日本ではいつ始まるのかなぁ...。
iPhone14と14Proに搭載された衛星経由で緊急SOS、アメリカとカナダでサービスが提供開始されました。衛星経由の緊急SOSは、電波のない場所で事故に遭ってしまった場合に衛星を通じて緊急の連絡ができるというシステムです。
米ギズモードのFlorence Ion記者がテストでこのSOS機能を使ってみたレポートがこちらです。果たしてちゃんとつながるのか?
SOS機能のテストやっていきます
衛星SOSを試しにクパチーノ(Appleの本社がある)へ行って試してみました。結果から言うと、Appleが運営する中継センターから救助派遣はされませんでしたし、警察や消防機関などの緊急サービスに連絡が行くことはなかったのですが、iPhoneと衛星を繋ぐことはできたので、そのレポートをします。
まず衛星SOSのシステムから説明しますね。電波やwifiがない場所からiPhoneで警察へ電話した場合、衛星を使って緊急通報をする手順を教えてくれるSOSバッジがポップアップで出てきます。それをタップすると、現在位置から一番近い緊急センター、もしくはAppleの中継センターにつながります。
そこからはiPhoneがいろいろ聞いてくる質問にテキストで答えていく形になります。まずは何が起こったか、そして緊急連絡先にすぐに知らせてほしいかを聞かれます。どこにいるか、今の状況についてなどを質問されるので、短い言葉で返事をしていきます。長い文章で答えると衛星が読み込むのに時間がかかるので、できるだけ短く簡単にが望ましいようです。状況の説明のテキスト送信が終わると、次はiPhoneを空に向けるように指示されます。衛星の場所を探すためです。衛星がキャッチできる方角に向くと、接続されて先ほど書いた状況が衛星を通じて緊急センター、またはAppleの中継センターへ送られるという仕組み。メディカルIDも一緒に送られるみたいなので事前入力しておくのがおすすめですね。
衛星との通信が少し大変だった
私が「日射病」として衛星SOSを試した時は、衛星を通じてAppleの中継センターにメッセージが送られたのですが、ちょっと時間がかかったように感じました。実際は1分以下だったのですが、携帯の電波の速さに慣れているので遅く感じたのかなと思います。しばらくするとAppleの中継センターから受信に成功したという連絡がありました。
実際に試してみて、結構作業があるなと感じました。iPhoneを空に向けてかざすのは怪我をしていたり、身動きが取れない状況だったら果たしてできるのかな、と思いましたし、衛星は常に動いているのでいろんな方向にiPhoneを向けて衛星の場所を特定しなくてはいけません。今回30分間のテストでは、衛星は180度動いていました。
衛星SOSで注意しておきたいポイントとしては、例えば危険が及んでいて、その場所から逃げているような状況の時には使えません。衛星にメッセージを送るためには手を伸ばして一定の場所に留まってiPhoneを掲げておかなくてはいけないからです。ハイキングをしていて、誰かにずっとつけられている、そんな状況の時にはどこか安全な留まれる場所を見つけてそこからSOSを発信するといいと思います。
緊急時のため練習しておくのがベター
他の気づきとしては、Appleが独自の中継センターを設けたことはいいポイントだと思いました。アメリカでは緊急センターのダイヤルが人員不足なので、Appleに繋がれば緊急センターに繋がらずに状況が悪化することも防げます。
実際に緊急事態に陥った時はパニックだと思うので、事前に衛星SOSの手順のテストをしておくといいと思いました。Appleは私が今回テストしたように、デモで衛星との通信を試せるようになっています。今の所アメリカとカナダだけのサービス提供ですが、来月にはイギリス、フランス、ドイツ、アイルランドにも提供が広がるそうです。