。

あと、イヤホンのケースにイヤーチップを1セット収納できると嬉しいですね。せっかく切り替えられるので、イヤーチップのケースを忘れても交換できるようにしたいです。

ほんと、2-in-1はポテンシャルしか感じないフォームファクタだ! やるねJBL。

JBL Tune Flex ほしい?

  • 0
  • 0
JBL

シェアする