巨大なガスの星である木星。その気象は時間とともに予想外の変化を見せていた

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  • author Kevin Hurler - Gizmodo US
  • [原文]
  • Kenji P. Miyajima
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巨大なガスの星である木星。その気象は時間とともに予想外の変化を見せていた
Image: NASA / JPL / University of Arizona

やはり宇宙はロマンに満ちている。

米航空宇宙局(NASA)の探査機を用いて木星の気温を40年にわたって記録した研究によって、巨大なガス惑星である木星の気象が時間とともに予想外の変化を見せていることが明らかになりました。木星の対流圏の温度を観測した研究としては、過去最長なのだとか。

過去最長の観測記録

NASAは、地球と同じようにほとんどの気象現象が起こっている木星の対流圏(大気の最下層)の赤外線輝度を1978年から40年間観測し、気温を分析した研究結果をNature Astronomyに発表しました。これまでは、木星の公転周期である12年の範囲内で研究が行なわれるのが一般的だったそうです。

研究の共著者でレスター大学の惑星科学教授を務めるLeigh Fletcher氏はNASAのプレスリリースで次のように述べています。

木星の長期的な気温の変化や周期を測定することで大気の現象と影響を関連付けられれば、木星の気象予想を可能にするための足がかりになります。もっと視野を広げれば、他の巨大惑星でも同じことが起こるかどうかを検証できるきっかけになるかもしれません。

分析の結果、木星の中緯度地域では気温が上昇と下降を繰り返していますが、地軸が23.5度傾いている地球とは違って3度しか傾きがない木星では、季節による気温の変動はないとのことです。

木星の大気にも地球のような自然変動が

興味深いのは、木星の北半球と南半球の同じ緯度にあたる何千マイルも離れた地域で、対照的な気温の変化が見られること。北半球で気温が上昇すれば、南半球では気温が下がるんだそうですよ。論文の筆頭執筆者で、NASAジェット推進研究所の上級研究員であるGlenn Orton氏は、この結果を今回の研究で「最も驚くべき現象」と言います。

私たちは、遠く離れた同じ緯度の気温の変化に関連性があることを発見しました。ある地域の天候や気候のパターンが、他の地域の天候に顕著な影響を与えることがあるのですが、大気を通してはるか遠くにある変動パターン同士が作用し合う、地球における『テレコネクション』と同じように見えます。

研究者たちによると、次なる研究課題はこの不思議な変動のメカニズムを解明することだそうです。Fletcher氏はこのように話しています。

今回明らかになった大気の自然変動は、パズルの一部に過ぎません。何が変動を起こしているのか、どれくらいの周期で起こっているのかを解明するために、他の大気層も研究しなければいけません。


似ても似つかないように感じる木星と地球の大気が似たような働きをしているって、なんだかワクワクしますね。