ニューヨーク州、仮想通貨マイニングを一時禁止へ

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ニューヨーク州、仮想通貨マイニングを一時禁止へ
Image: Shutterstock

仮想通貨業界、フルボッコすぎて泣ける。

仮想通貨の歴史、いや仮想通貨規制の歴史に残る一歩を、ニューヨーク州が踏み出しました。仮想通貨のマイニングを一時禁止します。NY州キャシー・ホークル知事が、今週22日の火曜日に法案に署名し、即刻発動。

仮想通貨の仕組みは環境に悪い?

仮想通貨マイニング禁止といっても、全面禁止するものではありません。ニューヨーク州が禁止するのは、化石燃料エネルギーで作られた電力で動くパソコンを使った仮想通貨POW。つまり、風力や太陽光によるクリーンエネルギーでのマイニングはOKということ。(一体、州内にどれほどそういうマイニング事業があるのかわかりませんが…。)今後2年間、新たなマイニング事業に許可証は発行せず、既存の許可事業も許可証の更新は停止されます。さらに、ニューヨーク州環境保全省は、1年で州全体に与える環境への影響をまとめた報告書制作を義務づけ、今後の方針に役立てていくとのこと。

仮想通貨のPOWとは、仮想通貨の取引内容をブロックチェーンに繋ぐアルゴリズムのことで、まさにマイニングでイメージされる高スペックパソコンフル稼働でガリガリ計算しているアレです。計算することで、報酬として仮想通貨がもらえるのですが、このガリガリ計算がめちゃくちゃ電気喰いなのです

これが仮想通貨が環境に悪いといわれる所以であり、ニューヨーク州が規制に乗り出した理由です。ニューヨーク州は、ここ数年マイニングビジネスが増加しており、電気代高騰や騒音問題を引き起こしていると指摘され、ビジネスが増えても地元への貢献がないと批判されています。

仮想通貨業界に追い打ち

ホークル知事は、経済的チャンスを作る重要性も理解しているとした上で、環境保護を優先したとコメントしています。実は、法案が州議会を通過したのは6月のこと。今まで試行されなかったのは、仮想通貨賛成派のニューヨーク市長エリック・アダムス氏が、強く反対していたからのようです。しかし、FTXの経営破綻で、仮想通貨業界は今、瀕死状態。ホークル知事の署名によって、弱まっているところにさらなら追い討ちをかけられた形となりました。ニューヨーク州が規制に動いたことで、以前から規制の声があがっているヨーロッパも続く可能性も…。

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