レム睡眠中に流れる心地よいサウンド、悪夢障害の解消となるかも…

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レム睡眠中に流れる心地よいサウンド、悪夢障害の解消となるかも…
Photo: Thiradech(Shutterstock)

ピアノがいいそうです!

悪夢にうなされ、なんともいえない寝心地の悪さだったという経験をする人は、かなりの数に上るそうです。日常的に悪夢に悩まされる人は、ある調査では約4%と指摘されており、悪夢障害という治療を要する症状なんだとか。とはいえ、いまだに絶対的な治療法は確立されていません。

新たなサウンドを用いる対策の効果性

PTSD(心的外傷後ストレス障害)によって悪夢障害を患った人の治療法のひとつとして、あえてどのような夢に悩まされたのかを思い出させ、その夢にどんなハッピーエンドが考えられるか、積極的に思考を促していくIRT(Image Rehearsal Therapy)という療法があります。ただし、この治療法をめぐっては、ほとんど悪夢障害の解消に効き目がないというケースも3割近く報告されており、もっと効果的な治療法がないかを探る研究結果が、このほど科学ジャーナルの「Current Biology」に発表されました。

同研究では、スイスのジュネーブ大学の研究チームによって、悪夢障害を患う36名の被験者へ、IRT療法を実施。さらにその半数に、ハッピーエンドの夢と、心地よいピアノ伴奏の音色を組み合わせて聴いてもらうスタイルを導入しました。2週間にわたって、どのような夢を見たかを記録してもらいながら、ヘッドバンドを装着して眠ってもらい、睡眠状態を観察。先ほどの半数のグループには、そのヘッドバンドからレム睡眠中に10秒ごとにピアノサウンドを繰り返し流す形で実験を実施したそうです。

その結果、IRTにサウンド療法を組み合わせたグループは、平均すると週に0.5回の悪夢にうなされました。これは、そのほかのIRT療法のみのグループの週平均1.5回という悪夢の記録の3分の1です。また、サウンド療法を組み合わせたグループは、楽しい夢を見る割合が明らかに高まったとされていますね。まだ被験者の数が少ないため、これだけで結論づけることはできないものの、睡眠療法にサウンドを取り入れる効果を評価できる可能性が指摘されています。そのうちハッピーな夢につながるサウンドなども、続々と完成してくるかもしれませんね。

Source: Current Biology